12月2日、ホワイトハウスからのビデオ演説は、冒頭、大統領自身が「最も重要なスピーチ」だと切り出した。
もちろん、選挙に関する不正をいかに正すか(選挙結果ではないことに注意)についてなのだが、大統領職の最重要職務は、「合衆国憲法を護ること」だと強調したのである。
この「護る」とは、保護することであって、「守る」とはニュアンスがちがう。
そして、自身の職権は、合衆国憲法の中にあるとも発言したから、こちらは、「守る」をいったのである。
はたして、このスピーチのどこが「最重要」で、「歴史的」なのか?
第一に、選挙不正についての動きが二つあることに注意がいる。
ひとつは、各州議会が選挙結果を承認することで、州政府である州知事と州務長官ではないことに基づく、一般投票とは別の判断を促している動きをいう。これは、「憲法規定」の遵守のことなのだ。
もう一つは、連邦最高裁への提訴である。
最善は、州議会での決議によって「不正」が正されればこれに越したことはない。
しかし、一部の問題州では、議員任期との兼ね合いで、新年からの新議会への持ち越しとなり、今月14日までの選挙人選定には間に合わない。
このような、落ちこぼれ州の「救済」も、最高裁への提訴には意味がある。
保守派判事が優る連邦最高裁といえども、汚染の噂は絶えない。
その中でも、獄中死した富豪、エプスタイン氏の保有した「島」における、ふしだらな行為に、お呼ばれしている疑惑が民主党筋からの脅迫にも転化されている話があることだ。
そこで、リン・ウッド弁護士と、このほど恩赦を受けたマイケル・フリン将軍は、「限定的戒厳令」の発令を大統領に進言している。
どこが「限定的」なのかといえば、「選挙に限る」という意味のようである。
つまり、「やり直し」だ。
大統領が、この重要スピーチで、「選挙のやり直しはあんまりやりたくない」といっているのは、限定的戒厳令の実施に消極的だといっているのだ。
つまり、「視野にはある」ことを明言したのである。
おそらく、このスピーチの重要性は、歴史的にここにある。
一方同日、大問題のジョージア州でそのリン・ウッド弁護士と、軍事弁護士のシドニー・パウエル氏が予告開催した、「記者会見」は、ものすごい熱気の「演説会」になっていて、例によって大手マスコミはひとりも取材にやってこなかったようである。
元は牧師であったという、過去裁判無敗のリン・ウッド氏は、国歌斉唱の後に登壇して、まずは「祈りを捧げた」のだが、牧師だったのはここまでで、まるでプロレスの「マイク・パフォーマンス」炸裂に豹変した。
こんなひとだったんだぁ!法廷でこれをやっているのか?
そして、なんと「(黒幕とおもわれる)個人名を名指し連発」という、一歩まちがえば訴訟沙汰になる発言を繰り返した。
無敗弁護士がここまでいう。
すなわち、事実の証拠があることを、誰に対しても示唆しているのだ。
もはや、パウエル弁護士とセットで、往年の名漫才師、人生幸朗・生恵幸子の「責任者でてこーい!」を、あちらでは「マジネタ」でやっている。
名指しされたひとたちは、震えて眠っているにちがいない。
さらに、CNNの社内ミーティングでの、今回の大統領選挙報道にあたって、「トランプ氏をおとしめることに徹する」という内容の録音がネットに曝露された。
おそらく、社内で「裏切り者探し」が大変なことになっているだろう。
同社顧問弁護士は、さっそく提訴をうかがわせてやめるように脅したけれど、あちらの法律では、録音対象者のひとりでも公開に同意すれば、違法ではなくなるのだ。
これを機に、大手各社の会議内容が相次いで曝露されるかもしれない。
トランプ氏がいう、「ワシントンの沼の水抜き」が、どんどん拡大している。
以前紹介した、ホワイトハウスのHPにある、「We The People」という、請願ページにこのほど、どなたかが、「日本における沼の水抜き」をあげている。
アメリカ大統領に請願するのは、属国根性として躊躇しないではないが、日本の沼もドロドロなのはまちがいない。
請願数が規定をこえて集まると、それがなんであれホワイトハウスは対応を公式発表するルールだから、日本の沼に生息する生きものたちも、震えて眠ることになるかもしれない。
さてそれで、駐車場である。
こちらは、なんでも造園業者さんの駐車場なのだけど、突然「観光地」になったようで、看板の撮影に余念がないとのことだ。
あるいは、日本のアニメ的には、「聖地」というべきか。
ここは、トランプ氏の弁護士である、ジュリアーニ元ニューヨーク市長らが初めて開催した、不正選挙糾弾の記者会見会場だったのだ。
反トランプ派が、粗末な駐車場でやったことをバカにしていたので、かえって有名になってしまった。
造園業者さんがつくったのか不明だけど、オリジナル商品がバカ売れしていて、すでに1億数千万円にあたる売上げだという。
そういえば、投票日よりずいぶん前に、中国の工場主がトランプ氏勝利を確信している、というニュースがあった。
民主党より共和党の選挙マスコットグッズの製造発注が、「ハンパない」と。
デカップリングなんてできっこない、というメッセージのはずではあろうけど、意外なところから「真実」が見えてしまうものである。