なんとなく自民党。
これが本音だとすれば、なにも変わらないことを選択したことになる。
残念ながら既存野党も「選択しない」という「選択」なので、なにも変わらないことを選択するように仕向けられた、ともいえる。
新聞などは「争点なき選挙」とか「風なき選挙」と書く。
「なんとはない選挙」だった。
そして、なんとなく与党が勝ったようにみえて、国民は相手にされない疎外感だけがのこった。
この与党との一体感のなさ。
まさに、マーケティングなき日本企業のような、停滞感だけが、梅雨空の霧のように、べったりとしてのこったのだから、いまの日本国のなかのさまざまな組織の集合体としての国の姿としては、そのとおり、の選挙結果なのだ。しかし、これがほんとうの「民意」なのだろうか?
19世紀的統治のわが国が、安定して続く。
昭和のおわりからの三十年にわたる「停滞」が、これからも変わらずに続くから、ふつうは「衰退」するものだ。
すなわち、われわれは、まちがいなく「衰退を選択した」のである。
この「衰退」は、人口減少とは関係のない、人為的なものだ。
もちろん、子どもをつくらないということも、個々の選択の中での「人為」ではあるが、社会的な選択肢が与えられないという意味においてこその、人為的である。
むしろ順番としては、「衰退」が確実ゆえに「子どもをつくらない」選択がおこなわれているのだ。
しかし、社会的な選択肢が与えられない、ということは、健全野党が存在しないということのなので、こうした健全野党を組織できない国民側のエネルギーがすでに「衰退」してしまった。
このブログでいう「健全野党」とは、「自由主義政党」のことである。
わが国の公党で、自由主義を標榜する政党は存在しない。
自民党は綱領にあるように、社会主義政党であることをを公言している。
「自由民主党」というカンバンには、おおいに偽りがある。
すなわち、自民党を基準にすれば、すべての政党が、社会主義方向に列をなしているのである。
これはどうしたことか?
日本をいまも事実上支配するアメリカ合衆国からすれば、自国の「民主党」がずっと日本で政権運営をしているようなものだが、これを許しているのは、都合がいいからだ。
韓国に対する戦略物資の輸出許可を厳密にし、さらに「ホワイト国」からも除外するという「決定」だって、ほんとうはアメリカ政府からの要請にちがいない。
転用していることの証拠を具体的にあげず、「守秘義務がある」という説明に終始しているのは、いったいだれに対しての「守秘義務」なのか?
アメリカ合衆国政府に対しての守秘義務であるとかんがえるのがふつうだろう。
この処置に対する韓国の異様な反発も、韓日関係や韓米関係を破壊して、北との同盟を優先させたい現政権の基本方針からすれば、まったく「異様」ではなく、むしろその「本気度」がわかるというものだ。
もちろん、この政権がかかげる基本方針は、ファンタジーである。
しかし、こうした「反乱」が、止めようもないほどに、米国も「衰退」してしまった。
けれど「反米だけ」では、おなじくファンタジーになってしまうのがリアル世界である。
放置すれば、東アジアの覇権は、北京政府に握られる。
オバマ政権が放置して、シーレーン上の重要海域に軍事基地をつくられてしまったが、ダブルスタンダードを旨とするあちらは、いまだ「軍事基地」だとはいっていない。
イラン危機は、ホルムズ海峡の防衛をどうするかに自動的になるけれど、トランプが明言したように、中東の安全による最大の恩恵は中国と日本が得ているのに、薩摩守「ただ乗り」とはどういうことだ?といわれたから、さぁたいへん、に選挙後のこれからなる。
野党は依然として憲法を持ちだしながら、自衛隊の派遣をやめさせようとして世界の仲間はずれになることを目指すだろうが、ちゃっかり「選挙の争点」にはぜったいにしなかった。
日本での議論を横目に、中国は海軍をホルムズ海峡に送るだろうが、これは米中貿易戦争によるアメリカ擦りよりが理由ではない。
アジアのシーレーンは、従来アメリカによって安全が保持されてきたが、それが中国に転換するという意思表示の意味がある。
まさか、日本は自衛隊をださない代わりに、中国に費用を支払うことで決着をはかるのだろうか?
これは、石油という生命線を中国に委ねることを意味するから、わが国にとっては歴史的転換点になる決定になる。
はたして、こんなことをアメリカは許すのか?
日本のリアルな選択肢は、自衛隊をだすしかない。
トランプ共和党政権は、自国は自国で守れと日本に正面からいいはなった、戦後はじめてのアメリカ合衆国大統領なのだ。
すなわち、日本は真の独立国家たれと。
じつは、ファンタジーを追い求めるのは韓国政府だけでなく、わが日本政府も既存野党も同類なのだ。
韓国人のファンタジー好みは、日本統治時代の悪弊か?
「年金制度」が百年もつといっただけで、「年金だけで暮らせる」とはだれもいっていない。
地球環境にやさしいように「感じる」なら、「科学や化学を無視」してよいので、太陽光発電を推進したり、無料のレジ袋を追放しておなじ素材のゴミ袋を購入させるのが「エコ」だという。すくなくても「エコノミー」ではないし、「エコロジー」でもないことがまかり通る。
一律で食品など生活必需品には消費税は「課税しない」のが世界標準なのに、「軽減税率」という複雑をやりたがって、面倒を個人と民間企業におしつける。確実に民間企業には負担増になるから、これだけで「衰退」する。
「自虐国家」はサディスト官僚によってつくられて、その痛みが「快感」だというマゾヒスト国民が多数いる倒錯の国になった。
ノーマルな国民の感性が、だんだん「異様」になってしまう。
これをもって「ヘイト」はいけないといって川崎市のように罰則を条例でもうけ、とうとう『1984年』の仮想世界が日本にリアルでやってきたのは元の「法」がおかしいからである。
この「法」も、今回改選の与党の参議院議員が主導し、本人は無事当選した。
かつての世界秩序が崩壊にむかっているこの時代、かつてのやり方しかできないで、どうでもいい小さいことにこだわるのは、本筋から目をそらすように国民に仕向ける典型的手法なのだ。
「火山」のエネルギーだけがたまっていく。
はたして、どんな爆発がおきるのか?
「年金よこせ」のエネルギーなら、悲惨な結末になるにちがいない。
日本に「共和党」がひつようになっているのだが、香港と台湾の状況が他人ごとの日本は、独立国としての地位をほんとうに失うだろう。