知的生活に不可欠のスキャナー

「生活家電」というと、テレビを筆頭に、台所まわりとか洗濯とかと、身近な電気製品をイメージする。
でも、テレビを必需品とする発想をするひとが高齢化して、テレビを必需品どころか不要とするひとたちが、若年層ということになってきた。

そうすると、テレビの製品寿命は、わずか3世代ほどだったことになる。
かつて、パソコンが、「ソフトがなければタダの箱」といわれたのは、ソフトウェアの未発達が、製品の発達に追いつかない時期があったからである。

テレビの衰退は、それまでになかった情報源としての速度と一斉周知が「強み」だったのに、いまこれが却って仇となりはじめたことにある。
もう半世紀も前から、一家に二台の時代となったのは、「チャンネル争い」に「オヤジ」が敗北したのと、子ども部屋の独立が同時にあったからであった。

ところが、ファミコンの登場で、テレビは番組を受信して観るものから、ゲームを映し出すものに変容してしまった。
そのゲーム自体も、配信されて、赤の他人と対戦できることになったから、ますます若者がテレビを観る時間をけずったのである。

これは、「かつて得意としたものが、却って足を引っぱる」という「法則」の典型だ。
たとえば、「大量生産・大量消費」に適したモデルが、「少量生産・多種消費」に世間が変化したとたんに、おそるべき損失製造マシーンになってしまうのと同じだ。

工場の生産設備だけでなく、人間側の組織機構としてもそれに適応したのが、親会社・子会社・孫会社、といった「垂直分業」だった。
ところが、世界は、とっくに「水平分業」へと変化した。
だれでもいいから、この「仕様」で製造してくれれば、契約するという機構のことである。

すると、ネックになるのは、「仕様設計」がちゃんとできないといけないのだ。
これには、当然に、「作り方」も加わる。

そんなわけで、コモディティ化した製品が、デジタルの命令でうごく産業ロボットによって製造できるようになったら、工場の設置場所は世界のどこでもよくなった。
あとは、部品供給と、出荷後の輸送すなわち、ロジスティクスが問題になる。

「戦における補給」の重大さと同じことがここにある。

個人の生活も、「個人化」して、一家に一台が一人一台、あるいはそれ以上になってきている。
その典型が、「電話」になった。

むかし、外国の回転ダイヤル式電話機に、アルファベットも表示してある理由がわからなかった。
携帯電話でメッセージを送るとき、プッシュダイヤルを押す回数で文字が送れるのをしったときにようやく理解できた。

すると、よくつかう文字を「1」とか「2」に割り振っていたのかが気になる。
ダイヤル式の一番奥にある、「0」は、戻るのに時間がかかるから、気の利いた電話番号は、例えば、「1111」のように「1」が続く。

ところが、プッシュ式になったら、何回押したかわからなくなるので、二桁の数字の組合せを2セットで繰り返しにする番号が好まれるようになった。
人間工学的に右利きには「5353」が、いちばん押しやすく間違えない。
でも、日本語の語呂だと、「ゴミゴミ」になるので、番号希望での人気はイマイチだと聞いたことがある。

いまでは、一家に一台だった固定電話が絶滅にいたろうとしている。

スマートフォンの画面の精度向上と大型化とで、読書端末の用途にもしているひとを見かけるようになった。
電子書籍には、目に優しい「e-インク式」専用端末があるけれど、マーカーやメモ機能の反応がいまひとつシャキシャキしない。

読書をしていて、気になる部分のメモをとるのは、大仰にいえば「知的活動」である。
むかしなら、「情報カード」をつくったものだ。
しかし、これの最大の弱点は、「検索」であった。

つくるだけつくるのだけれど、あとから検索に不自由するから、なんのためにつくっているのかわからなくなる。
最初はこれを、スキャナーにかけた。
でも、検索のための「読み取り」精度の粗さが、やっぱりネックになった。

電子書籍なら、タブレット端末で「スクリーンショット」を撮って、これを読み込ませると、文章内での検索が可能になって、手書きメモも書ける。
さらに手書きメモも検索できるようになったから、すこぶる便利になった。

すると、問題なのは「紙の本」なのだ。
本は紙でできているという常識が壊れてきた。
でも、裁断機で裁断して、高速でスキャンする方法はやっぱり気が引ける。
そこで、非破壊でのスキャンには、ハンディ型のを滑らせるか、スマホやタブレットで撮影するしかなかった。

だがこれらの方法だと、余白の処理を一枚ごとにしないといけない。
なんだか、情報カードづくりに先祖帰りした感じになる。
だから、オーバーヘッド型のスキャナー登場は、おおいに助かるのだ。

だったら、誰かやってくれないか?
残念ながら、「代行サービス」が違法の国である。
これは、代行事業者がデジタル化した客の本を、書籍データとして「転売した」ことが、著作権法に触れたことを原因とする。

なんだかなぁ、なのだ。
それで、自分でスキャンしている。

「図書館」も書庫が満杯になるし、貴重な古書のデジタル化は、「劣化防止」の観点からも重要な業務になっている。
それで、自動ページめくりスキャナーが開発されている。

購入にいかほどなのか?
とうてい個人で買える金額ではないし、設置も大がかりだ。
図書館には、コピー機が設置されているけれど、こうした機械を閲覧者に貸してくれたらとおもうのである。

すると、不正コピーができないような、追跡機能が不可欠になる。
これができたら、「代行サービス」だって使えるようになる。

家電メーカーがなんとかしてくれないものか?

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