「まじめ」が「反社化」する

社会にあってはならない「もの」や「こと」を、「反社」という。

典型的な「反社」とは、いわゆる、「やくざ」のことで、この組織の正式名称を「暴力団」という。
人間には、「アウトロー」に憧れる傾向があるのは、管理されっぱなしだと、「いけないこと」をしたくなるエネルギーが涌いてくるからである。

でも、自分がそれを「する」ということには、おおいに躊躇する。

そんなわけで、たとえば「映画」で、ひとときの「夢」をみるのである。
だから、往年の東映やくざ映画を観た後、おおくのひとがちょっとだけ「健さん」や「文さん」になって、館外に出て、数歩歩いて我に返ったのである。

ところが、世の中にいる「悪いやつ」には、毛色の違うひとたちがいる。
いわゆる、「巨悪」を描いたのは、「社会派」というジャンルであった。

その巨匠が、松本清張だった。

 

ときに、組織に忠実であろうとして、その組織目標が「陳腐化」すると、まじめに追求すればするほど、「反社」へと変容するものだ。
この事例を、いま、われわれは、「医師会」という組織で確認できる。

結論からさきにいえば、医師会を解散させなくてはならない。

かつてからある、「反社」としては、「日教組」が典型的だった。
しかし、「労働組合」という看板があったので、解散命令を出せない弱腰があった。
その前に、公務員であったのにだ。

「教育の荒廃」は、日教組と文部省が肩を組んで実行したことだった。
このばあい、役人を責められないのは、役人に「正義」とか「情熱」を求めてはいけないからである。

つまり、われわれが選んだ、政治家の弱腰をなんとかできなかった、われわれに責任がある。
いま、日教組がおとなしく見えるのは、組織構成員の衰退はあっても、主張が「安定」して、あたかも巡航飛行のようだからである。

したがって、今日も着実に教育の荒廃は悪化している。

こどもにマスク着用を強要していることで、それがわかる。
管理職も、教育委員会も、同様に荒廃の共犯者たちである。

一方で、開業医を中心とした医師たちが加入しているのが、医師会である。
一種の、職業組合だから、中世の「ギルド」を祖にしている輸入品だ。

そもそも、わが国の「医者」には、医師免許という概念はなかった。
ヨーロッパで、理髪師が外科医でもあったのは、いまでもその看板に「血管」をデザインしたクルクルがあることでわかる。
医学の進歩が専門性を高度にしたから、免許制になったのだ。

これが、「独占」を許したのだから、その代わりに「義務」を課さないといけない。
義務には「職業倫理」が基礎になるのは、どの職業もおなじである。
いま、医師会はこの職業倫理を忘れたのである。

これは、存在意義を失ったのと同等だ。
個々の医師に職業倫理はあっても、組織としてこれを否定することを強要するなら、もはや「反社」といって差し支えない。
しかも、医師会幹部の発想は、「収入金」のことしかないことを明らかにした。

たとえば、ワクチン接種を国民に速やかに実行したい政府が、もたもたしている医師会を横目に、歯科医師にも「権利」を渡そうとしたら、即座に反対した。
その理由が、会員医師の「手数料収入が減る」であった。

医師の専権事項である「診断」が、PCR検査に座を奪われてもなにもいわないこと自体が、「医療崩壊」だと書いてきた。
それから、医師会は「医師への感染」をおそれて、事実上の「診療拒否」をして、医師会以外の医師がいる大規模病院に「患者」を振った。

それで、大規模病院のうち、公立病院「しか」受け入れない。
さらに、受け入れる院内ベッド数の確保による混乱が、「集中治療室の医療崩壊」だということになったのだ。
つまりは、ぜんぶ「人為」である。

東京都は、その数を1000にしたり500にしたりといじくって、危機を煽ったのだから、今後の検証で犯罪性が明らかになるだろう。

さてそれで、医師会である。
ちゃんとした医師なら、データをもとにしっかり分析する能力があるはずだ。
しかし、医師会幹部にはその能力がないので、今般の「流行」について、テレビ報道のいいなりになった。

もう、この時点で「医療崩壊」したのである。

金勘定に長けた、若い頃の国家試験に通って、免許はあるけど、じっさいはペーパー・ドライバーならぬ、ペーパー・ドクターなのではないか?
あるいは、権力志向がやたらと強いだけの、本来なら自身が患者になるべき人物たちが仕切っているのか?と疑いたくなる。

いやいや、まじめな人物だと評判ならば、その真面目さがあだとなる「組織目標」にこそ問題があるといえる。
患者はどうであれ、自分たちの利益を優先させることが、医師会の存在理由だと会長が明言したのだから、おしまい、なのである。

解散命令を出せる、政治家を選出したいものだ。

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