前代未聞のレッドチーム認定

人間万事塞翁が馬

なにが「いいこと」で、なにが「わるいこと」なのかは、「因果」が巡ってわからなくなることがある。
だから、すごくわるいこと、という認識をしたら、それは、「いいこと」につながるのである。

「因果」とは、原因の「因」と結果の「果」をいう。
ちゃんと順番通りで、「果因」とはいわないけれど、「因果因果因果。。。」と続くのが人生だから、結果自体が原因になって、「果因」となってしまうことだって、考え次第ではあり得ることだ。

たとえば、希望する学校への入試に合格して「よかった」と喜んでいたら、とんでもない同級生や教師に「当たる」ことで、とうとう登校拒否になったり、多数を押しのけて就職した有名企業で「エリート」を気取っていたら、「左遷」の憂き目を見たりする。

けれども、学校にいかないで「オタク」になったら、「カリスマ」になってしまったり、「左遷」されたら、本社で「政変」があって、無傷な自分が呼び戻されたりと、それこそ何が起きるかわからないのが人生なのである。

これをむかしは、「お天道様が見ている」といったものだが、いまの日本人には通じなくなった。
この原因は分かっていて、「欧米化=グローバル化」の毒が国民の「脳」に廻ったのである。

さすれば、そのうち「国粋化=ナショナル化」に揺れ戻すことだってある。

このことは、日本以外で長く生活すると「日本」が客観的に見えてくるものなので、海外在住の日本人の方がずっと「古風を好む」からなのである。
だから、海外在住の日本人の数が増えると、「日本の価値を再発見」するひとの数が自然と増える、ということになる。

ただし、放浪のようなことだけではなくて、ちゃんとした職業人としての海外生活が、もっとも「気づく」ポイントなのである。
なぜなら、相手(日本人には外国人)との関係で、教養がある相手には、必ず「日本」を説明しないといけない場面にあたる、という切実な事情があるからだ。

よくあるパーティーでの軽い会話の暗黙のルールは、政治と宗教や性を話題にするのはタブーにあたるから、必然的に「歴史」や「文化」が話題に乗って、教養人ほど日本の「特異性」をおもしろがって(興味深いから)知りたがる。

「日本文明」という、ほとんどの日本人が意識しないし、学校で教わることがない「文明」の存在を、相手が意識しているのである。
ちなみに、学校で教わらないというのは正しくなく、教えない、という意志が働いているのは、GHQの命令を律儀に文科省が守っているからだ。

ここで、「中身のない話」をしたら、どんなに外国語に堪能でも、次回会ったときに相手にされることはない。

簡単にいえば、無視される。
「時間のムダ」という判断が、シビアな行動となるのが日本人とは異なるからである。

そんなわけで、岸田内閣を構成する重鎮たちが、外国政府から無視されだしたという前代未聞が起きている。
ここでいう「重鎮たち」とは、岸田文雄首相、林芳正外務大臣、茂木敏充自民党幹事長「など」(たとえば、「人権なんか関係ねー」と言った、林幹雄幹事長代理とか)を指す。

相手にしてくれるのは、レッドチームの国「だけ」になっている。
ちなみに、このレッドチームの国内には、3種類の立場がある。
「党員」、「政府関係者(軍を含む)」、「それ以外」だ。

党が国家を指導する、という絶対原則が貫かれているから、政府関係者でも党員ならば、党員でない政府関係者よりは「上」という、序列問題は別にある。
これは、「それ以外」でも適用される。
たいがいの有名企業経営者が党員なのだ。

しかも、この党の「序列」については、人間がつくる一般的な「ピラミッド型」の組織とはちがって、犬がつくる「直線型」の組織における序列とおなじに決まっている。
つまり、「同格者」がいないのである。

なお、日本における「官僚の序列」も同様に「同格者」はいない。
ただし、決め方は、「号俸・等級順」と「先任」という機械的な組合せによっているので、すぐさま「整列」できる。

「党」は、さらにもっと犬とおなじで、とにかく「序列」をつくらないと落ち着かない、という習性が組織を維持するための条件になっている。
なので、たとえ外国人であってもこれら三名とかが、どんな順番に序せられているのか?は、「党外秘」の事項になっているにちがいないし、本人たちも知らない建前があるだろう。

でも、「隠れ」とか、「秘密」とかがつく「党員」ならば、話は別である。
ちなみに、昨年の総裁選に出馬して、自身の一家の生業がレッドチーム頼りだとバレた、河野氏は、「党員バッジ」をつけた写真も曝露されてしまったけれど、撮影時の「サービス」かもしれず、その真偽は定かではない。

ここに来て、日本の首相がアメリカ大統領に面談できないばかりか、オーストラリア首相からも拒否されて、外相は、カウンターパートの国務長官、外相からも面談を拒否されている。

なお、自ら定めた厳しいコロナ規制における「隔離」をもっても、菅首相に会いに来日したオーストラリア首相は、このとき、「日本は重要だから」と理由を述べて、帰国後は首相官邸で2週間の「自主隔離」を課した、のに。

さらに、北京オリンピックの「外交ボイコット」表明を、「遅れた」と岸田首相は攻撃されたけど、もっと「遅い」ドイツは、新年5日に外務大臣が「訪米」してしまって、わが国外相とは「別格」の扱いを受けた。

つまるところ、わが国政府と与党トップが、白昼堂々、「同盟」の重要相手国から、「レッドチーム認定」を受けてしまっている。
将棋で言えば、「雪隠詰め」状態なのである。

だからもっとレッドチームに媚びへつらうのか、それとも自由陣営に戻るのか?という「選択」が、政府・与党の「最重要優先事項」になっている。

なんだか、夏の参議院選挙が、どんどん混迷していくだろうと外野でもわかるから、どんな「因果」が飛び出すものか。
それより早く、岸田政権は持つのか?という政局の問題になりそうな。

ただし、アメリカ民主党に染まっているのに、なぜだか「保守の星」になった、「高市政権」に期待感はぜんぜんない。
むしろ、思い切り裏切られて非難ごうごうになるはずなのだ。

日本の保守派の「知能を疑いたくなる」のが目に見えている。

自民党の旧態依然とした「序列」が、人材枯渇をわざと創って、共和党と連携できる政治家の台頭を邪魔しているとしか思えない。

「敵は内」にいるものなのだ。

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