ここ数日で、どういうわけか集中して何本かのプロパガンダが配信されてきている。
せっかくだから、「デジタル・タトゥー」にしてとっておいている。
基本的にこれらは、「出版物」なので、ほんとうはそんな必要もないけど、「目録」にしてしまっておけば、誰がいつプロパガンダに加担したのかがすぐにわかるのは重宝だとおもうからである。
五月雨式でやって来るものだけど、ここ数日のを順番に書けば、
7月26日に、オリジナルは「昨年11月11日」の記事(東洋経済)がやってきた。
タイトルは、『共和党の下院奪回が招く米議会の「機能不全」-バイデン大統領「弾劾」の可能性が高まる』である。
著者は、米州住友商事会社ワシントン事務所調査部長 渡辺亮司とある。
次が、4日にJBpressから来た、『プーチン時代の終わり方、英国の諜報機関MI6・ロシア担当官が公式に言及 求心力が急低下、退陣・禅譲・クーデターに西側は備えよ』である。
著者は、ジャーナリスト 堀田 佳男とある。
最後3本目に来たのは、5日だが、やはりオリジナルは「4月21日」の記事(東洋経済)で、配信メールには、『「少ない方が豊かである」資本主義の次に来る世界とは?』とあって、クリックすると、『成長を必要としない、次なる社会をつくる 『資本主義の次に来る世界』 ジェイソン・ヒッケル 著 野中 香方子 訳 定価:2,640円 』という図書の宣伝であった。
どれもこれも、「ゴミ」である。
このブログの読者なら、とっくにお見通しだろうけど、これらの言い分は、みな、邪悪の具現者、「世界経済フォーラム」や戦争屋の「ネオコン」の主張でしかない。
特に2本目の記事の悪辣さは、あたかも現職のMI6・ロシア担当官が書いた風情を醸しながら、じっさいは、元職である。
民主党・ヒラリー・クリントン陣営がつくった大ウソだったことがとっくに判明している、あのトランプ陣営へのロシア疑惑の根拠となった、捏造文「スティール文書」の、クリストファー・スティールなる人物を「取材」したかのごとく書いているものだ。
民主党・ヒラリー陣営が書いた作文を、自分の名前と経歴を付けて「売った」のがこの人物で、得た金は、2000万円だったともいわれ、ダーラム特別検察官のレポートで、トランプ氏へのロシア疑惑は完全否定された。
いまでは、バイデン一家の方が、モスクワ元市長の未亡人からの3億5千万円で、国の制裁リストから「外した」ことが、「ロシア疑惑」になっている。
あまりにもあんまりなお粗末なので、極左CNNでさえも呆れたのだった。
最初の住友商事の記事は、本人の肩書きと名前を表記しているから、会社の広報を通して書いたものだと判断していい。
つまり、このひとが書いた、というよりも、文責は会社にある、という意味となる。
したがって、住友商事あるいは、少なくとも米州住友商事会社ワシントン事務所長の許可があっての文章なのだ。
これがまた、日本企業のサラリーマンのルールである。
だから、最低でも現地事務所レベルでは、民主党を応援しないと、ビジネスにならないことも示唆する。
あたかも、日本でSDGsに賛同しないと、ビジネス契約が途切れてしまうのと同様だ。
要は、マイルドな脅迫に屈しました、という意味の表明をした記事なのである。
「調査部長」といえども、サラリーマンの悲哀がみてとれるではないか!
まさに、オデッサ・ファイルでSSに協力して利益を得たのと同じ構造がみてとれる。
最後の3本目は、まったくもって、クラウス・シュワブ氏の理想とするところだ。
完全なる共産主義の実現をいう。
ずっと資本主義の対角に共産主義があると信じ込まされているので、大富豪が共産主義者だというと、そんなバカな!という感覚が植え付けられている。
無産者(身体一貫)の労働者こそ、共産主義実現のための行動するひとたちなのだ、との刷りこみだ。
しかし、高度な学識があって、資産を豊富に持つ、大富豪こそが、人類に君臨すべき選ばれた唯一の人間なのだと思いこめば、クラウス・シュワブ氏のような人間はたくさんいるから、組織をつくることが可能となる。
この意味で、街の共産主義者とは、彼らからしたら、真性の「役に立つ白痴」なのである。
いやむしろ、邪魔な存在なのだ。
『資本主義の次に来る世界』とはなにか?
唯物論にてらせば、もちろん、共産主義社会である。
とうとう、これを正々堂々と書いた本が、マル経学者とは別系統からでてきたが、主張そのものに新味はなにもない。
それよりもなによりも、資本主義を人類は経験していないのである。
あったとしたら、江戸期から明治の日露戦争までの時期の日本しかない。
それは、「道徳」が社会の根底にある経済社会だからだ。
詐欺・掠奪・冒険を根底とする経済社会は、とうてい資本主義社会ではなく、ただの中世までの「儲け主義社会」にすぎない。
さいきんでは、「マネー(資本)主義」とかとも表現するが、ようは、「銭ゲバ」のことだ。
いま話題の「BIGMOTOR」社のやり口とは、まったく江戸期から明治の日露戦争までの時期とはちがう、詐欺と掠奪を前提としたビジネスモデルだから、これを、「欧米化」といって差し支えない。
あるいは、日本人の「堕落」ともいえる。
これを、きちんと『国民経済』で解説したのが、大塚久雄教授だった。
しかしながら、大塚博士をして、現代を「資本主義社会」といわしめたところに、おおきなまちがいがあったのである。
いまや、EU離脱のお仕置きで、フラフラになった英国政府は、とうとう諜報部門の予算も枯渇して、「売文」をしないと生きていけなくなったのか?と疑わさせてくれたのが、堀田氏の功績だとおもわれる。
きっとこれからも、プロパガンダがたくさん配信されてくるにちがいない。