オランダ地方選挙の「BBB」勝利

昨日の、「人類の運命は時間との競争に」の続きである。

先ずは、15日に参議院を除名された、ガーシー(東谷義和氏)のことについてコメントしておく。
彼の比例での得票数は、 1,253,872票(2.4%)で、記名では、287,714票だった。

ちなみに、懲罰委員会の委員長をつとめた、「日本維新の会」の鈴木宗男氏の2019年参議院通常選挙での得票は、220,742票である。
「1票の重み」という問題をとりあえず無視したら、獲得票数が少ないひとに多いひとが除名の引導を渡された、ともいえる。

とはいえ、「本会議」においては、同党同僚の反対1票のみで、棄権2票(うち1票は尾辻議長)、他は全員が「賛成」したから、全会一致に限りなく近かった。

これは、議会政治の自殺行為として、後世に残る。

NHK党(いまは党名が変わった)からの執拗な妨害行為に悩む、参政党が「賛成」したのは理解できないことではないが、「いまだけ」を批判するいつもとちがって、あんがいと重大な投票行動であった。
これも、党員の意見を優先させたのなら、党員のレベルがしれることになる。

「敵に塩を送る」という意味でもなくて、「議員資格とはなんぞ?」を問えば、かえって、ガーシー氏本人がいう、「前例」となることのブーメランは、決して脅しではない。

わたしがいいたいのは、この一点で、ガーシー氏の行為と行動を支持しているわけではないので念のため。

そんな稚拙なわが国会を横目に、15日、オランダで起きたことは、残念ながら、現代日本人には異次元どころの事態ではない。

オランダ史上最長の政権(2010年10月~)となっている、マルク・ルッテ氏率いる連立政権は、地方選挙に歴史的敗北し、2019年に発足し下院議員が1名だけだった、「農民・市民・ムーブメント党」(The BoerBurgerBeweging :Farmer-Citizen Movement:BBB)が、歴史的勝利をおさめた。

世界的な潮流として、「保守政党」を自認する政党の、「極左化」が激しく起きていて、オランダしかり、英国しかり、日本しかりなのである。
英国は、「保守党」、日本は、「自由民主党」、オランダは、「自由民主国民党」という。

昨年からの、「オランダ農民一揆」が、今回の「BBB」勝利の原動力になっている。

ルッテ政権が強力というよりも、意味不明なまでの強権での「農業衰退策」が、一般国民の投票行動にもなったのである。
もちろん、政権側にはわかりやすい事情(=理由)があって、それが、世界経済フォーラムからの命令なのだ。

若きルッテ氏も、世界経済フォーラムが推す、世界リーダーのひとりだ。

農業生産をやめさせるとは、食糧危機をつくりだす、という意味で、日本における世界経済フォーラムに忠実なルッテ氏同様の犬、河野太郎氏がいうところの、「昆虫食推進」が経済界をも支配していることの証左なのである。

なお、ワクチン強要と昆虫食推進の共通性は、どちらも世界経済フォーラムのアジェンダだから、偶然ではない。

オランダ地方選挙の重要性は、「民主主義の学校」だからという基本の意味も当然にあるけれど、日本とちがって、オランダ国会の上院が、地方議員で成り立っている制度設計にある。
わが国にもこの方式の案があったけど、放置されている。

残念ながら、いまのわが国では、このようなことになると、国民意識が低すぎて与党の独裁が実現する可能性が高まるので、どうすべきかはよほど慎重にかんがえないといけないから、放置もやむなしになっている。

それでもって、オランダはどうなるのか?

少なくとも、強力な野党が出現したことはまちがいない。
ただし、政権与党は連立状態なので、BBBは単独で上院を支配したのでもなんでもない。

問題は、地方が中央政府の意向に従わないという、「一揆」状態が生まれたことの、これから、なのである。

われわれ日本人の生活とは一見関係のないように見えるけど、オランダはアメリカに次ぐ、世界第二の農産物輸出国だ。
直接日本に輸入される分もあるけれど、世界を回り回って、日本の食卓にも多大な影響があるのはまちがいのないことだ。

だから、世界経済フォーラムは、オランダの農業を潰しにかかったのである。
もちろん、世界最大の農産物輸出国であるアメリカの農場は、おもに共和党が支配している地域だから、民主党だけを一方的に支援する世界経済フォーラムの動きは、わかりやすいのである。

情報が遮断され、鎖国になっているのに気づかないで脳天気に生きている日本人には、対岸の火事ほども話題にさせないのは、統一地方選挙での既存政党にマスコミが肩を持つからだ。
できれば、いまのままで、オランダ政府のような「これ見よがし」をやらなくとも、日本の農業は自滅して、世界政府の意のままにしたいのである。

胃袋を外国に依存することの危険は、軍事よりも重いのである。

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