最近、国内日本史ブームを超えて、縄文時代が世界的に注目されている。
それは、遺跡からの発掘遺物の発見があるからで、これまでいわれてきた世界4大古代文明よりもずっと古いことで、注目されているのだ。
もちろん、世界4大古代文明といえば、エジプト、メソポタミア、インダス、黄河の各文明を指す。
エジプトはナイル川、メソポタミアはチグリスとユーフラテスの川の間、インダスと黄河はそのまま川の名前になっている。
つまり、人類の古代文明は、川と共にあった。
しかし、これらよりも古いことがわかっている縄文時代は、広く日本列島に起きたものだから、特定の川とは関係がない。
むしろ、文字がなかった、ということ一点で、文明とはいえないという説が主流だった。
ところが、近年の研究で、縄文人は文字を持っていた可能性(「神代文字」や「カタカムナ」)が指摘されだして、都合が悪くなった学会は否定に躍起となっている。
どうして学会に都合が悪いのか?と問えば、わが国の歴史が、「近隣諸国条項:教科用図書検定規則(平成元年文部省令第20号)」という外交成果で、そのまま国際政治になってしまったからだ。
具体的には、これで、義務教育諸学校教科用図書検定基準(平成元年文部省告示第15号)と高等学校教科用図書検定基準(平成11年文部省告示第96号)となっている。
小中学校では、もう35年間、後期中等教育の高校で、24年間、変な歴史が子供たちに刷り込まれていて、とっくに「中年」のおとなになってしまった。
日中韓の三国で取り決めたものだから、古いもの自慢の中に学問成果も巻き込まれて、中韓の方が常に「古いはず」という定義を守ることが、わが国の学者の仕事になった。
また、そうやって何がなんでも日本の方が新しい(劣っている)ことにすれば、文科省からの研究費がもらえる。
つまり、日本人は学問を乞食の趣味にしてしまったのであるけれど、本物の乞食がいなくなって久しいから、この手の学問をやっている学者だけが、本物の乞食になったのである。
その本部が、東大だから、およそまともな親のもとに育った子供なら、決して東大に行って歴史を学ぼうとするものはいない。
「生涯学習」が重要になってきたのは、文科省から独立しているカルチャーセンターの授業が「まとも」なのに、生徒たる高齢者(近隣諸国条項前に子供だった)が気づいたからだし、教える教授陣はいまどき大学でも言えない本音をカルチャーセンターでなら言える学問の楽しみを見出したのだ。
逆にどうしても乞食の親分になりたいという野望があるなら、絶対に東大に入学しないといけないのである。
それでもって、歴史という学問を修めるよりも、最下位でいいから文部科学省の役人にキャリア入省しさえすれば、本物の乞食の親分になれるのである。
この意味で、前川喜平氏は、もっとも本物の乞食志向を貫いた人物として名前を残すことになったので、文部科学省として誇らしいことにちがいない。
それが証拠に、文部科学省は、近隣諸国条項をなんとか破棄すべし、という提言を一度もしていない。
もちろん、乞食の親玉を束ねる自民党も同様である。
さてそれで、地球規模の大噴火というのは、歴史的事実としていくつもあったことである。
30万年に一回という、イエローストーンの破局噴火は、「前回」のものとして、北海道でもそのときの火山灰が地層から発見されている。
「破局噴火」とは、マグマが一気に噴出する壊滅的な噴火形態をいう。
アメリカ国立地質学研究所は、前回から30万年が経過している現在、火星移住のためのNASA予算よりも優先させてイエローストーンの状況を測定している。
予想される噴煙被害は、噴火後24時間で地球を一周(自転速度とおなじ)するし、マッハの速度で太平洋を高さ300mの津波が襲うことになっている。
まさに、破局である。
1%の誤差でも3000年になるから、人間の人生なんて、惑星たる地球レベルの活動では無視できる時間数なのだ。
もちろん、イエローストーンが爆発したら、人類の排出する二酸化炭素の数万年分どころではない量が、一気に放出されるけれど、地球を覆う火山灰で数万年から10万年ほどは太陽光が地上に当たらない状況が予想されている。
つまり、地球は温暖化ではなくて、氷の星になってしまうのである。
これよりずっと小さいけれど、わが国では、約7300年前に「鬼界カルデラ(アカホヤ)の破局噴火」があったのである。
いまもある、種子島と屋久島は、このカルデラの外輪山だといわれている。
それで、九州は全滅したのは確実で、四国も半分ほどは全滅を逃れられなかったという。
この爆発から、1000年間、九州には人間が住んでいない。
なお、青森など東北の地層から、アカホヤの火山灰が見つかっている。
実際に、福井県の水月湖湖底堆積物の研究から、1995年より7325年前にアカホヤ火山灰が降り積もったことが確認されて、「世界標準時」となったので、近隣諸国条項も通じない。
「世界標準」こそが、近隣諸国条項潰しのもっとも効果的な根拠なのである。
一方で、朝鮮半島には、12000年前から5000年間人間が住んでいた形跡がなく、突如、半島南部に人が暮らし始めたことがわかっている。
それが、九州や中国地方から逃げた縄文人だったのではないか?と。
なぜなら、このひとたちは、米を栽培していて、そのコメのDNAが、日本のものとおなじだからである。
さらに、揚子江の河口ではじまったという、水稲栽培も、時期的に鬼界カルデラの破局噴火と一致している。
これも、まさか、縄文人たちが南に逃げてのことなのか?
地球には、自転に伴う偏西風が必ず吹いているので、火山噴火の猛毒ガスから逃れるには、風上に向かわないといけない。
すると、朝鮮半島の南岸や揚子江の河口付近というのは、理にかなっているのである。
しかしながら、このような「トンデモ説」は、当分、学会の公式見解になろうはずもない。
いまや、「日本史」も外国の、たとえばオーストラリアとか、縄文土器が発見されている南米とかの学会が頼りになっている。