お彼岸前に桜が咲いた

開花予報は、ソメイヨシノを対象にするので、早咲きの桜についてはいちいちいわないことになっている。
けれども、近所の桜がとっくに咲いたので、いつもの年とはちがう、まばらな光景になっている。

いつもなら、ソメイヨシノとほぼ同時に開化するのである。
だから、べつの種類だったことにはじめて気づいた。

横浜市中心部からやや離れた場所、東海道の宿場でいえば「保土ケ谷」に、山と谷のエリアを整備して、高校球児には有名な、保土ケ谷球場もある県立公園がある。
このあたりは、「桜ヶ丘」といって、路線バスがまるで桜のトンネルを走っているようであったけど、ほぼぜんぶ伐採された。

太った老木が倒れる危険と、クルマの邪魔になるのもあるけど、沿道住民には、花びらと落ち葉の処理がきらわれたようである。
だから、伐採してもあたらしく植えることがなくて、地名だけがのこった。

桜がない桜ヶ丘という無惨になったのであるけれど、狭くて危険なバス通りでの掃除から解放された住民は、あんがいと、ホッとしていることだろう。
街路樹に落葉樹を選ぶときは、それなりの覚悟がいる。

道路を管理する側は、どうやって街路樹の選定をしているのだろう?
まさか気分ではないだろう。
でも、「お役所仕事」だからとすこしうたがう。
植えるときと剪定するときの予算は別にちがいない。

それに、管理者がちがう。
国道、県道、市道。
まぁ、勝手にうまくやっている。

地球が温暖化しているという「刷りこみ」が脳になされているから、今年は首都圏で交通マヒを起こすような積雪がなかったし、桜もはやく咲き出したから、「温暖化」なのだとおもいがちだけど、いかがなものか。

数十億年単位の宇宙に浮かぶ「地球」という惑星と、だいたい100年もない人間の寿命を一緒くたにしたら、でたらめになる。
太陽の黒点だって、11年周期だから、人間の寿命からしたら手の指の数で足りる「経験」しかできない。

それに、一般人は、「あぁ、あのときは黒点がたくさんあったから」という記憶方法はしていない。
ましてや、新聞に「昨日の黒点数」という記事もない。
ようやくネットで探せばわかる程度なのである。

地球表面の気温の変遷については、地層からかなり正確に推定できる。
その年代の植生がわかるからである。
シダ類がおおければ、湿潤で温かいし、針葉樹ならだいぶ冷え込んだ時代だとわかるのである。

面白いことに、温暖の限界もわかっている。
できたてホヤホヤの地球は火の玉だったというから、これは除く。
生命誕生からどうなっているのか?

だいたい40℃ぐらいまで、なのである。

60℃とか、70℃、ましてや、100℃なんてことはない。
こんな気温だったら、地上生物は絶滅して、いまの人類に進化なんてしない。
植物も生息できないから、エサがないこともある。

機械化された人類文明が原因とされる温暖化より、人類登場前の恐竜時代のほうがずっと暖かかった。
このときの二酸化炭素濃度も、いまよりずっと高い。
それで、巨大化した植物が草食恐竜のエサになった。

ではなぜ二酸化炭素濃度がいまよりずっと多かったのか?
それが、「わからない」のである。

一説に、植物が食べた、というものがある。

地球創世記の二酸化炭素濃度は、95%だった。
いまは、0.041%である。
植物が光合成で食べ尽くしたとすると、二酸化炭素は「減りすぎ」ていないか?

その植物が地層の中で変成したら、石炭とか石油になったのだから、これらを燃やす(酸化させる)と二酸化炭素にもどる。
放火でなくて、自然発火で大規模山林火災がおきるのも、足りない二酸化炭素濃度をあげるための「自然現象」だとすれば、人智を超えた世界での「調整」だともいえる。

これをまた、人為で「脱炭素」という「政治」がある。

むしろ、いまより寒い「氷河期」のほうがずっと深刻だ。
2018年、南極で「氷点下97.8℃」という理論的最低温度にちかい記録的な寒さが観測された。
ひとがそのまま呼吸したら、数回で肺が凍結して即死するという。

寒冷地は、すべての動物の食べものの基本となる植物が育たない。
だから植物がないところに、動物はいない。
しかし、「専門家」からしたら、いまだって「第二期氷河期」なのである。

氷河期なのに温暖化を心配するとはどういうことか?

まさに、「国際政治」なのである。
温暖化の恐怖には、めざす政策を後押しさせる効果がある。
たとえば、原発推進だ。
でも、原発だろうが、電気自動車だって、動いているとき「だけ」をみれば、「クリーン」だけど、建設や製造に要する資材のための資源やエネルギー消費を加えたら、ぜんぜん「クリーン」じゃない。

前に、「新幹線はエコじゃない」を書いた。
建設に要する資材は、原発どころじゃないし、「保線」は毎晩千人単位でおこなっている。
でもやっぱり、運転中「だけ」は、「クリーン」にみえる。

それでも、飛行機より「便利だから」利用するのである。
アメリカでは、純粋民間事業としてテキサス新幹線が着工になる。
これを、民主党政権が支援するという。
共和党の牙城テキサスだから、これも「政治」なのだった。

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