最悪の日露関係で漁業協定停止

「敵国認定」という事態の具体的内容が7日にロシア外務省が発表した、日露漁業協定の「停止」だ。
ロシア側は、わが国が「入漁料などの支払不履行」だとしているから、まだ「穏便」に見える。

また別途、北方領土での軍事訓練が行われていて、釧路市でも「砲弾の音」が聞こえる状態にあるという。
無論、わが国政府は、戦争の反省をしていないので、「大本営発表」状態と同様に、「箝口令をしく」ごとく国民にはなんの説明もない。

それで、官房長官は、指摘された「支払不履行」を認めている。

ロシアへの「制裁」を課したつもりが、逆に制裁されてしまった。
もちろん、わが国の「制裁」は、アメリカ民主党からの指図だろうから、外務省の幹部はエマニュエル大使に泣きついているにちがいない。

泣きつかれた大使とて、「日本の問題」ということで逃げたいだろうけど、それではあんまりだから「本国に打診する」とかなんとか適当に時間稼ぎをしているにちがいない。

困るのは根室の漁民で、「拿捕」なんかされたら大変だけど、『蟹工船』を守ってくれた帝国海軍艦艇は存在しない。
「ことなかれ」が最優先なので、海上保安庁はもちろん、自衛艦もでるはずがなく、ましてや第七艦隊をや。

この無様が、わが国のほんとうの姿なのである。

それでもって、アメリカ民主党のいうとおり、ウクライナ支援したじゃないか?と右往左往している「おじさんたち」が官邸くんだりにたむろしているはずなのである。

外交現場として時系列をたどれば、「ブチャ虐殺」という怪しい「衛星写真」が発表されて、西側各国が足並みを揃えて4月8日に「ロシア外交官を国外退去処分」にしたことが、「応酬」のトリガーであった。
それで、ロシア側もわが国外交官を「同人数国外退去」とした。

これには、「相互主義」という、外交儀礼(「外交官の地位を定めたウィーン条約」)が守られたのだが、ソ連時代を含めて、わが国が「国外退去」をロシアに要求したことはなかった。
スパイ容疑があろうが、「公式措置」する前に自主的に国外退去したからである。

なので、今回の措置は、日露戦争以来の「強硬策」なのだ。

おそらく「有職故実」に通じた外務官僚は、「そんなばかな」という話をしただろう。
なので、外務報道官の対応に手際の悪さまでつつかれることにもなった。

もちろん駐日ロシア大使が弁明した、「フェイクニュース」との主張に、聞き耳を持たない対応をしたのは、わが国の側なのである。
これをやった役回りは、外務次官直々だった。

「法」の執行官としていえば、「根拠」を明確にするのが、国と国との間では当然だけど、「報道」によるしかないのと、アメリカ民主党からの命令ということをもってすれば、日本の正義もないも同然だ。

素人がかんがえても、あんなふうに(民間人の)遺体を放置したままで、正規軍が撤退をしたら、「虐殺」の疑いをかけられてしまうことぐらい、ロシア軍がしらないはずはないと思う。
それに、「衛星写真」であって、いまどきの「動画」ではない。

とっくに、アメリカはホワイトハウスのオフィスでもどこでも、「中継」で観られる状態にあるはずだ。

そんなわけで、ぜんぜん「わからない」状態をもって決めつけたのは、およそ日本人の感性とはちがうものだから、アメリカ民主党からの命令としか思えないのである。

そうやって、一方的にウクライナに肩入れさせられて、とうとうロシアから正式に「敵国認定される」という事態となった。

すなわち、わが国はいま、ロシアと戦争状態にあるのだ。

こんなことがなくても、平和条約がない状態だから、より厳しい現実がそこにある。
つまり、「漁業協定」を云々するような「平時」ではない。

けれども、「平時」を装わないといけないのは、日本政府の勝手な都合なので、国民は唖然とするしかないのである。
ところが、その肝心な国民が、まさかいま、ロシアと戦争状態にあるとは思ってもいない、という暢気さなのである。

まるで、『のんき節』の一節、「ははのんきだね」をそのままいく。

プーチン氏は、アメリカが長距離ミサイルをウクライナに供与したら、「新たな標的を攻撃する」と、6日に表明している。
その「新たな標的」とはどこなのか?
いきなり「わが国」だってありうるのである。

それがもし、このところ頻繁な「北のミサイル発射」をもって、「警告」としている可能性だってある。
なにしろ、北のミサイルとは、ロシア製だからである。

なんだか、「代理戦争」で追いつめられているのは、わが国なのではないのか?

するともう、現政府では日本が危ない。

5月23日付け長周新聞に、日露戦争の「構図」を風刺した絵をもって、ウクライナを解説している記事がある。

確かになんだか「そっくり」なのである。
それで、わが国は英国とアメリカに借金して「戦費」を捻出し、この「返済」に行き詰まって大東亜戦争に突入した。

ちなみに、「相続税」ができたのは、涙ぐましくもこの戦費返済の財源だったのである。

「借金」が、わが国の「英米隷従」を決定づけたのであって、この方法をいま、中国が世界でやっている。

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