創業230年柴又「川甚」の廃業

柴又といえば「フーテンの寅さん」。

帝釈天の近くにそびえて建っていた、江戸からの老舗がひそかに一月末で廃業していた。
倍賞千恵子扮する寅の妹「さくら」と、前田吟の「博」が、作中結婚披露宴をしたのもこの店だった。

HPはまだ観ることができるので、記念に保存をしておいた。
昨年の12月22日付けで、社長よりあっさりとして小さく書かれた「閉店のお知らせ」がある。
この淡泊さが、川魚料理の老舗らしいといえばそうなるが、かえって無念の心うちがにじみ出ている。

廃業の理由は、コロナ・パンデミックである。

しかし、「人為としての」という言葉を前につけたい。
すなわち、「自粛」を「強制」させた行政責任者の憲法違反をともなう、「犯罪」ではないか?と。
もちろん、「川甚」だけが被害を受けたのではなくて、無数の店も涙の廃業をしていることだろう。

経営者ばかりか従業員も、取引業者も連関するので、その被害は「甚大」なのである。
ましてや、東京では珍しいともいえる、「川魚料理専門店」だ。
漁師もふくめて、「ショック」は大きかろう。

このことは、食文化にも影響するのは必然だから、その「罪」の深さも江戸川の比ではない。

伝統文化の奥深さは、完成品とはぜんぜんちがう場面からはじまることがあって、その完成品の意味も、ふつうにかんがえる消耗品のレベルではないことがある。

たとえば、「漆工芸」といえば、英語で「japan」というほどに、わが国独特の工芸品だ。
原材料の「うるし」はもちろん、塗るための「筆」だって、いちいちこだわるのが日本人だから、完成品の技巧ばかりが「文化」なのではない。

南洋のゴムの木のように、樹皮に傷をつけて樹液を採取するけれど、うるしの場合は1回こっきり。
つねに新しい傷を、専用の道具で掻いて採取する。
欲張って、おおきな傷や、全面的に傷をつけたら木が枯れる。

おおむかしに欲張ったひとがいて、教えにある「控えめなやり方」よりもぜんぜん採れない経験をしたはずだ。
「欲を掻く」とは、うるし採取のことなのではないのか?

だから、たくさん限界まで採りたいのなら、かえって「自己抑制」しないといけない逆説がなりたつ。
これも、日本人の精神構造をつくった「japan」ならでは、なのだ。

木材は水分があれば、これを分解する「スカベンジャー」の細菌が活動して、腐敗させ土に戻す。
それを防止するために、表面に水分子すらはじくよう、カンナをかける技術がうまれた。

「樹脂」である漆を柱に塗ったのでは、あまりにも「高価」になったからである。
しかし、いつも水分にさらされる「食器」などには漆を塗った。
この樹脂は、乾燥させるのに湿気がいるという不思議な特性をもっている。

そして、いったん乾燥すれば、100年の耐久性を確保するのだ。

植物は光合成によって、空気中の二酸化炭素を体内に蓄えて、セルロースをつくる。
だから、木が腐るとは、セルロースを細菌が分解していることを指すのだけれど、このときにまた、二酸化炭素がガスになって排出される。

人間の消化器では、かたいセルロースを消化できない。
草食動物は、セルロースを分解させる細菌も消化器内で使うから、牛のゲップの成分は、ほとんどが二酸化炭素なのである。

これが、アメリカ民主党の極左というひとたちがいう、「牛」を目の敵にする「政治運動」になっていて、とうとう「人工牛肉」を食べるようにと、キャンペーンをはじめた。
味は、「慣れる」そうである。

まったくの「似非科学」を真顔でいうから、おつむの構造を疑う。
二酸化炭素は、温暖化ガスだから排出してはならないけれど、植物は光合成で二酸化炭素を蓄えるから、温暖化ガスを吸収する、という小学生ならだませても、中学生には厳しい理屈を振りかざすのだ。

答はかんたんで、変化なし、である。

問題なのは、「水素」だと前に書いた。
原子番号1番の水素は、分子が小さすぎて、あらゆる容器を通過する。

つぎに、水素ばかりの水素ガスは、空気より軽いから飛行船「ツェッペリン号」にもつかわれたけど、ずっと上昇して、宇宙にまで行く。
地球の引力では、水素を大気圏に留め置くことができないので、水素は水素単体になると、地球からなくなってしまうのだ。

つまり、二酸化炭素といい、水素といい、科学とはいえないことを「政治目標」にする、人類史上の「愚策」をやっている。
こんなことを、「愚策」とおもえないような、思慮の浅いひとたちが、コロナ・パンデミックにあわてているのである。

こうやって、「川甚」の灯も消した。

「消えた」のではなく、「消した」のである。
徐々に「正気」を取り戻しはじめたアメリカでは、「愚策」を繰り出すことに専念した、カリフォルニア州とニューヨーク州という巨大な人口をかかえるところで、州知事のリコールがはじまっている。

仲間のはずの民主党議員たちのなかでも、良識派が推進しているのだ。

わが国に、良識派は?

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