ダーラム特別検察官の不起訴決定

こないだ触れた、ダーラム特別検察官が4年を費やした「捜査」が終了して、報告書が議会から公表されたことについて、彼の結論は、「不起訴」決定だったことを改めて確認しておきたい。

まずいえるのは、アメリカらしからぬ、「玉虫色」の解決であることだ。

もちろん、おおくのアメリカ人には納得いかないだろうけど、よくいわれる「日米関係の深化」ということからしたら、妙に納得できる。

じつは、日米関係とは、ねじれた「2重らせん構造」のようなもつれた関係なのである。

このことをしるには、日米関係史をたどらないといけない。
第一段階:アメリカによる日本開国
第二段階:アメリカのアジア戦略と英国との対決(対日英同盟)
第三段階:日本の覚醒(人種差別撤廃提案の衝撃)
第四段階:日本征服
第五段階:対ソ戦略と日本を財布化(外貨準備をアメリカ国債にさせた)
第六段階:グローバル全体主義で飲み込む

ざっと以上のような、複雑なからみがある。

戦後は、第四段階からはじまって、あたかも日本が「やられっぱなし」にみえるけど、じつはアメリカの財布にした日本経済が巨大化したのを潰した、昭和から平成初期のバブルとその崩壊以上に、アメリカ側は「日本的なるもの」に影響されている。

これが、日米関係のもつれの正体だ。

それには、上記でいう、第三段階が重要で、第一次世界大戦後のベルサイユ会議で、日本国代表が「人種差別撤廃条約」を提案したとたんに、その後の歴史の歯車が動きだしたのであった。

ために、戦後(大東亜戦争の)の教科書では、「日本代表は無言だった」という虚偽が強調されている。
なぜなら、第二次世界大戦、ことに大東亜戦争の連合国側の戦争目的が、「生意気な日本を叩く」であったことがバレるからである。

それで、第四段階は、あまりにも強かった日本だったから、その反動で、常軌を逸した厳しい報復の欲求が、当時できていた国際法での「占領」のはずのものを、「征服に変換させた」のである。
こうやって、2600年の歴史ある日本国が、とうとうその歴史上初めて、外国人による征服で、国全体が奴隷化されたようにみえる。

しかし、その前に日本が「覚醒」していたのは、今様のグローバル全体主義だった。
だから、ヒトラーのナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)と、ムッソリーニのファシスト党と組んだのである。

スターリンの共産党と組まなかったのは、天皇(朝廷)とあまりにも矛盾するからだったというけど、かんたんにいえば「馬が合わない」からである。

しかしその本質は、ロシア革命のスポンサーが西洋の大富豪だったことからわかるように、また、どうして米英がソ連と連合国を形成したのか?がいまだ曖昧なことも含めて、じつは「仲間の間の争い(内ゲバ)」が、巨大な世界大戦になったのである。

つまり、グローバル全体主義同士の主導権争いが、第二次世界大戦だったのだ。
これぞ、枢軸国対連合国という構図になった。

なので、悪の枢軸国対正義の連合国とすべく、あらゆるプロパガンダが実施されたのである。

その典型が、「全体主義対自由主義」という欺瞞である。
しかし、例によって「入れ子状態」がアメリカにはあって、全体主義の民主党と自由主義の共和党が国内で対決しているから、あの国をみるのには、国名でなくてそのときの政権党派がなにかでおおきく性格を変えることに注意がいるのである。

すると、前から書いているように、スターリンに追い出されたトロツキーが、アメリカに逃げて、また大富豪たちが資金を出して、民主党をトロツキーに乗っ取らせたことで、枢軸国なかんずく日本の近衛文麿一派のソ連との怪しい関係とからんで、上述の大筋における日本潰しが炸裂したともいえる。

以上は「陰謀論」ではなくて、たくさんの「陰謀」が、もつれた糸のようになって、両陣営とも怒濤のように戦争へと邁進したと解釈すべきなのである。

この歴史的意味でいえば、ナチスと組んだわが国が、いま、ナチスのゼレンスキー政権を思い切り支援することの筋は通っている。

ちなみに、ゼレンスキー氏は、どんなルートと手段で広島に到着したのか?
ロシアや中国から撃墜されないで安全が確保されているのは何故か?だれも教えてはくれない。

ではなんでアメリカとEUが、いまさらナチスを支援するのか?と問えば、民主党とEUが軍産複合体の大富豪(個人と企業群)に買収されているからである。
なので、これらの毒牙にかかっていない、たとえばハンガリーは、ウクライナ支援を拒否している事実からもわかるのである。

そんなわけで、日本的玉虫色解決に同意できないアメリカ人(共和党トランプ派)は、サミット初日にあわせたのごとく、連邦下院議員のマージョリー・テイラー・グリーン氏が、大統領等の弾劾を議会提案すると発表した。

「等」とは、国務長官、司法長官、FBI長官などの政権幹部大臣級も弾劾する、という意味だ。

さらに、トランプ氏はダーラム氏の不起訴という結論について声明を出して、24年選挙で決まる、と訴えた。

しかして、そのダーラム氏は週明けに連邦下院司法委員に招聘されているので、どんなことになるのか?もある。

これを、アメリカの有権者がみているから、「玉虫色」の意味とは、日本的なのではなくて、選挙の投票行動に委ねる、ということに相違ない。

ここが、まだ腐っても鯛のアメリカらしさで、ほぼ腐ったわが国とのちがいになっている。

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