バイデン氏の勝利宣言があった。
なんとも気のはやいひとたちが、国家の首脳をやっている。
はてな?なのが、同盟国筆頭格のイギリスやカナダの首相の反応が速かったことだ。
わが日本国首相や韓国大統領は、「祝電」ではなく、「Twitter」で祝意を表明するという「コウモリ君」の慎重さをあらわにしたのが印象的である。
こういう小手先の姑息なことを、わが外務官僚は胸を張って首相にアドバイスして、韓国はこれをまねっこする。
国際儀礼にのっとれば、「電報」をもってするのが外交のしきたりだ。
けだし、判断はあくまでも発信する本人であるから、逃げられない。
張陽さんという北京大学を卒業してから、博士号取得のために東北大学にやってきて、初めて「武士道」に感化され、わが国に帰化したひとがいる。
いまは、東北大学情報科学研究科の助教で、専門は応用経済学だ。
彼の知見は、しっかり中国古典にも通じているから、これも日本国内で学んだとかんがえられる。
文革以降、あちらの国で自国の古典を教えているはずがないからである。
武士道研究に付随して、儒学も習得したにちがいない。
5千円札になった新渡戸稲造の名著、『武士道』は、はじめから英語で書かれた本である。
これを、日本人は、新渡戸以外の日本人による翻訳で読んでいた。
著作にあたって、夫人のメリー(邦名で萬里)が添削したと記録がある。
執筆動機は、欧米化の波によって浸食され滅びゆく日本文化を、外国人に記録として残そうと試みた、一種の悲痛だとの解釈もある。
外国ならちゃんと「保存」してくれる、との読みがあったからであろう、と。
同様に、岡倉天心『茶の本』と、内村鑑三『代表的日本人』がある。
わたしはこれを、明治三部作と呼んでいる。
結局のところ、彼らの「読み」はまったく正しく、この三部作を残していてくれなかったら、日本人はかつての日本文化の価値を、まったく顧みることなく、いまごろは完全に忘れ去って、漫然と生きていることになったろう。
前にも書いたが、旧日本人だった、故岩里政男(李登輝)氏による、『武士道解題』は、文学者ではなく、偉大なる武士の政治家として実績を残した人物によるものだから、これはもう比較しようのない傑作なのである。
それで、武士の精神をもって、近年の歴代アメリカ合衆国大統領を眺めれば、いま苦境にあるトランプ氏の政策が、民主主義の手本だったということがわかる。
なぜなら、彼は、前回の、つまり彼にとって人生最初の選挙で掲げた、「公約」を、なんと「すべて」この4年間で実行したからである。
これは、尋常なことではない。
アメリカ人の生き様として、手本になっていたのは、ベンジャミン・フランクリンの『自伝』である。
ここには、「正直」と「勤勉」という徳が説かれている。
トランプ氏の業績は、フランクリン自伝の影響を強く受けた人物(典型的アメリカ人)だから、ビジネスでも成功したのだとわかるのである。
そんな典型的アメリカ人は、愚直さを好む。
「日の丸」をイメージした、映画『レッドサン』(1971年)は、日本ではイマイチだったけど、外国人には受けたのだった。
三船が選んだ監督は、『007』のテレンス・ヤングだ。
これを観れば、トランプ氏が安倍氏に一目置いた理由がわかるのである。
さて、大統領に誰が決まるのか?
はっきりいって、バイデン氏ではないとかんがえる。
すっきりしない選挙だったけど、ここで日本的な「選挙結果」を主張してもはじまらない。
それは、ありえない「不正選挙」だということでわかる。
日本でこんな不正があったら、どうなるのか?
それこそ、だれもかんがえたこともないだろう。
それが、起きている。
正直者のトランプ氏がいう、誰が勝つかよりも、公正さが重要だ、というのは当然すぎる主張だ。
しかも、彼は、まだ「現職」なのである。
すでに、複数の「内部告発」まで出てきて、これを取材しているジャーナリストが、「証拠がない」といって取材もしないでいる大手マスコミを批判している。
その「証拠」を探して暴くのがマスコミの使命である、と。
アメリカに在住の、中華系のひとびとが声を上げてきたのは、自由がない母国のことを熟知しているからである。
一度失うと、その後どうなるのか?をしっている。
ものすごい危機感なのだ。
これは、自由が空気のように当然のアメリカ人には、かえって想像できないかもしれない。
張陽さんの心配もここにある。
わたしには、スターウォーズのエピソード3「シスの復讐」で、すっかりいいもんのはずの「パルパティーン最高議長」が、なんと、シスの「暗黒卿ダース・シディアス」だったという「オチ」が、バイデン氏に見えて仕方ない。
なんだか、全部がマンガチックなのだけれど、現実がまさに、「暗黒」の民主党との全面戦争になっている。
投票日前のバイデン氏やハリス氏の、演説会もやらない妙な余裕と、なにがあっても新大統領はバイデン氏だともらしたペロシ氏の言葉があった。
これは、まさにバイデン氏が、いつものいい間違えだと解釈され失笑を買った、「我々は不正選挙の体制を構築している」は、まさに、パルパティーン最高議長が本音を漏らした瞬間だったのだ。
とうとう、邪悪と正義の決戦となってきた。
武士道精神のわが日本は、「邪悪を憎む」として、決着がつくまで見守る、といってこそなのだ。
祝電はまだ早い。