トランプ「三選」は正夢か?

合衆国憲法の擁護者を自称するトランプ氏のことだから、誰もが「三選」はないとおもっているはずである。
その前に、まだ「二期目当選」を果たしていないから、新年早々の世迷い言に聞こえるかもしれない。

しかし、現地では6日、日本では七草か翌8日には、何らかの決定があると予想されている。
もちろん、今月20日正午の大統領就任式までには動きがあるのは確実だ。
もはや実態として、トランプ氏の再選は決まっていると思われるので、バイデン氏の「敗北宣言」が先に発表されるかもしれない。

昨年末、トランプ氏は「コロナ対策予算案」に、条件付きで署名した。
国民ひとり600ドルの給付金を2000ドルにする条件のほかに、いくつかの条件をつけ、これを下院民主党のペロシ議長が呑み込んで、再決議したというけど、条件全部を呑んだわけではない。

それで、下院を通過したこの案に、上院の共和党院内総務が待ったをかけた。
彼は、バイデン氏に祝意を送ったことで、家族の背景からあちらの国との疑惑が吹き出した人物だ。

待ったの内容は?といえば、なんと、トランプ氏のいう条件をぜんぶ呑み込む案への修正要求なのである。
これには、TEC企業への優遇措置としてしられる、通信品位法230条の撤廃問題が含まれている。

一体全体、この手のひら返しの意味は?
すでに、トランプ大統領側との、「司法取引」の噂が広がっている。
加えて、ホワイトハウスは、暮れにいったん1月4日までの「引っ越し」の準備と1月の給与は日割りだと内勤者に発したが、その翌日に「全面撤回」して年を越している。

大統領選挙における介入の証拠が相次いで発覚したアジアの大国では、これだけでも頭痛の種だが、この「予算案」には別の法案も忍ばせてある。
チベットのダライラマ選定へのあちら政府の不介入と、台湾への武器売却通常化に関する法案で、さらにチベットの首都ラサに領事館設立を法で要求している。

なんだかもう、あちらの足元を見据えたかのような一方的な「法案」なのだ。
もちろん、「内政干渉」だというお決まりの反応があるけれど、その国のトップが脳動脈瘤で入院という情報もはいってきた。
よほどの頭痛が発症させたのか?

しかも、入院前にはロシアの大統領と電話会談したとか、入院中の対策室設置の話には、政治局常任委員がひとりも関与しないで、党序列も知れぬ本人の弟が任命されているなどの不思議情報がある。

もしや、すでに「失脚」したやもしれぬ。

党の命運をかけた、アメリカ大統領選挙介入という一大作戦の失敗の責任をとらされたとすれば、辻褄があう。
すると、とんでもない権力闘争が、彼の国ではじまったということだ。
東京での年越しのジルベスター・コンサートが『運命』だったのは偶然か?

一方の首都ワシントンD.C.は、トランプ大統領が初めて自ら発起して、新年6日午前、上下両院合同議会での選挙人投票の開票前に、大規模集会を実施することになっている。
すでに、150万人という「推定」が出ていて、史上空前の規模となる。

トランプ陣営のHPには、集会参加者のための「連絡掲示板」に多数が投稿している。
一緒に車に乗るひとの募集や、ガソリン代支援の申し出、あるいは、自州からのパレード出発情報などなど。
はやくもニューヨークに、支持者たちの車が集結しているともいう。

ワシントンD.C.には、こんな多数が泊まれるホテルはない。
周辺の州の宿泊施設は、さぞや大賑わいかと思いきや、民主党政権の州ばかりで、みごとな「妨害」を州政府がやっている。
レストランさえ店舗営業させないということだから、ホットドッグ屋台が繰り出して一儲けするチャンスと見るのがアメリカ人だ。
古今東西、左派政権というモノが民衆の味方ではなく、弾圧をするモノだという証拠が、ここにもある。

ライブ放送は「必見」なのだけれど、わが国のマスコミは、いつものように無視するのか?それとも手のひら返しをするのか?
150万人を前にして、「千人以上」とか「1万人以上」と特派員が現地報道するのか?が目撃できる楽しみがある。
群衆の映像に無言で通す「案」もあるだろうから、エンタメと化している。

日本国憲法にはない条項がアメリカ合衆国憲法にはあって、政府がおかしなことをしでかしたら、国民が銃をとって、そんな政府を転覆させてよいことになっている。(修正第2条)
わが国のちっとも進まない、憲法改正論議に、だれもかんがえたことがない条項があるのだ。

そんなわけで、トランプ政権は二期目も続くことが「正義」になっている。

どういうわけか、年末のBSプレミアムで、『ゴッドファーザー』三部作を28日から連夜で30日まで放送した。
これからはじまる、「ワシントンの沼の水抜き作戦」を暗示して、NHK的面目を保ったのか?と疑う。

反トランプの急先鋒、CNNでさえ、「今年最も尊敬された男性」のトップにトランプ氏を挙げて、妙な雰囲気をつくりだしている。
彼らはこれまで、オバマ氏を連続選出しているのだ。
8000万票を自称するバイデン氏が、3位に挙がったのはご愛敬か?
すでに、トランプ氏はリンカーン大統領をしのぐ「偉大な大統領」といういわれ方をしだした。

ならば、「三期目」はあるのか?

前にも書いたが、フランクリン・ルーズヴェルト政権は、やたら長かった。
空前絶後の「4期」もやって、任期中に死去して副大統領から昇格したトルーマンは、再選してもう1期を務めた。
とはいえ、戦後の1947年に可決して、51年に成立した、『憲法修正第22条』で、大統領の任期は2期までとなったのだった。

つまり、この憲法修正条項は、トルーマン政権下にあって可決・発効したのである。
それまでも、2期とされていたのは、初代ジョージ・ワシントンが、3期目を固辞したことによる。

この不文律を、戦争を名目に伸ばしたのがルーズヴェルトだった。
いまでは、「狂人」という評価が定着しつつある。
だが、むしろ、スターリンと手を組んだ、悪魔的な戦略家なのであった。

もう1期4年で、「ワシントンの沼」を掃除できても、宿敵の「党」を壊滅させることができるのか?
もしや「三選」というのは、アメリカ人はもとより、我々にとっての重大な「正夢」なのである。

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