EU三役の阿呆レベルで自滅はあるか?

EU議会選挙が終わって、フォン・デア・ライエンEU委員会委員長の二期目がスタートすることが確実になっている。

各国代表の「極右が台頭」したとはいえ、ライエン氏の再選を阻止するにはいたっていないからだ。

何度も書くが、EUとは、かろうじて「二権」(立法&行政と司法)分立をしている、おかしな国際機構である。
しかしながら、立法と行政がセットになっている、EU委員会という巨大権力機構を牛耳るのは、ひとりの委員長なのである。

もちろん、人間の能力や24時間しかない時間配分のムリから、EUにも委員長を支える「二役」が用意されているので、委員長を加えて「三役」というのである。

この手の情報発信の第一人者、『ニキータ伝』さんが伝えているのを、以下に超要約する。

ひとつが、外務・安全保障政策担当上級代表だ。
いってみれば、外務大臣と国家安全保障会議議長を兼務したような重職である。
現在は、スペイン外務大臣だったジョセップ・ボレル氏がその職にあるが、今年の11月までで、後任にはエストニア首相のカヤ・カラス氏ときまっている。

日本では岸田内閣の支持率が歴史的な低さで話題になっているが、バルト三国の北方にあって、バルト海の香港と呼ばれるほどに経済発展したエストニアを、任期中に失速させたために、不支持率70%という驚異の実績をたたきだしている。

このひとの父親は、ソ連崩壊時に大儲けしたオルガルヒ(新興財閥)で、エストニアにあっては、財務大臣から首相も務めていた。
わたし的には、ニュージーランドの首相で、世界経済フォーラム総ツ者シュワブ氏の秘蔵っ子だった、強権政治をやり抜いたアーダーン元首相を彷彿とさせる人物だ。

そのシュワブ氏も、引退して権力を失ったらいきなりセクハラで複数から訴えられている。

まともなコメントが楽しい、ロシア外務省は、このEU人事に、「狂気の度合いは更に増すだろう」とまともに発表している。

もうひとつが、欧州理事会議長の人事で、こちらは、ポルトガルの元首相、アントニオ/コスタ氏である。
この人事も、フォン・デア・ライエンのご指名らしく、「お仲間」を脇に抱えるのは、盤石に見えるが、じつは脆い体制づくりの悪手である。

ようは、ライエンは両脇に阿呆を配したのである。

ドイツに生まれた、ハンナ・アーレントは、若くして『ファウスト』を暗誦していた。
むかしの武士の子供も、『四書五経』の素読を通じて暗誦することができたのは、子供の脳細胞がインプットに適しているからだ。

なので、子供時分に暗誦できたものは、一生忘れない。

英国の傀儡となった明治政府が推進した、「学制」による学校教育が、素読の伝統を廃止したので、わが国に伝統的な教養人が絶えたのである。

ここであらためて、ウルズラ・ゲルトルート・フォン・デア・ライエンの誕生日をみたら、1958年10月8日生まれという、典型的な「戦後生まれ」なのだ。

すると、あたらしく白紙から建国された「東・西ドイツ」にあって、とくに西ドイツではどんな教育がされたのか?あんがいと日本人はしらない。
むろん、第二次大戦の敗戦国として、アメリカによる制度設計はその国を衰退させることはあっても、発展させるようなことはしない。

この両国の、戦後の経済発展は、日本でいえば明治生まれの頑張りによるし、その後の衰退は、戦後世代によるからわかりやすいのである。
いまのドイツも、わが国同様に「お困りのポリコレ」ばかりなのは、戦後教育の成果にちがいない。

なので、この人物も、与えられた範囲での勉学はできたけど、アーレントのように自分でかんがえることができないのは、「素地」に古典がないからだと推察するのである。

おそらく、『ファウスト』も読破したことがないのではないか?
あるいは、『ローマ帝国衰亡史』も。

わが国の議員でも、こうした古典をしらない人物が入閣して大臣になって権力行使の快感を味わっている。

いまや「G7」が阿呆づらばかりなのは、似たような境遇の人物たちが、真の支配者たちから都合よく利用されているからだろう。

バイデン降ろしが、本当に「予期せざる結果」であったなら、エリートと目されるひとたちの浅はかさだけが目立つのである。

さて、フランスでは「極右」が大勝利し、ソロスから命じられてカネをもらった左翼が大暴れしている。
あたかも、アメリカで「BLM]や「アンティファ」がやったのとおなじパターンである。

かんがえることができないフォン・デア・ライエンのチームは、これからなにをやらかすのであろうか?

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