盛っている首相代数

岸田首相は、第100代の首相にあたる、という表現は、「間違いではない」けれども、「まずくないか?」というテーマの話である。

もちろん、「初代」を伊藤博文にしてからの勘定の仕方だから「間違いではない」。
だが、憲法が違うから、政治体制も違う。
明治憲法の「改正」という形式ではあったけど、実質は「断絶」だった。

すると、わが国の「新体制」とは、「独立回復後」をいうに決まっていて、現行の「日本国憲法」によって首相になったひとから数えないと「おかしい」ではないか。

ふだん、「護憲」をいうひとたちが、どうして「首相の代数」に文句を言わないのか?
「ご都合主義」と言われても、きっとだんまりを決め込むのだろう。

そんなわけで、「初代」は、日本社会党の片山哲である。
伊藤博文から起算すれば、46代ということになる。
ちなみに、終戦後の、東久邇宮稔彦王内閣、幣原喜重郎内閣、それに、吉田茂(第一次)内閣は、「占領中」という「例外」にあたる。

アメリカ軍が「直轄支配=軍政」した朝鮮と、蒋介石の国民党軍に支配された台湾とは違って、本国の日本では、「政府」の上に「連合軍総司令部」があったのだ。
なお、1875年(明治8年)5月7日に締結した「樺太千島交換条約」によって、千島列島はわが国領土として「確定」したけど、ソ連軍に取られてしまって今に至っている。

領土は戦によって定まる、というヨーロッパ伝統の野蛮な常識が生きているということだ。
この意味で、「台湾」も同じで、わが国と中華民国との間にあるのは、わが国領土の「台湾」を占領されたままになっているという問題なのだ。

故岩里政男(李登輝)氏が、「台湾の日本への復帰」について「当然」としたのは、歴史的正統性からしての見解である。
彼にとっては、「沖縄復帰」と同じことなのである。
したがって、台湾の独立ということは、本来日本としては「賛成できない」ことなのだ。

さて、独立後のわが国は、「社会党政権」だったことが重要だ。
ここにわが国の「出生の秘密」がある。
もちろん、「影で」仕切ったのは、終わったはずの「占領」であった。
それが、「独立」と「同時」に発効した「日米安全保障条約」だった。

これを「仕込んだ」のは、第一次吉田内閣の仕業である。
しかし、「世情」は、「革命前夜」的な雰囲気だったので、日本社会党に表向きの役割を演じさせたのだった。

なお、日本国憲法の第九条について、真っ向から反対表明して政府を攻撃した(GHQを攻撃できないため)のは、日本共産党で、その理由、「独立国としてふさわしくない」は、まったくの「正論」であった。
「軍隊を持たない独立国はない」という主張も、合点がいく。

ただし、我が帝国陸海軍の高級将校は、「赤かった」という事情も重要な事実であった。
よって、軍の復活は、「赤軍」になる可能性を秘めていたのである。
さすれば、日本共産党の主張と合致する。

実際に、中曽根康弘氏はいまだに「タカ派」と見る向きがあるけれど、「盟友」の元大本営参謀、瀬島龍三が墓場まで持っていったから、「ソ連のスパイ」という自白はないものの、ソ連崩壊直後にモスクワのKGB本部で公開された極秘ファイルには、瀬島の名前が重要な協力者として載っていた。

中曽根氏も、総理になってわざわざ「靖国参拝」を「公式参拝」と言い出して、周辺国からのクレームを引きだした。
これ以来、天皇も総理大臣も靖国神社には参拝ができなくなるという、「破壊工作」をやってのけたのだ。

これを、「エセ右翼」というなかれ、「真性のアカ」というべきなのだ。

このような背景を背負っているのが、吉田茂を源流にしている「宏池会=岸田派」の本性である。
岸田氏は、100代ということになったけど、衆議院議員の「任期満了4日前」をもって総選挙に打って出た。

なるほど、組閣はしたけれど、「新人ばかり」なのは、「大臣」という名刺を持たせて、敗色を払拭しようとした作戦だろう。
選挙後、101代首相に岸田氏がすんなりなれるのか?
「改造内閣」では、どんな顔ぶれに「変更」するのか?

「大臣」ポストすら、選挙に利用する狡猾さなら、優柔不断な態度とは、目くらましなのだといえる。
だとすると、あんがいと腹に逸物ある「政治家」だ。

なんだか、第四代ローマ皇帝、「クラウディウス」に似ている。
変人で強烈な権力を行使する、第二代ティベリウスの魔手から逃れるために、「精神障害者」を装った。
第三代カリグラは、そのティベリウスからかわいがられたけれども、後に「暴君」となって親衛隊に暗殺された。

まさか第四代ローマ皇帝の座が回ってきたのは、本人の望むところだったのか?それとも?
結局、「まともな正体」が知れて、善政をしたというものの、カリグラの妹と再婚して、結局はこの女性に毒を盛られた。

さては?

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