天気予報という「軍事情報」

今日、10日は、数日前から「大雪予想」がされている。
使われている「情報源」は、日本の気象庁、アメリカ軍、ヨーロッパの三種類、それぞれの「シミュレーション」が微妙にちがっている。

もちろん、大元にあるのは「気象衛星」とかからの映像とその分析、それに各種観測データで、あとは、スーパーコンピュータの「計算プログラム」に依存している。

それで、「三者三様」になるのである。

日本国内の気象予報は、国家資格になった気象予報士が、気象庁の発表に基づいてしないと「いけない」から、かならず気象庁がみせてくれる「衛星データ」を参照することになっていて、あとの二つは「参考」だということにしないとこれまた「いけない」のだ。

おもしろいことに、「大雪」のレベルが高いのは、アメリカ軍の情報で、低いのはヨーロッパの情報になっている。
だから、気象庁のは、「中庸」なのである。
すると、そういうプログラムになっている、ということか?

なんだか、すごく「日本的」な感じがするけど、これが、「つくられたもの」であるといえるから、やっぱり「日本的」なのだ。

これを、「仕込み」という。

技術者が「仕込む」いろいろには、遊び心があるものならば、それが人気となって、ついには「伝説」になることもある。
たとえば、関東最速を誇る、京浜急行で1998年から走っていた「1000系」の電車は、「歌う電車」といわれていたが昨年夏に「消滅」した。

マニアから「ドレミファ・インバータ」と名づけられたのは、直流を交流に変換してモーターを制御するインバータの部品性能が「低くて」、人間の耳にきこえる「雑音(ノイズ)」を発したのだ。
モーター可動部の回転子ではなくて、外側の「固定子」が電圧による振動で「歌う」のである。

どうしてインバータが原因かといえば、電圧制御の基板や回路で「細かい設定」ができないから、振動を抑えることができなかったのである。
それで、車体は古くとも、新しいインバータにそっくり交換したら、もう「歌う」ことはなくなった、ということだ。

しかしながら、技術者の遊び心が「予想」されるのは、どうせ出る「ノイズ」ならば、このインバータができる範囲での「設定」をして、あたかも人間の耳には「ドレミファ音(正確には、ファからはじまる)」にした、とかんがえるの妥当だからだ。

ところで、「天気予報」のことを「気象情報」というようになって久しいけれども、むかしは「当たらないもの」の代名詞が「天気予報」だった。
それが、「気象情報」になって、当たるようになったのは、言い方が変わったからではなくて、衛星データとスーパーコンピュータのおかげである。

もちろん、「コンピュータ、ソフトがなければタダの箱」と詠まれたように、「プログラム」がないと機能しない。
また、衛星と通信ができないと話にならないから、富士山の頂上にあったレーダーの守備範囲を大きく超えた「技術革命」の恩恵である。

宇宙から地球を観測しているので、おのずと「全球観測」も、衛星の軌道によってできるようになった。
そもそも、天気が変わるのは、太陽からのエネルギーに依存して、大気や海水が温められたり冷やされたりしてできる「空気のムラ」が原因だ。

だから、地球全体の様子を観測しないと、正確な「予測」ができない。
けれども、一枚のたとえばA4の紙を、地面と平行に伸ばした手から放して、どこに着地するかの予想は、極めて困難なように、相手が空気だと、「傾向」はわかっても、「予測」は難しいものだ。

それで、ヨーロッパも、一見関係なさそうな日本の気象情報を発出しているようにみえるのだけど、彼らからしたら、全球の一部にすぎない。
要は、自分たちのエリアのため、という大義名分ができるのである。

また一方で、全地球的な活動をしているのがアメリカ軍という組織なので、そのまま全球の気象情報は、軍事的な情報としてあまりにも「基本」となるものだ。

気象は、敵・味方なく影響して、気象そのものをコントロールできないから、気象に合わせた組織コントロールをするためには必須の情報となる。

すると、「気象情報」のなかに「軍事的機密情報」はあるのか?ということになる。
このことは、アメリカ軍が開発した「インターネット」にも同様の疑いがあることを示唆する。

サイバー攻撃での被害はよくある。
しかし、アメリカ軍の被害はどうなのか?
ついぞ、「ブラックボックス」になっている。

ネットの教科書には、「軍が開発したネットの一部を民間に開放した」とあって、その一部が、いまのインターネットなのだ。
一部の方が巨大化したようにもおもえるけれど、本当なのかは全体がわからないから、よくわからない。

そんなわけで、今日、これから「大雪」になる「はず」ということになっていて、JRは、「計画運休」もするという。
大震災でやった、後になってまったくのムダだったことがわかった政府による犯罪、「計画停電」が嚆矢だった。

昨日の「晴れ」からは想像もつかないけれど、ついぞこの前ならば、「仕方ない」で済んでいたことが、「あきらめの悪い」ことになったのである。
それで、昨日は早くからスーパーの食品が品切れになっていた。

「悪天候予測」という情報が、コロナと同じくひとり歩きする時代である。
これも、きっと軍事利用できる脆弱な社会の姿なのである。

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