出口のないエディター沼

文章を書く、という行為でもっとも一般的な「道具」といえば、「ワードプロセッサー」というジャンルで、そのものズバリの名前がついている。
あまたあるアプリの中でもその代表格は、「Word」であるけども、PCの性能が向上しても文字数が増えると「重くなる」という現象が嫌われる。

ワープロは当初より「多機能化」という進化を開始して、編集機能と印刷機能の充実で、「パブリッシング」に走った感がある。
いまでも、自治会や町内会の「回覧板」が作れますとか、あたかも「新聞」のようなとか、あるいは「ポスター」とかの、あらゆる書類作成が「出来ます」というアッピールがある。

しかしながら、それなりの文字数を書き出したり、ある程度決まった形式で図表を入れたい「論文執筆」ということになると、「テフ:Tex」を使っているひとも多くなる。
とくに、複雑な数式を書きたい「理系人」には、ワープロは忌避される。

そこで、最初から「テフ:Tex]で書くということもあるだろうけど、数式を書く機会がほとんどない、とくに「文系人」には、軽くて汎用性のある道具が使いたくなるのである。
ここでいう「汎用性」とは、マシンを選ばない、という意味だ。
ウィンドウズでも、スマートフォンでも、タブレットでも、なんでも、いつでも、どこでも書き込めたり読みたい、というニーズが強いのである。

そこで、登場するのが「エディター」である。
元はプログラマーがプログラミングをするための道具であったけれど、プログラムが書ける、という機能の中にある、「テキスト」入力ができる、が注目された。
それで、このおそろしく単機能のために、多機能のエディターを使うのである。

ワープロの多機能とエディターの多機能は、ぜんぜんちがう機能をいう。
エディターの多機能とは、多数の「プログラミング言語対応」のことをいう。
これで、とにかくテキストを書き込んで、その編集にワープロやテフを使おうが、それぞれの好みとなる。

もっと単純に、PDF出力をすればいい「だけ」ならば、「マークダウン記法」で書けば、それっぽい書類が簡単に作れるから、ワープロさえも必要ない。

つまり、選択肢が多すぎて「沼にはまる」のである。

ウィンドウズ・マシンの「定番」で「老舗」といえば、『秀丸エディター』である。
これには大変お世話になっている。
本文を書きながら、脚注も同時に書けるし、「見出し」についてのガイドもある。
文章内の階層も、「.」を行頭につければ、その数に応じた階層が6段もできる。
「..」で2段だから、「.」を6個まで使える。

これで書き上げて、仕上げでワープロに流し込むのに、「.」を置換機能で削除すれば、何も問題はなく完成する。

しかしながら、ウィンドウズ・マシンに「しか」ないアプリなので、秀丸を使いたいならパソコンを携行しないと、いつでもどこでも、にはならない。

ならばどうするか?
マイクロソフト社が無料で提供している、『Visual Studio Code』というプログラミング・エディターなら、Macでも、さらに、ウエッブでも使える。
もちろん、「テキスト入力」ができる。

さらに、「この手」のエディターは、「ファイルのバージョン管理」ができる。
プログラミングで「書き換え」た場所を確認することは、「バグ」の防止に重要な機能だからだ。
1文字でも変更したら、「別物扱い」してくれるのだ。

ただし、この機能を使うには、「Git」の仕組みと、やはり無料の『GitHub』を別途インストールして、文章ファイルを「登録」し「紐付ける」必要がある。
なので、ネット接続は必須なのだ。

ネット環境がないような場合とか、セキュアな状態を確保したい、という場合には、『Obsidian』という、オープンソースの「ノート」アプリを見つけた。
こちらは、一部が有料だけど、テキスト入力が主なら、無料の機能範囲でも十分すぎる。
それに、各トピックをつなげて、マインドマップ状の構成図も作れる。

もちろん、「マークダウン記法」にも対応していて、iPadでも使える。

なお、『Visual Studio Code』も『Obsidian』も、メニューの「日本語化」は、本体のダウンロード後に設定できる。
それぞれ、「使い方」についての解説もあるから、試してみる価値はある。

そんなわけで、「沼」の出口が見つからないのだ。

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