アメリカ連邦下院の政府監視委員会、ジェームズ・コマー委員長がインタビューに応えて、ハンター・バイデン逮捕は、水曜日(日本時間では12日木曜)まで待てと司法省に命じた旨を語った。
一瞬、裏切ったか?とおもわせる、重大発言なのであるけど、その重大発言の意味は、その後の政府監視委員会がつかんだ情報の説明で、より鮮明になったのである。
つまり、「容疑」の濃さが、ほんとうに「濃厚」になった。
現職大統領の息子ハンター氏を守るのが、政権を守ることとイコールの関係にあるのは、ハンター氏の犯罪容疑が、実父である大統領本人ばかりか、バイデンファミリーという家族集団にまで及んだ、大スキャンダルを意味し、さらに、その罪状の中に、最悪の国家反逆罪も疑われているからである。
この容疑については、息子ハンター氏だけでなく、実父で現職大統領自身にも向けられる、建国以来の最大スキャンダルになる可能性があるのだ。
コマー委員長が、待てといったのは、FBIが用意している、ハンター氏逮捕の事由が、2つの軽犯罪と、2つの重罪だがとうてい国家反逆罪とはならない、銃の不法所持と脱税容疑だからなのである。
つまるところ、べつのいい方をすれば、FBIは、「別件逮捕」で、なんとかハンター氏と大統領を逃がそうとしている、と解釈できるのだ。
なので、一般人には、2年越しとなるハンター氏逮捕は、まだかまだか?ということだから、サッサと逮捕することに目がいくと、政権側の術中にはまってしまうのである。
これに、正面から挑んだのが、連邦下院で、すでに証拠は揃っているという。
それは、前にも書いたけど、この委員会が嫌がる財務省に召喚状まで出して強制的に提出させた、バイデン一家の個人情報たる、銀行口座の取引情報であった。
ここが、わが国の国会が、「国権の最高権力ではない」こととのちがいだ。
わが国だったら、「個人情報保護のため」という一点張りで、国会の委員会の決定すらさせないで、与党議員からの開示要求も与党主流派多数のもとで阻止することになるはずだからだ。
アメリカにこの手の強制ができるため、ときに政権交代をさせないと、権力集中による弊害が社会に及ぶことを、国民がしっている。
残念ながら、血をもって建国し、血をもって内戦を戦った経験が、こうしたバランス感覚をもたらしているのであろう。
この意味で、わが国は、一般人を巻きこむ戦いがなかった幸福が、かえって仇となっている皮肉がある。
もちろん、そんな悲劇を必須としたいのではなくて、その幸福をちゃんと心得るべきだといいたいのである。
政権交代をさせたくとも、受け皿が存在しないわざとに、国民の絶望が募る不幸がより重大だけど。
コマー委員長は、その委員会調査の重大発表を、現地時間11日朝に行うと予告して、お門違いな逮捕について「待った」をかけたのである。
さしづめ、ホワイトハウスを含めて、民主党バイデン政権の動揺は、はかりしれない。
すでに最新の世論調査(もう占いのようではあるけど)で、ブリンケン国務長官の弾劾を支持する数は、民主党支持者でも半数をゆうに超えてしまっている。
氏がやったという、ハンター氏パソコンのデータはロシアの工作だ、とする50人を超える情報関係者たちのメッセージが、選挙のためだったことの重大性に、アメリカ人は怒っているのである。
そんなわけで、わが国のマスコミは、変なアリバイ作りを開始して、バイデン氏再選を阻むアメリカ人の懸念を、「高齢さ」と主張しはじめている。
おそらく、「高齢」のなかには、「ボケ」もあるのを、いわないようにしているけれど、こんなものが「落選」の理由にならないし、その前に、政権の崩壊が迫っているのである。
あたかも、「旨味調味料」を「化学調味料」といってはいけない、業界内自主規制があるように、バイデンは「高齢だ」を、バイデンは「ボケている」とはいわないのである。
しかし、国家反逆罪は死刑にしかならないので、最後は、「ボケていたから免責だ」といわないといけないことの布石なのかもしれない。
しかも、国家反逆罪を裁くのは、一般法廷(連邦最高裁)ではなくて、「軍法会議」と決まっている。
日本時間の5月12日が、今後の世界を決める、重大な、現職アメリカ合衆国大統領が国家反逆罪で裁かれるまでのスタートとなるか?注目せざるをえないのである。
おそらく、わが国ではまず報道されないだろうから、テレビや新聞をみる時間を、ネット閲覧に切りかえるひつようがある。
これから、重大な情報を得れば得るほど、マスコミは自滅の道を進んでいるのだということも、並行して起きるのである。
あゝ楽しみだ。
そのうち、腐った司法への報復も行われるのだろうけど、西洋文明社会の低レベルは続く。