2億円のキャンピングカー

「車中泊」がブームだという。
それで、「キャンピングカー」が人気になっている。
しかしながら、肝心の車中泊を許す場所を探すはめにもなっている。
一部のマナー違反者たちが、管理者の怒りを買ったからだ。

キャンプをするための自動車のことだから、山や海のキャンプ地とかオートキャンプ場をイメージするけど、あんがいと「都会派」がいる。
高速道路のパーキング・エリアでの車中泊ともなれば、長距離トラックのようでもある。

それでか、輸入したトラックを改造したキャンピングカーを紹介する動画があった。
オリジナルは、ベンツのトラックである。

ドイツでは、タクシーもベンツがふつうだし、大型トラックもふつうに走っている。
なお、中国企業になった「ボルボ」は、スエーデンを前面に露出させて「偽装」している。

正確には、ダイムラー社の製造で、販売がメルセデス・ベンツだ。
むかしは、ダイムラー・ベンツといっていた。
最近の高級トラックの特徴は、デジタル・ミラーの「ミラー・カム(カメラ)」を装備していることらしい。

なので、運転席は、モニターだらけ、という感じもして、計器やスイッチ類のトータル・デザインが航空機のコックピットに近づいている。
乗用車の「ベンツ仕様」であるけれど。

そもそも、運転席に登るのに4段のステップを踏まないといけないから、これだけでも大変だ。
このキャンピングカーを運転するには、「大型免許」を取得しないといけない、という大きなハードルが立ちはだかる。

運転台には運転席の他に、助手席と後列に二つの座席がある。
よって、「定員」は4名ということになっているのだろう。
これらクルージング・エリアの後方には、リビング・スペースがある。
本革製の電動リクライニング・ソファーの肘掛けは、新幹線のグリーン車のような幅広になっている。

パネル型テレビが電動収納できるけど、こうした自動車を購入できる「富裕層」が、テレビを観たがるかは疑問だ。
ちなみに、これらの輸入車の車内改装は、日本国内の会社がやっているので、ベンツの発想ではなくて、「日本人」の発想だ。

もしや、それなりの年齢のひとが責任者なのではあるまいか?と思ったら、どうやら「ハーフ」のひとが、店長として登場した。
あらためて、テレビは必要か?と質問して欲しかった。
「注文」です、という答なら納得するしかない。

「リビング」の後方は、キッチン・エリアになっている。

ガスとIHコンロの統合型で、冷蔵庫はもちろん、オーブンと電子レンジが別個に設置されている。
ここは、ヨーロッパの発想で、直火などのコンロよりオーブンを多用する調理文化が踏襲されている。これも「注文」なのか?

それに、食洗機もあって、調理台も電動で長く伸びるようになっている。
なお、このとき、内部の面積を拡大するために、外では大きな箱が飛び出してくるから、他人の目には異様に見えるだろう。
走行中には使えない仕組みだけど、「キャンピングカー」の当然なので確かに合理的である。

この後方に、トイレとシャワールームがある。
トイレの便座は、TOTO製の「全自動」だ。
シャワールームの横には、ドラム式洗濯乾燥機が設置されている。
なお、これら収納にあたっての壁のデザインは全て統一なのは言うまでもない。

これらの家電製品を稼働させるための「電源プラン」についての説明はなかった。
一体どのくらいの容量のバッテリーが装備されていて、抜かりはないはずの充電機能はどうなのか?はやっぱり気になる。

停車中には、外部電源が必要だったりして。

念のためだが、トイレなどからの汚水は、年一回の処理でいい、という触れこみであった。
で、どこでどうやって処理するのかが気になったし、飲料水などの補給もどうするのか?

さて肝心の「寝る」ために、クルージング・エリアの天井が降下すれば、大人でも二人が横になれるベッドがでてくる。
これを使うのは、家族か招待客になるだろう。
オーナー用には、最後方にベッドルームがちゃんとある。

トイレ・シャワールームから数段の階段を登るのは、このベッドルームの床下に「収納」があるためだ。
では何を収納するのかといえば、あの『ルパン三世』の愛車として印象づけられた、「フィアット500」なのであった。

見た目の大型トラックを駐車した車中泊地から、超小型車に4人で乗り換えて、どこかにお買い物にでも出かけようかという魂胆なのか?

そんなわけで、お値段はざっと2億円。

日本国内に1台だけというから、走行中であろうがどこかのキャンプ場であろうが、見かけたら新幹線の「ドクター・イエロー」以上に御利益があるかもしれないラッキーだ。

ドイツやヨーロッパ、あるいはアメリカで、何台ぐらいあるのかは知らないけれど、どこにいっても同じ生活水準を保ちたい、という発想はなかなか日本人にはない。
日本人の「現地調達主義」は、根深いのだ。

そうなると、次に出てくるのは「みせびらかしの消費」としての需要である。
これは、むかしなら「成金趣味」として嫌われたけれども、いまなら「消費拡大の貢献者」になる。

ただし、妙に嫉妬深い「課税当局」がどう見るのか?

それなら、運転手不足のバス会社とか、運送会社が、社員の保養に購入するのも「あり」だ。
貸し出された社員の一家は、どんな「旅」を画策するのだろうか?
束の間の「大金持ち気分」で、就職応募と離職防止の決め手になれば安いものだ。

すると、全国の宿泊施設には、他人事でないライバル登場となる。
柔道の発想をすれば、「排除」となろうが、合気道の発想をすれば、駐車場に駐めてもらって、温泉と食事(半調理品とか)を提供したいとかんがえてもいい。

もっといえば、キャンピングカー生活で「住所不定」になるひとたちへの「住所提供」というサービスだってあり得る。
動く最高級住宅に2億円をつぎ込んだら、動かない家はいらない。
それに、「動産」だから、固定資産税は課税されない。

住所の登録地が所得税と自動車税の課税地にもなるから、自治体が「誘致」するかもしれない。

こうした「宿」が、全国で連携すれば、新しいことになりそうだ。

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