江戸深川七福神巡り

何年前からやっているのか?お正月の風物詩となったのが、七福神巡りである。

このブログにおける、「七福神」の初見は、2018年であるから、かなり古い。

今年は、タイトル通りの江戸深川七福神巡りである。

巡り方での出発点をどこにするかも自由だから、人の流れも交差する。
東京の地下鉄公共交通網は素晴らしく、東京メトロなら、「門前仲町」と、「清澄白河」、都営地下鉄なら、「門前仲町」、「清澄白河」、「森下」の各駅が、それぞれに「交差」している。

矢島正雄原作、弘兼憲史作画の、『人間交差点 -HUMAN SCRAMBLE-』は、1980年から90年まで、小学館の『ビッグコミックオリジナル』に連載された漫画で、全部で232話あったのを思い出した。

一話読み切りは、見事な短編小説を読むようで、漫画をあまりみないわたしでも、感心した作品群である。
「青年漫画」と呼ぶらしいが、「成人漫画」とすると意味がちがってしまうのも、「交差」している。

隅田川を渡った対岸の狭いエリアに、深川七福神は点在しているけれど、何度も繰り返した江戸の大火で、お寺も引っ越してきて、広大な寺院がひしめく寺町を形成しているのも、「はかが行かないお寺の引っ越し」という言葉ができた原因だろう。

「はかどらない」ことを、「お墓」とかけてつくった文句だけど、これも「連歌」の粋な風習があってのことである。

そういえば、『東海道中膝栗毛』でも、事件のたびに「ここで一句」でひねり出しては、大笑いしている。
江戸庶民は、いまとちがって「クリエイティブ」さが誰にでも浸透していた。

そんなわけで、わが一行は、門前仲町駅をスタートして、富岡八幡宮の境内にある、恵比寿様をもって一番とした。
それで、「仙台堀川」を挟んだエリアにある、弁天様と大黒様、毘沙門天と福禄寿で、門前仲町駅まで一回りして、「深川東京モダン館」なる、江東区の観光拠点で一服した。

ここには、デロンギ製(じつはルーマニア製)のコーヒーマシンがあって、地元コーヒー店に特注した、「モダン館ブレンド」を、一杯100円でいただけるのである。

ついでにレギュラー・コーヒーとしても袋詰めで販売していて、「七福神巡りのお客」をターゲットにしているらしかったが、どこまで「モダン館の存在」が知れ渡っているのか?については、あんがい無頓着なようであった。

いま、どちらの自治体も、「観光戦略」なるムダ仕事に熱中しているのは、むろん、観光庁なるムダな役所が、ムダな予算を財務省から得て、ムダにばらまいているからで、もらった側の自治体は、ムダを承知で「使い切り」を画策するのは、官公庁予算というものの性(さが)なのである。

そもそも、この文化財建築の「モダン館」とは、公営食堂であったのである。

なんで「公営」なのかといえば、「安く食事を提供した」というけど、「安く提供しないといけない」社会事情があったのであって、その原因は、大正7年に発生した、「米騒動」であった、と「来歴」に書いてある。

つまり、いまでいう「暴動」が、全国展開して、「やばい」と感じた政府役人が発想したのが、これ、だったというわけである。

「公営食堂」としては、昭和12年に廃止となるが、その後も「深川栄養食配給所」といって存続したという。
この、「存続理由」についての説明文はみあたらない。
それでも、よくぞ焼け残ったということなのであるが、戦後は完全に食堂機能を停止した。

こうした古い建築の妙は、「手間を惜しまぬ仕事」がみてとれることで、いまでは再現も困難なタイルの美しさが印象深い。

「公営」だからといって、無機質な「ポスト・モダン」なる妙なものとちがって、「モダン」とは、丁寧な仕事を普通としたのだったのだとよくわかるのである。

こうやって納得してから、小名木川を挟んだエリアの、布袋様と寿老人で満願である。

しかして、わが一行は、元祖カレーパンのカトレアさんに立ち寄り、昨年3月にリニューアルした「常磐湯」で一風呂浴びて、もつ煮の名店「三徳」が、この小旅行のゴールなのである。

横浜では味わえない、粋な江戸は、やっぱり大都会なのである。

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