大雨の理由がほしい

ひとは、見えるモノをみて、見えないモノはみない。
楽だからである。
なので、見えないモノをみえるように継続的に努力すると、どんな分野でも本来の「専門家」になる。

裏返せば、見えないモノをみないままでいたら、いつまでたっても「素人」のままだから、年齢や人生経験との関係がなくなってしまう。
困った老人は、こうやってつくられるのだ。
だからこれを、「安逸な人生」ともいう。

豊かな時代には、だれでも安逸な人生を送りやすい環境が整っている、という意味もある。
それが、5歳児を前提とする「チコちゃん」が生まれた背景だろう。
安逸な人生を送ってきたひとたちが、よろこんで『チコちゃんに叱られる!』のを観るのは、安逸な人生の仲間の多さに安心するからである。

「ボーっと生きてんじゃねぇよ」

この決め言葉の汚さは、公共放送が「日本語の守護神をやめてしまった証拠」でもある。
しかし、この決め言葉に「安心する」視聴者の多さこそ、安逸な国であることの証左なのである。

そんなわけで、安逸なひとたちは、情報に対してパッシブ(積極的ではなく受動的)である。
いわゆる、「ボーっ」として情報を受けとめているだけだから、受けとめた情報について「考えない」という癖がついている。

ただし、記憶にはのこる。
それで、脳内の情報整理も整頓もできないから、支離滅裂な情報に接しても、ただ漫然と受けとめて、ただ漫然と記憶してしまうのだ。
そして、それがなんとなく「トレンド」だとすれば、よろこんで記憶する。

あたかも、時代の先端をしっている気がするし、そんなひとの数が多いので、仲間うちの話題に事欠かないという利便性すらあるのである。
果たして、その「トレンド」とは、テレビでやっていた、というだけの理由なのである。

老眼がすすんで、読書が面倒になれば、優良図書を購入もしない。
時間があるので近所の図書館にでかければ、今日の新聞をただで読める。
こうしたひとたちだからといって、若いときに本を読まなかったのではなく、むしろ積極的に勉強もした。

そうでないと、会社で「乗り遅れる」からである。
しかし、それでも「トレンド」には敏感で、この世代のひとたちは、『カモメのジョナサン』(日本語版は1974年)をぜったいに購入して読んでいる。なぜだか突然「世界的ブーム」になったと宣伝されて、それに反応したのである。

世界的に感染者が増えているという報道に、右往左往するのは、きっとこの本のヒットの理由とおなじ、おそろしく長い「延長」なのだ。

今年の九州の大雨も、「地球温暖化」が原因だといえば、なんとなく納得する。
それで、ダムを造らない政策が災害の原因だということになる。

しかし、ダムを造らない政策を掲げて選挙にでたひとが何期も知事に選ばれているから、被災者には申し訳ないが自業自得である。
残念ながら、これが民主主義なのである。

ところで、地球はほんとうに温暖化しているのだろうか?
そして、それが原因で、大雨が降って地上での災害になっているのだろうか?

科学のこたえは、「あやしい」のだ。
ほんとうに「温暖化ガス(一般に二酸化炭素)の増加」が原因なのか?
先日紹介した、『日経サイエンス8月号』に、宇宙気候学のトップランナー、宮原ひろ子武蔵野美術大学准教授の研究を紹介した記事がある。

太陽活動と地球の気候の関係には、深いものがあるのだ。
太陽の活動周期と地球の磁場の関係、放射線と地球の雲の生成の関係、もちろん、太陽活動が活発なら地球も暖かで、そうでないと氷河期になる。
いま、200年ぶりの太陽活動の異変が起きている可能性があるという。

それは、地球にどんなことをもたらすのか?
本ブログ『太陽が弱っている』で昨年書いたことだ。

お天道様を無視して、傲慢にも人間活動で惑星の環境が悪化するとかんがえて大騒ぎする。
あたかも、モーゼが十戒を賜って山をおりたら、乱痴気騒ぎをしていた人々のごとくである。

東京理科大の渡辺正教授は、これまで100兆円を投じたわが国の「温暖化対策」について、「ムダ」だったと指摘している。
このうちのわずか数パーセントでも、九州の治水に用いたらずいぶんと災害が防止できるだろうに、と。

古来からの太陽信仰や自然信仰をやめて、エセ科学に利権を見出した日本という国家の大失敗である。
しかし、いまや、大雨の理由がほしい安逸な人生を貪ったひとたちこそが、100兆円をムダだと認識せずに、かえってムダだとする正論に攻撃的になるのである。

見えるモノをみたがって、見えないモノはまじめに排除する。

これこそが、安逸な人生の秘訣なのである。

ぼーっと生きてんじゃねーよ、といいたい。

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