「スタン国」の反乱

「中央アジア」という、日本人には馴染みの少ない地域の国々の国名には、「スタン」がついている特徴がある。
蛇足だけれど、「中央アジア」も「東南アジア」も「極東」だって、みんなヨーロッパからの目線での言い方であることは意識していい。

なので、日本目線だと「西アジア」と言いたくなる。

ロシア帝国の化学者にして作曲家、ボロディンの交響詩、『中央アジアの草原にて』(初演1880年)は、日本人にも郷愁を誘う名曲だけど、「ご当地」は、黒海とカスピ海の間にある「コーカサス」(北はロシア、南はジョージア:旧グルジア)の辺りを指す。

「スタン国」は、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタンの6カ国だけれども、キルギスも、こないだ(1993年)までは、キルギスタンといっていた。
なお、新疆ウイグル自治区を「東トルキスタン」と歴史的な表現をすることもあるのは、「トルコ族(今のトルコまで「西へ移動した民族)」発祥の地だからだ。

「スタン」の元は、ペルシャ語で「地域」を意味する「語尾」だという。

アラビア語とペルシャ語は「似て異なる」言語だけれど、どちらもアラビア文字を使って、激しい「語尾変化」をする共通がある。
ただし、ペルシャ語にはアラビア語にない「国字=発音」が4文字あるから、これを綴りに見つけたら、それはペルシャ語だと、読めなくともわかるのである。

なので、アラビア語の文字数28字に4を足して、ペルシャ語は32字である。

なお、アラビア語とペルシャ語のちがいを、外務省は「中国語と日本語程度」と説明しているから、ぜんぜんちがうと言いたいのだろうけど、あんがいと、複雑難解なアラビア語(文語)に「挫折」したひとがペルシャ語に「逃げる」ことがある。

年始早々、「スタン国」のなかの、カザフスタンでエネルギー値上げに抗議した暴動が発生し、あっと言う間に「全国に広がった」から、大騒ぎになっている。

この国は、天然ガスなどの資源国で有名で、今回キルギスに逃れたという、元大統領は、その40年もの施政下で国内ではエネルギーをほぼ「無料」で提供していたから、反動が大きいともいえるけど、世界最大の「ウラン」を産することもあって、暴動の「裏」についてあれこれ噂が広がっている。

もちろん、値上げをせざるを得なくなったのは、国際的なエネルギーの「逼迫」が原因で、輸出すればするほどに「儲かる」ことの余波となったのである。
その大元は、バイデン政権の、アメリカ国内での「シェールオイル・ガス」の開発禁止に端を発したことは、言うまでもない。

ちなみに、わが国でも石油は値上がりしていて、電気代も3割ほども上がっているのは、「痛い」からみんな知っている。
国民を痛めつけることが「趣味」を超えて、主たる「業務」になったわが国政府は、ガソリンの二重課税をやめないことは前に書いた。

しかし、こんなもんじゃないのはかつての同盟国ドイツで、「極端な」脱原発と再生可能エネルギーへのシフトで、メルケル政権の最初と終わりの16年間で、ドイツの一般家庭の電気代は、おびっくりの「4倍」になったのに、ここにきて「6割」も上昇して、ついに「6倍を超える」状況になった。

これは、年率にして「12%以上」もの上昇にあたる。

しかも、なんだか「宿敵フランス」と蜜月になったのは、フランスの原発で発電した電気をドイツが買い取ることで、自国内の原発を停止させたから、「電気のフランス依存」ができたからなのである。

それで、ロシアの天然ガスにも依存して、あたらしいパイプラインをバルト海の海底に敷設した。
これで、すっかりプーチン大統領の言うとおりが完成するのを、バイデン政権が待ったをかけて、その余波が「ウクライナ危機」になるという、すさまじい「風が吹けば桶屋が儲かる」状態になっている。

太陽活動が400年ぶりに「停滞」しているなかで、どういうわけか「地球は温暖化している」という根も葉もない「与太話」にはまりこんだのは、ドイツ人がナチスにはまりこんだ「反省がない」からであろう。
戦後に生まれた「東西ドイツ」は、「新生国家」なのである。

連合軍の「ベルリン宣言」によって、伝統ある「ドイツ」は、「滅亡した」と国際的に「認定」されたから、ここに「歴史の分断」が本当に起きて、新生ドイツはそれまでのドイツとは「関係ない国」として出発したのである。
だから、統一してもドイツは、周辺国に戦禍の謝罪も賠償も一切していない。

唯一、「人道的」として謝罪したのは、「ホロコースト」だけなのである。

実際の観測データで、地球は温暖化ではなく「寒冷化」しているきらいがある。
それでか、は知らないけれど、この冬は寒い。

しかも曇天と雪で、持続可能エネルギーの「エース」だったはずの、太陽光発電がぜんぜん機能しないから、ドイツのエネルギー危機は、生活と産業を直撃しているのに、残った原発の運転を停止させて、さらなる「電力危機」を自分でつくっているから、もはや「自虐が快感」になっているような、変態的な嗜好に陥ったのである。

これを、「信号機」と揶揄された新政権でもやっている。

なお、イギリスでも風力発電が無風でとまって、昨年の「COP21」では、開催中に電力危機になってしまうという、英国らしい「ブラックジョーク」が起きたのは記憶に新しい。

さてそれで、カザフスタンの話である。
地図でみればわかるけど、この国はロシアと4000㎞も国境を接しているけど、なにせ元は「ソ連」だった。
それは、ウクライナも同じで、やっぱりここにも重要な軍事施設がある。

ウクライナには「核ミサイル」をたんまり配置していたけれど、カザフスタンには、最先端の「宇宙基地」があって、上述のようにウランの産出で世界最大なのである。
しかも、国民は「イスラム系」なので、隣の新疆ウイグル自治区問題に、ようやく敏感になってきている。

だから、露中の2ヵ国からしたら、放置すると「まずい」ことになりかねない。
それでか、プーチン大統領は素早くもロシア軍を「治安維持」のために送り込んでいる。

なんと、ウクライナ、カザフスタン、台湾という、「大東亜」に近い範囲できな臭くなってきた。
このほかの「スタン国」の「安定」は、大丈夫なのか?

インドの動向次第では、親中のパキスタンがなにをするやら?

寝た子を起こすようなことは、くれぐれもやめてほしいものである。

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