5月28日、DOGEを率いたイーロン・マスク氏が、退任すると発表した。
逆神のマスコミは、トランプ政権に痛手のように書いているが、はなから「任期は130日間だと決まっていた」ことを書かない。
その期日は、5月30日なのである。
しかも、それは「連邦法(特別政府職員の任期制限)」によって決まっていることだ。
このブログで何回か指摘していることに、トランプ政権には、「マインドマップ(思考整理とガントチャート型スケジュール管理)」の遣い手がいるはずだ、がある。
そうでなければ、かくも複雑な内外の現状を適確に予測し、かつ、瞬時の判断やら事前の準備ができるわけがないからである。
すると、イーロン・マスク氏の退任スケジュールとなにをからめるのか?という発想になるのは、ただ予定通り退任する、だけではつまらないことになるし、「ディール好き」のトランプ氏らしくない。
そこで、史上最大の「トランプ減税法案」をかませることにしたのだろう。
しかしながら、連邦下院議長はこの法案についての忠誠をあらかじめ大統領に示していた。
すると、連邦議会内でなにがおきているのか?ということになって、いわゆる「守旧派」つぶしをどうするのか?となる必定がある。
じつは、この「法案」が守旧派によって「肥大化」しているのである。
この議会の習性による修正のことは、選挙公約の時点に戻ることができる「予想どおり」だから、もしやイーロン・マスク氏の就任前からシナリオが用意されていた可能性があるとにらむ。
そこで、シナリオ執筆者は、単細胞で阿呆ばかりのマスコミをどうやって「踊らせるか?」も組み込んだのだろう。
それで、まんまと踊らされたのが、トランプ・イーロンの決裂、という「茶番」である。
この「茶番」の目的は、トランプ減税反対派を撃沈させることにある。
その前に、DOGEは、「省」と日本語翻訳されたが、あくまでもオバマ政権で大統領府のなかにつくった、「USDS(合衆国デジタルサービス)」の「改編」にすぎない。
したがって、DOGEは、すべての省庁のムダを発見してこれを大統領に「報告」はするが、それでどうするか?は、大統領と議会に委ねられている。
アメリカ合衆国憲法で、大統領を独裁者にさせないためにさまざまなカセをはめており、あくまでも既存法を根拠とする「大統領令」は認められるが、新規に立法がひつようなら、議会で決議しなければならない、ように制度設計されている。
つまり、DOGEは、あの「土光臨調」のような、大統領諮問機関なのである。
そうすると、イーロン・マスク氏の「不満」とは、限界のある大統領にではなく、DOGEが指摘したムダの削減を徹底実施するための法案を通さない議会に向かうのは当然だ。
そこで、このふたりが、「共謀」して「茶番」をやって議会に仕掛けることをやったのだ、とかんがえるのは、あまりにも単純すぎるのだが、これをマスコミは見抜けないかわざと書かない。
ときに、この「ケンカ」は、ドイツのメルツ新首相が初のホワイトハウス訪門中にはじまったのである。
このタイミングこそは、なんとウクライナ和平における戦争屋に支配されたドイツの油断までも計画していないか?
メルツ氏は、「ブラックロック・欧州」の会長だった。
なので、「ケンカ」シナリオの策定に、ヘッジファンドの大御所たるベッセント財務長官も一枚噛んでいるとにらむのである。
なんだか1974年にアカデミー賞をとった、『スティング』(1973年)のような、「騙しの仕掛け」にみえるのである。
マスク氏は自身の「X」に投稿し、トランプ大統領は自身の、「Truth Social」に投稿する、というルールで、互いに互いを罵倒し合う「茶番」をやった。
それで、議会の反対勢力がいう主張をこれ以上ない罵詈雑言で撃破してみせたら、あっというまに「和解」に至るのであろう。
なお、マスク氏の盟友が、NASAの長官に指名され、上院の承認を通過していながら、指名解除されたことも「ケンカの原因」とする説もあるが、この人物が民主党支持者であることがいまさらの理由になるのは無理だ。
「仕掛け」のひとつだったのではいか?
しかも、NASAの無駄遣いは、DOGEが暴いたことでもある。
残念だが、日本政府もマスコミのレベル、あるいはそれ以下にあるので、自分でやっている「茶番」が、なんだか本当になる異常がある。
5回も訪米して、何の成果もない「関税交渉」が、何の成果も出さないことが目的だったはずなのに、「航空運賃がもったいない」というチンケな批判にさらされて揺れている。
残念ながら、電話でいいじゃん、という批判の方に軍配があがる程度の「交渉」だといえるのは、「消費税撤廃」を絶対にテーマにしない日本側の「反トランプ」を、ここでもヘッジファンドの遣り手だったベッセント財務長官が、もてあそんでいる構図がみえみえだからである。
トランプ大統領の、「京都風いけず」な発言をまねているのは、そのためだろう。
ついでに、新任の日本大使もこれにならっている。
わたしには、赤沢氏がピエロにしかみえないが、やがてあたかもホラー映画のごとく、「最凶」の存在に化けるかもしれない。
これはこれで、やっぱり「茶番」なのであるけれど。