横浜市の川崎側に位置する鶴見区は、鶴見川を東京側に越えたらそこはもう、川崎市と思いきや河口近くは、じつはまだ横浜市鶴見区なのである。
「鶴見駅」は、海側を走る京急線と、駅前ロータリーの陸側にJRの駅とがあって、JRにはこの駅起点の、「鶴見線」もある。
この鉄道に、一度も乗車したことがないので、いつかはのりたいと思うのだが、とにかく用がない。
それは、ほとんど東芝の工場行きの電車だからである。
鶴見駅で京急だろうがJR だろうが、降車してから、国道15号線(第一京浜)を横浜方面に歩くと、高架の鶴見線と交差する場所に、「国道」という名の駅がある。
ちなみに、京急鶴見駅の海側ガード横の商店街が、旧東海道だ。
品川からの京急線は、基本的に旧東海道に沿って走っている。
北品川の商店街通りが、海側にむかうすべての道が降り坂道なのは、その先が砂浜の海だった地形の名残である。
この「国道駅」の風情は、いまどきかなり異様なので、いろんな撮影でつかわれている、じつは有名スポットなのである。
旧東海道に戻って、そのまま横浜方面をキリンビール工場に向かうと、「生麦事件」の碑をみることができる。
ブラジル街に行くには、以上のことはいったん忘れて、鶴見駅から海側に延びる大通りから、潮鶴橋を渡って潮風大通りを進む。
「潮田神社入口」の交差点で、「塩田銀座」という名前のついた通りをひたすらまっすぐ進めば、「塩田交番」を通過してすぐに、ブラジル・スーパーの、『Mshaloh Import Shop』がある。
店の雰囲気とレストラン併設の構造と品揃えは、群馬のブラジルとまったくおなじなのは、このレストラン部分が群馬の「支店」だからである。
なお、途中、潮風大通りの西側歩道に面して「淡路島バーガー・鶴見店」というハンバーガー専門店もある。
なんだかんだ、ハンバーガーの街、なのかもしれない。
それにしても、どうしてこんなに「牛肉が安い」のか?が、群馬同様によくわからない。
レストランでは、ハンバーガーとポテト、ドリンクのセットがざっと1500円という、安くはないお値段だけど、注文して食べているブラジル人をチラ見したら、わたしひとりで完食できそうにない量の大きさである。
「ビッグマック」は、世界標準的に、ぜんぜんビッグじゃないことがわかる。
ここからさらに海側に向かって歩くと、もう一軒の『Yuri Shop』というお店があって、おそらくブラジル人たちは使い分けしているのだろう。
もしや、「派」として別れているのかもしれない。
鶴見には、このほかにペルー料理のレストランもあるけど、戦後、沖縄からの移住者が工場地帯に働きに来たことから、あちこちに沖縄料理店もあるし、川崎ほどではないけれど、朝鮮・焼き肉でも有名で、ちょっとしたグルメタウンなのである。。
小春日和に、散歩代わりに歩いてみるのもわるくない。