プーチンという大戦略家

柔道の達人だから、心・技・体が完成度を上げたのか?それとも性格とか性質がそうなのか?はわからないけど、恐るべき人物が同時代に存在していることぐらい、我々も知っていていい。

オリンピックでメダルを何個とろうが、不敗の記録を持っていようが、柔道の強者がそのまま立派な人間であるとは限らないことは、日本人の元大選手を何人か引き合いに出しただけで納得できるのである。

この点で、彗星のごとく現れて、ずっと留まっているウラジーミル・プーチンという人物は何者なのか?がよくわからないのである。

しかも、彼は笑っている姿を他人に見せないし、休暇で引きこもれば、読書に没頭し外界との接触を拒否する。
その読書の質と量も、世界の世俗的指導者では類をみないレベルというから、どうなっているのか?

対抗するはずのアメリカやヨーロッパが、彼に適わないのは、軍事力の前に、まさに「教養」においてだけでも既に勝負はついているのである。

ここに、わが国を含む「先進国」という自負が、じつは怪しい国家の教育で自滅していることが認められるのである。
古典を重視していはずのヨーロッパの教育は、とっくに自壊し、アメリカに学問の重心も移ったかにみえたが、もはやアメリカの大学も左翼によって全壊した。

驕り高ぶっている戦争屋のアメリカ人は、公開情報をもって宣伝工作をしているけれど、ここで漏らす本音が、プーチン氏のもとに届かないと本気でかんがえているのだろうか?

あたかも、昭和の初めにニューヨーク日本総領事館の窓際にふんぞり返って、解読後の日本語暗号電報を読んでいた高級外交官が、アメリカ人には日本語が読めないと思いこんだごとくである。

反対側のビルから望遠鏡で覗いて、アメリカ側はわが国の最高機密暗号の解読に成功し、それか十数年も知らない振りをして、真珠湾作戦すら解読済みであったのは、もはや歴史の真実である。

アメリカ人は、日本に暗号解読成功の真実がバレるのが困るので、自国軍に被害がでてもこれを容認し、政治的に「リメンバー・パール・ハーバー:だまし討ち」としてプロパガンダに利用されてしまった。

昨年暮れに発表された、「外交評議会」のレポートは、あたかもドイツのメルケルとフランスのオランドの証言、二度の「ミンスク合意」はどちらもロシアを欺く時間稼ぎだった、ことの焼き直しで、早くウクライナは停戦して、その後、国力を回復して後、再びロシアに挑む、という荒唐無稽を書き綴っている。

こんなのが「公開情報」になって、知らないはずのないプーチンは、当然に停戦などに応じるはずもなく、おそらくオデッサを取ってからどうするかになるであろう。
あるいは、西ウクライナだけを「ウクライナ」と名乗らせることで手を打つかもしれぬ。

今年3月のロシア大統領選挙で、併合したドンバス地域四州にも選挙権を与えることに、EUは反発しているというけれど、もうどうすることもEUやNATOにはできない。

さらに、とっくにプーチンは、東西を横に見る伝統的な「ユーラシア大陸」という概念を捨てると発表し、彼が示した、新発想とは、南北にユーラシア大陸を縦に統治するブロック構想なのである。

ロシアと中東・イラン、ロシアとインド、ロシアと中国、というものである。

いまさらながら、マッキンダーの「ハートランドを制するものは世界を制する」を、じっくりと確実に実現させているのがプーチン氏なのである。

そのための原資は、石油やガスを中心とした豊富な資源だ。

結局のところ、石油は燃やしてエネルー源にするだけでなく、プラスチックの原材料なのである。
なので、現代文明にはぜったいに不可欠なのだ。

イスラエルがガザを占領したい本音は、ガザ沖に発見された石油・天然ガスの巨大な海底地下資源の掘削利権の奪取だし、同じことが、南米のベネズエラとガイアナ間で紛争の火種になっている。

ボロボロの貧乏国の英国が、なけなしの海軍をガイアナ支援に向かわせたのは、かつての宗主国としての意地に見せかけたエクソン・モービルなどの掘削利権の確保ではあろうが、だからといって何かの効果があるかはわからない。

あたかも石油から自然発電に切り替えようという、変なキャンペーンでその英国はむちゃくちゃになったけど、英国人の知性がこれほど落ちたのも、サッチャー亡き後に「落とされた」からなのである。

昨年12月、世界をアッと驚かせたのは、モスクワからサウジとUAEを訪問した際、プーチン氏が搭乗した旅客機をずっと警護したロシア製戦闘機が、なんとこの往復で一度も給油をしなかったのであった。

アメリカにはこんなに長い航続距離の戦闘機は存在しない。

「テトリス」を開発したソ連時代、コンピュータの性能に劣っても、ゲームとしての世界的大ヒットになったけど、もはや、世界一のレベルはアメリカではなくなっている。

西側から経済制裁を受けているはずのロシア経済は好調で、逆に自爆的になっている西側とはぜんぜんちがう。

その根拠が、ロシアは自由経済だからである。

体制転換で国名が「ロシア」になったとき、英米資本がロシアの資源企業を好き放題に貪った。
なんとロシアは、平均寿命が10年で10年短くなったのである。

見えない虐殺をやったのが、英米の戦争屋とそのスポンサーたちだった。

プーチンは戦争屋たちを10年かけて排除に成功して、自由経済を「自力で」取り戻したのである。

何度も書くが、わが国も自力で自由経済にしないといけないのだ。

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