テレビは信用できないけれど

アメリカのテレビの話である。

日本のテレビは、はなから観ていない。
ニュースはもちろん、天気予報もいかがわしいのである。
明日はどんな服装をすべきか、といったことに、有り難がってはいけない。
自分で思考せず、他人依存をさせるための、極めて悪質な「慣らし=訓練」なのである。

たとえば、ポーランドでこんな放送をしたら、暴動になりかねないことを日本人はしっていていい。

もしテレビを観るとしたら、「演出の妙」だけに興味が向く。
これは、日本のテレビがわたしに教育した結果なのである。

さてそれで、アメリカのメディアも、ほとんどが汚染されて、プロパガンダ専門になったのは、グローバリズム全体主義とネオコンに会社ごと買収されたからで、日本がなんでもアメリカを真似るから、日本のテレビもそうなったのである。

しかし、不思議なことに、「保守系」という「独自色」を看板にしている局もある。
それが、「FOXニュース」で、なかでも人気を博しているアンカーが出ているのが、タッカー・カールソン氏のニュース番組である。

いわゆる、日本でいう「全国ネット」が、アメリカには存在しない。

それで、「CNN」に代表される、ケーブルテレビが地上波に代わっていて、視聴料を稼いでいる。
はじめは、「中立」を謳うけど、そんなものは世の中に存在しない、「幻想」だから、しっかり党派性を明らかにした契約者との合意の上で、番組が作られている。

この点だけは、正直なのである。

日本で、NHKが問題になるのは、NHK「だけ」が受信料を徴収するからで、他局もぜんぶ受信料を徴収するようにすれば、誰も観なくなってスッキリする。
そうなれば、競争するしかないので、「中立」とか「不偏不党」とかいう戯言をなぎ捨てて、むき出しの党派性を明らかにするだろう。

それでも、きっと番組内容に大きな変化は期待できないけど。

FOXニュースは、他局のほとんどが「極左民主党支持」を表明するなかで、「NEWS MAX」と並ぶ「保守系」という立ち位置になっている。
けれども、2020年の大統領選挙では、ちゃっかり裏切って「アンチ・トランプ」をやったから、大幅に契約を減らしたのは、ウソばかりのCNNと同様だった。

オーナーは、世界のメディア王と呼ばれる、キース・ルパート・マードック(Keith Rupert Murdoch)氏だ。
このひとは、「保守」を自認して自らそれを表明もしていたけれど、2007年には「世界経済フォーラム」で講演するという「快挙」を遂げて、その怪しさを世界に示した。

じつは、FOXニュースは、保守を装った「トロイの木馬」ではないのか?

現職の大統領だったトランプ氏が首謀した、といわれてきた、2021年1月6日の国会議事堂襲撃事件は、直後から、下院民主党ペロシ議長によって、2度目の弾劾決議(下院は起訴、上院=弾劾裁判所は否決)がなされたが、しつこくバイデン政権発足後も、「1月6日委員会」を下院に設置して、選挙で敗れた昨年末で委員会も解散となった。

この間、数千ページに及ぶ「報告書」を委員会は作成したが、トランプ氏が首謀したという証拠は、どこにもなかった。

委員会の委員も、共和党が推薦した議員を議長権限で拒否したのは、アメリカ憲政史上初の「暴挙」といわれているが、RINOの議員を2名だけ入れて、後の多数は民主党の議員で構成するという、日本だったらとてもできないことをペロシは実行した。

今年1月3日に招集された、新議会では、議長選びのゴタゴタがあった。

アメリカ合衆国で、大統領、副大統領(上院議長兼務)に続く、第三位の地位にあたる、連邦下院議長の座を求めてやまない、ケビン・マッカーシー氏に、いまや多数となった共和党トランプ派が数々の条件を呑ませるための、儀式であったのだ。

その条件に、ペロシが隠し、抹消を図った数万時間分の監視カメラ映像を「公開する」が含まれていて、マッカーシー氏は、約束通り、この映像ぜんぶを、FOXニュースのタッカー・カールソン氏に託したのであった。

その第一弾が、今週月曜の夜のゴールデンタイムに放送されて、上を下への大騒ぎになっている。

アメリカ上院多数派リーダー(民主党)の、チャック・シューマー議員は、思わずカメラの前で「マードックは間違えた」と発言してしまったのも、ニュースになった。

暗に、マードック氏は、グローバリズム全体主義とネオコン民主党の「仲間」だ、という意味になるからだ。

この点で、誰もがRINOだと認定している、上院小数派共和党リーダーの、ミッチ・マコーネル氏は、この映像は議会警備局が出した公式見解と異なるから「邪道」だと、そのグローバリズム全体主義とネオコンの代弁者の役割をきっちり果たしているから、これはこれで「ご立派」なのだ。

ただし、マコーネル氏は、地元ケンタッキー州の共和党から、議員辞任要求を突きつけられている。

RINOだからと不安視された、マッカーシー氏がとった、FOXニュースへの映像委託とは、チャック・シューマーともすりあわせをしたのか?と疑う、「妙手」だったのに、タッカー・カールソンだけが男をあげる結果になっている。

さてそれで、オーナーは動くのか?第二弾以降の映像公開はどうなるのか?は、乞うご期待の「連続ドラマ」になったのである。、

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