過去に、こんな「弾圧」をした為政者はいたものかと思う。
いま、コロナ禍をいいことに、「夜の街」に対する行政当局による弾圧が、あたかも合法的に行われているけれど、いったいどこに正当なる法的根拠があるものか?
未熟な人間が為政者になって正義を振りかざすと、世の中は暗くなる。
熟した人間というのは、むかしから「清濁併せ呑む」ことができるひとをいうのである。
なぜならば、ふつう人間は、それぞれに「清」の部分と「濁」の部分をもっているからである。
聖者とは、これを超える修行をなしたひとをいうから、聖者は他人の「濁」を責め立てたりはしないで、むしろ「ほどほどに」と鷹揚なのである。
「ほどほどに」とは、禁止ではない。
自分で「抑制」、「制御」しなさいということだ。
これを、「セルフコントロール(自制)」という。
そもそも「自粛要請」とは、「自制を促す」ということのはずだったのに、いつの間にかに「命令」となって、あらゆる「禁止」が奨励されるようになっている。
もはや、「立ち入り禁止」の看板が目立たないほどだ。
むかしよくあったのは、「小便するな」という手書きの看板だった。
つまり、そこでしてしまうひとがたくさんいる、という合図でもあった。
塀や電信柱に貼るのが典型だったのは、たいがい道路も舗装されていなかったからである。
それでかんがえついたのが、赤い鳥居のマークである。
これは、いまでも有効なのだが、外国人には通じにくい。
やっぱり、鳥居に向かってするのは憚れるのが日本人だからである。
すると、「禁止」ばかりを命ずるのは、なんだか日本人ではないのではないか?という気がして、このことも違和感の原因なのである。
いったい、こうした禁止をいうひとたちは、自己抑制が強いひとなのだろうか?
もしそうであっても、人間理解というものがどの程度あるのだろうか?
自己抑制ができる自分と、自己抑制できない他人とを比べて、自己抑制できない他人を見下すことの自己抑制ができないことを、おそらくかんがえたこともないのであろう。
結局、自己抑制できない人間から見ても、このような為政者は自己抑制ができていないと判断できるのだ。
このギャップ。
自己抑制ができている自分は正しいということの怪しさに、ぜんぜん気がつかないで、知事などといった上位の立場から命令を下すのは、専制君主とおなじなのである。
まさに、「君臨」している状態だからである。
しかし、このような未熟者を選挙で選んでしまったことが「厄災」の原因だ。
愛知県知事のリコールが成立するかしないかは、この意味で全国的な注目に値する。
さてそれで、夜の街である。
規制・禁止の対象のほとんどが「飲食店」である。
けれども、飲食店というくくりはたいへん大雑把だ。
それに、営業時間を短縮するとどうして感染症の予防になるのかの根拠も希薄だ。
このブログでは、いま流行っている「感染症」は「幻」であるという前提があるので、より過激に「無意味」を主張するだけでなく、行政による「営業妨害」にどう対処すべきかをかんがえたいのである。
「幻」であることの根拠は、「コッホの4原則」に適合していないからだと書いた。
存在するのは発生地での「論文」しかなく、誰もこの論文を疑わず、驚くべきは、誰も「今回の(新型)コロナウィルス」を特定していないから、見たこともない。
だから、「幻」なのであって、社会は恐怖のメルヘンにおびえている。
けれども、こんなことに構わず夜の街を弾圧するのは、肝心の病気のことを無視してでも、君臨したいという願望・欲望があるからである。
人間には息抜きが必要だ。
だから、余暇や娯楽が商売になる。
その娯楽のなかに「観光」がある。
つまり、夜の街の弾圧は、観光の弾圧にもなるのである。
これが、お盆の時期に帰省するなという知事たちの命令になって、PCR検査陽性者=感染者=幻、が村八分になる原因なのだ。
江戸時代より理不尽なのである。
地元に帰省することは、もちろん、「観光」ではない。
けれども、都会から観光目的でやってくるひとたちと区別がつかないから、という理由で拒否しているのである。
つまり、地方出身者で都会に住むひとたちが、ふるさとを喪失して「浮き草化」をさせる意味もあるのだ。これを「分断」といわずになんというのか?
人類が「観光」を楽しむようになったのは、労働者という身分が生まれたことによる。
つまり、産業革命と近代工業なくして「観光客」は存在しえない。
わが国近代の、地方出身者こそ、近代工業の担い手だったのである。
すると、夜の街の弾圧とは、近代の否定運動なのである。
近代の否定とは、資本主義社会の否定に通じる。
すなわち、いま夜の街の弾圧をしている確信犯たちは、社会主義・全体主義を志向していると断定できるのである。
人間理解が「物質レベル」なら、これを「唯物論者」というからである。
果たして、リコールの対象なのではないのか?