1973年10月に勃発した第四次中東戦争で、歴史上はじめて発動されたのが「石油戦略」なる、産油国の中にある油田の「(強制的)国有化」だった。
これは、それまでの石油(掘削)会社が「借地料」を支払うだけであったことをひっくり返す政治的決断である。
それら石油会社とは、俗に言う「セブンシスターズ」なる石油メジャー7社であった。
・エクソン
・モービル
・シェブロン(旧スタンダードオイルオブカルフォルニア)
・テキサコ
・ガルフ
・ブリティッシュペトロリアム
・ロイヤルダッチシェル
なので、彼らの「独占」を崩壊させた反動が、「石油ショック」になったのである。
ところが、そうはいっても、わが国に影響がでるのは、年が明けた74年になってからで、数ヶ月のタイムラグがあった。
それに、これでわが国の高度経済成長がとまった、ともいわれているが、「月次」でみると、74年7月からの「中折れた」だった。
このタイムラグとは、トイレットペーパー事件やら、経済の福田を自称していた福田赳夫が発言した「狂乱物価」が生じたことである。
そして、7月からになったのは、田中角栄内閣が推進した、「列島改造」のムダ遣い(ソ連化)が成長力を削いだからである。
そんなわけで、半世紀後にやってきた現代の石油ショックの効果が出るのが「早すぎる」のである。
しかも、いまの日本政府の対応が、やけに他人事で、当時の真剣味がウソのようである。
しかも、トランプ大統領は、中国、日本、の順で名指しして、ホルムズ海峡への艦船護衛について言及したことの「狙い」についてのまともな解説がない。
これはトランプ氏得意の「ブラフ」の一環であろうが、相手方の反応・言動の証拠集めだったとかんがえられる。
ようは、敵・味方判別の反応を確認するためのもので、後々になって「ディール」の材料にするものとおもわれる。
そこで、無反応な中国には、3月訪問予定の延期を申し出る「二手目」を打っている。
わが国も同様の冷たい反応で、外務大臣は「イランにも言い分がある」と公式発言してアメリカを挑発した。
ようは、岸田政権以来、ずっと自民党は「反トランプ」で一貫している。
それで、トランプ氏の「二手目」から、アラスカ産原油の購入となったのだろう。
ただし、アラスカ産原油の質は高く、中東産に匹敵するので、カナダ産やベネズエラ産とはちがって精製施設の再投資を要しないからわが国には渡りに船ではある。
それでも、「サハリン2」の高品質原油が望ましいのは、「近い」こともあるし、将来のシベリア開発を睨むと、戦略的な重要性がずっと高いからだ。
だが、「ウクライナと共にある」と世界に宣言した、戦争屋側の高市・自民党政権には、プーチン氏と電話をすることさえもできない相談なのである。
17日、トランプ大統領が自ら上のホルムズ海峡への艦船護衛要請を撤廃したのだが、上に書いた「読み」との一致でじつにわかりやすい。
各国の態度を確認できたことで、あっさり撤回したこと自体が「しまった、言質をとられた!」ということである。
なお、高市首相の18日からの初訪米と偶然のタイミングではなく、きっちりスケジュール管理の上でのことなのは、この政権のこれまでから十分に予想できる。
世界の指導者は、どうしてこの人のやり方を学ばないのか?の方が不思議である。
こうなると、やっぱり知能をうたがいたくなる。
むろん、産油国もうっかりしていて、王族の子息はみな、なぜか、英国やアメリカの有名大学に高額寄付で進学して、なんだかしらぬが学位を欲しがっている滑稽がある。
かつての「敵」にもっともらしく、だが、好きなように教育されるという愚を犯し続けているのはどういう魂胆か?
この点でも、知能をうたいがいたくなるのである。
そういえば、中東の石油利権は、その昔、田中派の独壇場だった。
ために、産油国の大使に、田中派の意向を汲んだ民間人が赴任・着任したものである。
そうかんがえると、茂木派はいまどうしているのか?と関連づければ、外相発言の意味も解けるというものだろう。
すると、なんとわが国は、半世紀前の体制がそのまま残存する、「古い」国なのである。
2000年前から続く世界最古の王朝という意味での「古さ」ではない。
むしろ「朝廷」は、明治政府よって早い段階で潰されている。
逆に、トランプ氏は、アメリカ在住のパーレビ皇太子を一種人質のようにカードとして温存している。
イランは「(ペルシャ)帝国」なので、「王太子」ではなく「皇太子」が正しく、「国王」ではなくて「皇帝」なのである。
なので、もしもの「体制転換」ともなれば、イランの新体制では日本の意向よりもアメリカ・トランプ政権の意向を汲むのは当然というものだ。
そのための教育を、すでに皇太子は受けていることだろう。
まったく、ベネズエラの政権交代と似ている。
だが、遊び呆ける伝統のあるワシントン駐箚日本大使は、このような情報をしろうとしないばかりか、東京の本省からも調査の訓令がありもしないのが関の山のボケ具合であろう。
ことが起きてからしか対応しない。
この点でも、わが国は、自民党政権のままだと致命的に不利なのである。

