大爆笑「ロシア産石油に価格上限!」

3日の新聞記事が悪いのではなくて、これを、「真顔」で決めた「G7:主要7カ国財務相会議」が、発狂したのか?あるいは、とてつもない「冗談」か?

持たざる者たちが、持っている者からの購入物の、価格上限を勝手にきめることが、どういう意味なのか?

一般的には、「ムダな抵抗」なのだ。

これを、国家財政の責任者たちが集まって、よってたかって「決めました」といって発表し、報道させられた、という構図だ。
ゆえに、報道させられる側が、報道機関を自称するなら、自分の持ち物の販売価格上限を決められた側にもインタビューなりして感想でも聞くのが「筋」というものだ。

結局のところ、ロシア側の「裏」がとれていないから、記事では「有効かどうかは不明」として逃げた。

どうして、ロシア産石油の購入価格上限を、財務相の会合できめることができたのかといえば、その「手段」が、「船舶の荷にかける保険」による締付けだからである。

要は、限度額よりも高い値段で購入した原油の運搬に、保険が適用されない、ということだ。
これで、米英の作戦がバレバレになった。
世界の損保は、英国の「ロイズ」が「再保険」としてほとんどを抑えているからだ。

再保険とは、保険の保険である。
各国の損害保険会社は、自社が売った保険が保険事故によって支払が発生するけど、受けとった保険料からそのまま支払っていたら会社がもたない。
それで、「再保険にかける」のである。

これが結局、なんでも保険対象にする損害保険とは体のいい博打といわれるゆえんで、「ロイズ」が胴元なのである。

わが国は、「特例」で、「サハリン2」の場合は、上限を超えてもいいことになったのは、ロシアのいいなり価格で買え、という意味だし、中国やインドがこれに従う気配はない。

そのインドは、ロシアから低価格の原油を輸入して、これをなんとアメリカに転売して、「転売ヤー」で儲けている。
なので、アメリカだけは抜け駆けを予定している「決定」なのだ。

さて、ウクライナ侵攻から半年あまりが過ぎたけど、それから、がみえてこない。
そもそも、ロシアの狙い=目的の、達成度はどうなったのか?

プーチン氏が侵攻時に述べた、「特別軍事作戦」の目的は、
・ウクライナ国内ナチス勢力の排除=親ロ政権の樹立
・東部ドンバス地方の独立及び防衛支援
・後に判明した、生物科学研究所の破壊 などだった。

西側は、最初に手を出したのはロシアだからロシアが一方的に悪い、という主張をして、主体性のないわが国もこれに与した。
それをいいことに、ゼレンスキー氏のアメリカ議会での演説に、「真珠湾」を持ちだしたのだった。

いまや、真珠湾攻撃でさえ「奇襲ではなかった」ことが証明されている。
つまり単なる「通説」とか「俗説」なのに、反論できない日本政府は、反論できないようにされている。

それが、在日米軍(いまだ占領軍)による命令で、それを大元から発令しているのが民主党政権だ。

世界は、真実や真の目的を隠すものだ。

そんなわけで、今回の決定も、侵攻から半年にして「12月から」という悠長さに怪しさを感じるし、その対象が「石油」ということも怪しい。
特に、ヨーロッパがエネルギー危機になったのは、ロシアからの「天然ガス」供給が不安定になったことにある。

日本でまず報じられもしない、ヨーロッパの侵攻前からの「論説」に、「ノードストリーム2」にまつわる、アメリカ側の反発を解説したものがあって、最近になって、同様の論調が目立ってくるようになった。

「ノードストリーム」とは、ロシアとドイツをバルト海の海底に敷設した「天然ガス・パイプライン」の名称で、とっくに稼働している「1」と、新設された「2」がある。

メルケル政権が心血を注いだ、この2本のパイプラインこそ、歴史的な「独露の蜜月」になり得るもので、アメリカの歴史・戦略研究家は、20世紀のアメリカの戦争目的を覆しかねない、と警告している。

つまり、独露が結託した場合、巨大なユーラシア経済圏が誕生して、アメリカのヨーロッパ利権が大西洋に突き落とされる、というものだ。
これに、極東の日本が加わると、アメリカの覇権(パクスアメリカーナ)は崩壊する、と。

ソ連が崩壊したときに、日本円経済圏をシベリアに拡張すれば、ウラル山脈の西側が、ドイツマルク経済圏になるとした、小室直樹氏の大戦略と合致する。

そして、インドを加えた「クアッド」で、中国封じ込めが完成したものを。

とはいえ、ガス供給が命綱だったドイツは、この冬を超えられるのか?の恐怖におののく状態になって、ドイツ経済の生産力は壊滅的になるだろう。
すると、EUを支えるのはフランス一国になって、ヨーロッパの統合は分裂に展開するはずだ。

この状態は、わが国にとってのチャンスにちがいないけれど、これを活かす政治が、わが国にはできない。
11月、アメリカの中間選挙が、唯一の他人頼みだけれど、その直前、10月には北京で歴史的な会議もある。

結局のところ、アメリカ民主党政権の狙いは、ドイツの追い落としだったのである。

これでドイツは、3度目の大敗北となった。

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