トランプ大統領が13日、「ソマリアのような failed nations」と表現したのは、ミネソタ州を中心とした大規模詐欺(約10億ドル)についての批判からである。
さいきん、ミネソタ州選出の連邦下院議員でソマリア出身の、イルハン・オマールに対する本件主犯としての批判と、これを支持している同州知事にして、2024年大統領選挙ではカマラ・ハリスの副大統領候補となった、ティム・ウォルズへの連邦捜査がはじまったことが話題になっている。
だが、わたしが問題にしたいのは、「失敗国家」に対するトランプ政権2.0の冷たい対応なのである。
そもそも、「失敗国家」とはなにか?
その特徴は以下のとおり。
・統治能力の喪失
・治安の悪化
・インフラ・公共サービスの崩壊
・経済・人道危機 など
ふつうに、ソマリアやイエメンが引き合いにだされているが、こうした項目をジッと眺めれば、第一に英国が浮かぶし、次にドイツあるいはEUが浮かぶ。
むろん、ウクライナやイランはいうまでもない。
では、わが国はといえば、ギリギリで踏ん張っている、とみるべきか?あるいは、崩落がはじまっている、とみるべきか?
40年近くも成長しない経済(GDP)、ワクチンの薬害を認めない政府・日本医師会とかは人道危機そのものだし、インフラ・公共サービスに関しては上・下水道から公共交通の劣化、それに福祉国家としての社会保障危機が統治能力の喪失を加速させている。
こうした点でみると、トランプ政権の経済顧問の顔があんがいとみえてこないことの不思議は、いったいどういうことなのか?
逆に、わが国の経済成長なき40年を、日本人経済顧問(おおくは学者)は、どのようにみているのか?まったくわからないのである。
国家経済レベルのはなしが、かならず卑近な例にすり替える論法で、煙に巻かれてきたのがこの40年ではなかったか?
そんななかのいま、「エコノミスト」として注目されているのが、会田卓司氏であろう。
『日本経済の勝算』は、これまでの日本政府がやった「失敗の数々」を赤裸々に分析し、まさに「失敗国家」に自ら積極的に堕ちていく様を描いている。
それで、「サナエノミクス」のブレーンとして関与していることが、「勝算」の実行開始、となると期待がふくらんでいるようである。
だが、問題なのは、「真の実行力」なのである。
企業内「企画屋」としてのわたしの経験からいえば、企画屋が立てた計画がどんなに役員会で「承認」の手続を経ても、おおくが実行されないままになって、結局、「絵に描いた餅」となるのは、組織マネジメントの欠如、という、別次元の厄介な、そして、暗黙の抵抗によるからである。
むろん、抵抗していることすら組織内では誰も意識していない。
なにせ、これまでの仕事のやり方を変えたくない、変えることでなにが起きるか?が未知なために、なるべく「あたらしいことはしない」という力学が働くからで、そのための管理職としての責任感が強ければ強いほど、これが組織全体で合成されると、なにも変わらない、という実態となるのである。
ようは、それこそが「官僚」の行動原理だ。
この点で、猟官制と高級官僚(SES)とが混在するアメリカ合衆国連邦政府の硬直性は、わが国や英国などと比較したら、まだ緩い。
先進国といっても「失敗国家」になる可能性が高いのは、官僚制下にあっての硬直性そのものに原因があるのではないか?と疑うのである。
なので、前に「官僚の劣化は幸いである」と書いた。
つまり、会田氏が関与した「サナエノミクス」の実行度をいかに計測し評価するのか?という問題が実務として残るが、それを誰がやるのか?という課題が目の前にあるのである。
むかしは、これを第三者的な目線からマスコミが担当していた。
しかし、すでにマスコミはその役割を放棄して、「失敗企業」となったので、まったく期待できないばかりか逆に「ノイズ」でしかない。
このことの深刻さが、民主主義を標榜する国家群の大規模劣化を招いている。
だがそれこそが、愚民国家にする、という暗黙の国家目標が達成されたことの証拠なのである。
では誰がそんな国家目標を立てて、見事に実行できたのか?をかんがえると、まさに「DS」ではないか?という陰謀論にはまり込む。
それで、トランプ政権2.0が、「DS退治=ワシントンの沼の水を抜く」と公約を掲げたので、都合の悪い国家群が非協力の抵抗しているのである。
むろん、そこに高市内閣(自民・維新政権)も加わっているのは明確なので、わが国は大矛盾を抱えて存在している(分裂症)のだとわかるのだ。
これがいま、円の危機とアメリカ国債危機の元凶となって顕在化したのだ。
ために、とうとうトランプ政権2.0は、第二次日本征服=体制改造のモードに入ったとみている。

