内部告発ラッシュで政権の底が抜ける

共和党が支配する連邦下院へのアメリカ政府内からの、内部告発(曝露)ラッシュがとまらずにいて、この勢いが上院にも波及しだした。

裏返せば、昨年の中間選挙で共和党勝利の結果を得て、年初にあたらしい議会が招集されるまでの、民主党が支配した議会は、政権の「隠蔽」を共犯としていた、ともいえるし、これに忸怩たるおもいでいた共和党側議員たちの溜まったエネルギーが爆発しているともいえる。

もちろん、それができるのは、有権者のフラストレーションを受けて当選した、ということの現れにすぎない。

アメリカ人には、まだ、選択肢があるのがいい。

このブログの読者ならおなじみだろうが、念のためアメリカ合衆国連邦議会の上下両院の権限区分は、衆議院の優越だけがあるわが国とちがって、かなりハッキリ分かれている。

衆議院にあたる、連邦下院は、連邦予算と大統領弾劾起訴、連邦上院は、連邦政府高官の人事承認と外国との条約批准、それに、大統領弾劾裁判所(判決)ということになっている。

だから、下院の各種委員会には、「政府監視」という役目があって、予算の使い途チェックと政府行政の暴走チェックを連動させている。
直接的には、「政府監視委員会」があって、「司法委員会」は、司法省を監視している。
当然だが、司法省には捜査機関のFBIと、連邦検察官が含まれている。

対して、たとえ下院に似たような委員会があっても、上院の委員会は予算ではなく、人事(任命・解任)という目線から政府高官を監視している。

日本国憲法を起草したのがGHQだったことは、歴史の事実なので、どうしてアメリカ合衆国憲法をコピーせず、ソ連(スターリン)憲法をコピーしたのか?という問題が、戦後から現在までのわが国の根幹を腐らせている。

絶対支配者のGHQが、わが国の明治憲法を思慮していたはず、というのは、単なる希望である。

それが、元は貴族院だった参議院の中途半端さになって、あたかも「ムダ」だと明言した、村田良平元外務事務次官・駐米大使の勇気ある主張ではあったが、あまりにも軽視されたゆえの「選挙法改正」で、かえって、新興政党は参議院に比例で当選する「しかない」道をつくった皮肉がある。

それでもって、岸田政権がいう「憲法改正」が、国民を弾圧する内容になっていても、知能が弱い保守派が賛成するという、自滅に気づいてもいない。

しかしながら、現代日本の保守言論人を、夢を売るひとたち、と定義する、ITビジネスアナリスト深田萌絵氏の体験的定義が冴える。
わたしは、こうした言論人をただのCIAエージェント(カネと名声を得る)だとおもっているけど、深田氏のいい方の方が、おとななのである。

「憲法」というだけで、もっと脳が冒されている、左翼が骨髄反射で反対するのに、この際、「保守派」も乗った方がいいのにそうならないで、なぜか「賛成」するのは、やっぱり知能の問題ではないのかと疑うのである。

衆議院と参議院の、アメリカ合衆国並みの役割り分担を日本国憲法にも書き込めばいいことを、政府に媚びる言論人や、得体の知れない学問の専門家である政治学者や憲法学者もだんまりを続けているのである。

もちろん、政府のプロパガンダ機関でしかない、マスコミも絶対に書かないしテレビでもいわせない。
GWのなかに、「憲法記念日」があることさえ、もう日本人にはどうでもいいのである。

なお、神学論になりやすい、「国会の議員定数」だって、アメリカ同様、憲法に書けばいい。
下院は、国勢調査に基づく憲法記載の定数を、自動的・機械的に割り振ることで決めて、上院は、各都道府県2名とし、場合によってはうち1名を知事にしたっていい。

もう一名を別個の選挙で選ぶもよし、副知事を選挙で選んで、知事と副知事がそのまま参議院議員になってもいいけど、個人的には、都道府県を代表する「伝統のある技能者(工芸でも芸能でもいい)」を選ぶようにするのが、日本を守るのではないか?とかんがえる。

なお、当然だが、参議院議員の被選挙権について、公務員は退職後5年とか7年とかは、なし、とするのが妥当である。
すると、知事職も自動適用されるので、旧自治省(旧内務省)の支配も弱めることができる。

ついでに、憲法で、地方交付税を禁止すべきだ。

地方の自立をできなくする、地方交付税交付金なる「乞食制度」は、地方から日本を腐らせる。
代わりに、日本銀行融資制度をもって、地銀を窓口にしてやればいい。
担保は、日銀が管理する。

そんなわけで、アメリカ連邦下院は、10日までに資料を出せと、FBIに命じた。

この資料とは、2014年にウクライナ国内汚職を捜査していた、当時の検察長官を、息子ハンター氏が取締役のウクライナエネルギー企業(「ガスプロム」)からの要請で、解職を強要したバイデン副大統領の汚職のことを指す。

アメリカ軍のウクライナ支援と、「引き替え」に、ときのウクライナ大統領を脅迫したのであって、帰国直後に、バイデン副大統領は記者団に、自慢げにこの成果を語っている映像が残っている。
すでに下院は、バイデン一家の銀行口座のカネの流れを掴んでいて、アメリカ軍を私腹のための道具にしたことは判明しているのである。

つまり、大統領弾劾どころか、国家反逆罪級の大事件なのだ。

現職国務長官のブリンケン氏の議会偽証問題だけでも、「えらいこっちゃ」なのに、バイデン一家の犯罪は、もう隠しようがなくなって、このGWにおける、わが国外務省と官邸は、連休返上で状況把握に奔走しているにちがいない。

19日からの「広島サミット」への影響を心配するためだけの、ムダな仕事である。
なにせ、わが国にできるオプションはないのだから、ぜんぶが下院の決定次第なのである。

そんなわけで、駐日アメリカ大使が、連休はじめに一大パフォーマンスを展開して、あたかも「LGBT法案成立」に介入したかに見せたのは、本国における政権が、にっちもさっちもいかなくなってきていることからの「目くらまし」であろう。

あくまでも、日本人は知能が弱いとおもわれているのである。

なお、これより先に、イエレン財務長官は、6月1日に予算が尽きる(国債発行上限でデフォルトする)と発表し、国債追加発行許可をしないで、政権のいうことを聞かない下院共和党の責任だと脅迫している。

民主党バイデン政権からしたら、背水の陣が破られそうな、壮絶な闘いが起きていて、世論の支持をすでに受けている共和党の地滑り的勝利(=民主党政権の崩壊)が迫っているのである。

何度も書くが、広島サミットにアメリカ合衆国大統領はほんとうに出席できるのか?
もしも欠席だとしたら、それはどんな理由をホワイトハウスは発表するのか?

サミットの成功不成功よりも、すでに世界は、「欠席の理由」をしりたいにちがいない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください