「敵認定」とは、将来の宣戦布告を予感させるものであるが、25日、トランプ大統領は、ニューヨーク州民主党の連邦下院議員候補者予備選挙の結果を見据えて、「叩きのめすから観戦せよ」と宣言したのである。
まったくプロレスファンとしての言葉である。
しかして、八百長(事前のシナリオ)をもって興行とするのがプロレスと定義すれば、これは既存民主党幹部への温かい言葉でもある。
なにせ、ニューヨーク州では、旧来からの民主党現職ベテラン議員もバタバタと落選する事態となって、党内最左派(共産主義=全体主義)が相次いで勝利したからである。
この落選者に、反トランプでしられた議員も含まれるので、そのヤバさがわかろうというものである。
つまり、民主党はすでに「反トランプだけ」では党内選挙に勝てない、左傾化が著しい(極左化)ということである。
じっさいに、民主党の幹部たちは、今回勝利した人物たちを警戒している。
その社会主義・共産主義思想は、さしもの民主党幹部たちをしてアメリカが壊れると懸念しているからである。
ということは、トランプの「劇場」では、敵チーム内の仲間割れを利用して、自チームに取り込むことを目論んでいるともとれるのである。
なにせ、トランプ氏だって、かつては民主党員だったから、このことは、むかしからの仲間へのラブコールとなっている。
前にも書いたように、じつはトランプ政権2.0とは、じっさいには「古き良き民主党」政権なのである。
中間選挙まであと四ヵ月のこの時点で、どれだけの「古い民主党員」が動くのか?はしれないが、今回の揺さぶりはそれなりに効くとかんがえられる。
すくなくとも、ニューヨーク州なかんずくニューヨーク市は、極左市長マムダニによって、「ゴッサムシティ」に変容しつつあることぐらい、知能がある住民なら気づくだろう。
今回勝利した人物たちは、このマムダニ市長を誕生させたのとおなじ資金源(「アメリカ民主社会主義者:Democratic Socialisuts of America」)からの資金で、圧倒的な勝利をえた。
つまり、「買収された」とみてよいのだろう。
それが、市民の貧困化によって起こされる、「安い」買い物になる。
ひとり数ドルで、選挙権をかんたんに売ってくれるのだ。
つまるところ、民主主義が機能しないようにしているのである。
では、どのようにしてこれをバットマンのごとく粉砕するのか?
トランプ大統領は、ここで用心深くなる。
ディールの天才は、そうかんたんに手の内をあかさない。
だが、確実に仕留める方法を考案しているはずなのである。
聖書的に発想すれば、神は信仰を失った民に辛酸を嘗めさせることで気づかせる手法を用いるのが常套手段なのである。
しかし、おなじ民主党のニューヨーク州知事には、そうはさせない意思がある。
なぜならば、ニューヨーク市の崩壊(破たん)は、その影響を州に及ばすばかりか、及ぼさないはずがない「大迷惑」となるからである。
なにせ、マムダニ以下、今回の予備選当選者たちは、市内在住の「大」富豪たちにだけ「資産税を課す」ことを公約としている。
さすれば、ニューヨーク市内あるいはニューヨーク州から他へ移住してしまうことは確実で、そうなれば「大」ではない資産保持者を対象に切りかえることも確実だからである。
むろん、結果は「無産者」だけがニューヨーク市あるいは州に残ることになって、一層のゴッサムシティ化が予想されるのである。
ここに、集めて配る、ための資金源の枯渇が、なにもできない財政状況となり、都市インフラさえも維持できなくなるからである。
それゆえに、民主党のニューヨーク州知事は、マムダニ市長と党内対立しているのであるし、トランプ政権2.0は連邦予算の地方補助金をカットして兵糧攻めモードにはいっている。
ちなみに、フロリダ州ではすでに固定資産税の廃止を決めているから、大量の国内移民(カリフォルニア州やニューヨーク州の資産家)がすでにフロリダを目指す人口増加となっていて、国勢調査が連邦下院議員の州における定数を自動計算する仕組みのために、将来の共和党有利(フロリダ州の議員定数増とカリフォルニア州やニューヨーク州の定数減)が確定的になっている。
このことはイコール、大統領選挙での「選挙人票」に影響するのである。
すなわち、このままいけば将来、民主党の大統領が誕生する可能性がなくなる=共和党だけが大統領を輩出することにもなるのである。
よって、トランプ政権2.0の連邦政府として、ニューヨーク州とニューヨーク市の対立をおおいに煽って、州知事に肩入れすることでの結果を見せびらかすにちがいない。
つまり、敵同士の内輪もめを利用するにちがいないのである。
これも、よくあるプロレスの「タッグマッチ」における伝統的なシナリオだ。
そうやって、助けたはずのニューヨーク州もトランプ派の地域にする(ドミノ返し)のが、このプロレスの結末ではなかろうか?と思料するのである。
観戦をお楽しみください。

