「人口カバー率99%」だって?

「宿の再生」をお手伝いしていると、どうしてもふつうのビジネスマンが行く出張とは趣が異なる。
その典型が、通信手段における「苦労」なのである。
パソコンやタブレットなどをスマホとともに持ち歩くのがふつうだから、スマホのテザリングでは割高感がある。
そこで、いわゆる、「ポケットwifi」を別途持ち歩いている。

公共の場所で使える「フリーwaifi」も避けたいのは、やはり「暗号化されない」という問題が、「もしも」のリスクとなるからだ。
「業務用」としては、ただほど高いものになりかねない。
「ポケットwafi」の電池切れは、絶望的な状態になるので、予備の電池も持ち歩くからそれなりの重量になるのである。

「SIMカード」を端末に入れる「べき」論はよく聞くことだけど、全部の端末にそれぞれ入れるのも「割高」になる。
最近は、複数SIMのトータルサービスがあるけれど、だ。
しかも、なぜか「先進的」であるはずの、アップル社は、「MAC」にSIMカードを刺す機能をつけていない。
だから、やっぱり「ポケットwafi」が必要になるのである。

そこで、よく議論の種になるのが、「格安はどれだ?」というものである。
もちろん安いに越したことはないけれど、「つながらない」ということが、最悪を生むから、優先順は「安い」にならない。
同じく、「速い」というのも優先順としては落ちるのである。

すると、世に喧伝されている「ポケットwafi」の「評価」は、わたしには混乱の元になる。
「(月あたりと通信単位あたり)安い」と「速い」ではなくて、「とにかくつながる」ことが絶対条件だからである。

そうなると、「キャリア回線」という選択になる。
しかし、厄介なのが、キャリアがキャリア回線の貸出をすることでの「格安」なので、「格安」では、混雑時間帯の速度が
極端に落ちることがある。
キャリアがキャリアと直接契約しているユーザーの利用を優先させるからである。

つまり、キャリアと直接契約するメリットは、ここしかない。

思わずボヤきたくなるのは、テレビのニュースを主たる情報源にしている、いわゆる、「情報弱者(情弱)」のひとたちほど、安易にキャリアと直接契約しているのである。
電話といえばNTTだと骨髄反射するからだと思われる。
それがテレビCMにも反映されていて、「無料のスマホ講座」を売りにして、高齢者の不安解消をアッピールしている。

情弱な高齢者は、「格安」ならぬ「割高」を喜んで選択しているのである。

けれども、悪いことばかりではなくて、「つながる」という当たり前が担保されている。
これは、都会ではなくて地方の生活ではより強く言えるメリットなのだ。
例えば、山間の農地での作業であっても、これからの季節になる山中での「きのこ狩り」でも、なにかあったら誰かと連絡ができることが、本当の「安心」だ。

地方にキャリアの「サブブランド」の店舗がないのは、「つながらない」ということの、提供側の不安心理が、契約者からのクレームになって都会に拡散することをおそれているからにちがいない。
そのクレームは、事実だからである。
だけれども、契約時に「つながりませんよ」とはいえないから、売らないのだ。

そんなわけで、地方の山間部に出かけることが想定できるわたしには、「格安」「高速」は、「役に立たない」ことのアッピールに聞こえるのである。
現に、都会を行動基盤にしている家内は、「格安」「高速」の端末をふだんは愛用している。
けれども、すこしでも田舎に踏み込めば、たちまちにして「つながらない」ことを体験できるのだ。

つまり、「人口カバー率99%」ということは、実際の数字ではなく、「理論上」のことなのである。

もはや、温泉旅館でも「wifi」は客用サービスとして必須になっているけれど、ほとんどが冒頭に述べたように「暗号化されない」ものだから、実務では使えない。
それで、有線LANにケーブル接続して、これを無線化するガジェットも販売されていた。
ところが、もはや多くのビジホでも有線LANの設備が、より安価な「無線化」にされてしまったから、遅れた旅館も無線化が一般的だ。

世の中は「5G」の普及がはじまったばかりだが、「電磁波問題」でオランダなどの一部の国では「禁止」されている。
それで、わが国は「6G」の実用化を急ぐという。
どちらにせよ、端末側の機能にもそれぞれの規格に準拠することが必要なので、すぐさまその恩恵を受けられない。

「高級」ホテルなどでは、どのような通信設備設定をするのか?
自身のPCなどがハッキングされないための「防御」を、「サービス要件」とすべきではあるけれど、不特定多数がおなじ部屋に宿泊するというなかでの機能提供は、オフィスとちがってあんがいと技術的困難を伴うことなのだ。

今や、誰も振り向かない、超低速な「音声カプラー」を自身で持ち込んでいた外国人客を見たのは、もう20年も前になる。
当時だって、超低速の時代遅れではあったけど、「世界中絶対につながる」という理由は、納得できるものだった。

さてこの問題、どうやって解決を図るのか?
それとも、あきらめて、「暗号化されない」けど「wifiあります」とするのか?

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