ネオコン(戦争屋)の女王、ヴィクトリア・ヌーランド「辞任」の件についての憶測である。
結論から先にいえば、「解任」ではないのか?という見解の憶測である。
もちろん、辞任と解任では、はなしがぜんぜんちがう。
自分からの意思で辞めるのか、他人から辞めさせられるのかのちがいだ。
はなしの発端は、上司たるブリンケン国務長官が、「辞任の申し出を受理した」と話したことからはじまるが、本人の弁がない不思議があったし、「辞任理由」も明確ではない。
ヌーランドはいったんは国務省「ナンバー2」になったはずではあった。
それは、副長官が辞任したことによる、次官から副長官「代行」になったのを、このたび、正式にあたらしい副長官が就任して、彼女は「元」の次官(筆頭の政務担当)に戻ったことが原因だという憶測が走ったのである。
あの往年の人気韓国ドラマ、『チャングムの誓い』で、なにがなんでも一族繁栄のために「最高尚宮(チェゴサングン=局長職か)になろうとする仇役が、いろいろな機会と下劣な人脈を悪用して、尚宮「代行」という地位に就くが、結局は悪事がバレて代行職を解かれプライドがおおいに傷つくというはなしが思い出される。
しかし、韓国人には申し訳ないが、そんなプライドが傷つくということだけで、万人単位の人々を死においやった、ネオコンの女王が、潔くも自らの立場を棄てるようなマネをするのだろうか?との疑問があった。
そんなタマじゃないだろう?
ひとはその人生が、顔に出たり、背中の表情に出たりするものだ。
ヌーランドの場合は、まちがいなく「顔」に出ている。
若かりし頃の彼女の写真と現在を見比べれば、このひとが何をしてきたのかがわかる顔つきになっている。
ただし、彼女はあくまでも、「高級官僚=SES=終身」なのであって、決断・決定をしてきたのは政治家たる上司たちである。
この意味で、「和製ヌーランド」と異名をとる、上川外務大臣は、政治家なので決定権がある分、「本家」よりよほどあくどい立場にある。
それにしても、わが国の歴代外務大臣のなんという無様!
平成24年(2012年)からの名前をそのまま書けば、岸田文雄 ⇒ 河野太郎 ⇒ 茂木敏充 ⇒ 岸田文雄 ⇒ 林芳正 ⇒ 上川陽子となっている。
後世、これが「亡国」と書かれても文句はいえないが、それもこれも、自公政権を選び続けた国民の責任なのである。
それが、民主主義というものだ。
さてそれで、解任説の原因は、ドイツ軍将官たちの会話がロシアに漏れたことだという。
ショルツ首相の弱腰に反発したドイツ空軍が、クリミヤ大橋をミサイル攻撃する「計画」のことである。
対して、メドベージェフ(元ロシア大統領)現ロシア国家安全保障会議副議長(議長は大統領が兼務)が反応して、「ドイツが再び敵に変わった」と発言している。
ドイツ側は、この情報漏洩に国防省が否定するのかとおもったら、なんと、「空軍の内部対話が盗聴された」ことを認めてしまったのである。
まさに、第三次世界大戦=核戦争の悪夢一歩手前だった。
そして、この作戦を練ってドイツ空軍を動かしていたのが、ヌーランドだったという「憶測」なのである。
そんなわけで、バイデン政権はあわてて彼女を解任した、という「説」である。
ただ、漏洩した情報そのものが暗号化されていなかった(ラジオのような平文でのやりとり)という不思議がある。
一体どういうことなのか?
われわれは、ドイツ軍のやり方、をぜんぜんしらない。
ソ連時代の1978年4月、大韓航空機をソ連空軍機が撃墜した事件で、ソ連空軍は緊急事態だから、「平文」も通信をしていたために、青森県三沢にある巨大アンテナがこの通話をとらえてそれをまた、TIMEだかNewsweekがすっぱ抜いたのを記憶している。
実態は、アメリカ側がソ連に「知っているぞ!」と雑誌記事で脅したのである。
当時、通常は暗号通信だけど、いざとなると平文になるのは、コンピュータの計算速度が不十分なために暗号を平文に戻す作業が間に合わないからだと説明されていたのが思い出される。
しかし、今回は密談で緊急事態ではないだろうし、いまのコンピュータはそんなお粗末ではない。
ただし、暗号の方が複雑化して、いまのコンピュータでも平文に戻すのは面倒な事情があるかどうか?
なんにせよ、あたかも、『平家物語』でいう、「鹿ヶ谷の陰謀」が漏れたのである。
なので、どういうことかぜんぜんわからない。
国際政治の闇がある。
それにしても、こんな「あわや世界戦争勃発か?」の重大情報が報道されないで、いつもの通りのワイドショーを垂れ流すわが国は、やっぱり滅亡するのではないか?
日本人のおおくは、この未遂のやばさに気がつかないでいるのが怖い。