パキスタンとスリランカ政変

インドの東西で、ほぼ同時に「政変」があった。

10日、パキスタンの首相が、歴史上初めて「解任」され「失職」した。
その前の4日、スリランカでは大統領と首相を残して、全閣僚と中央銀行総裁が辞任した。
なお、ラジャパクサ大統領(第8代)と首相は兄弟で、兄が首相(元大統領:第6代:2005年11月19日 – 2015年1月9日)だ。

この両国の共通は、「親中」であることだ。
パキスタンの親中は、敵対するインドが反中のためだし、そもそも「英領インド帝国」の一角をなしていた。

1947年に、インドから分離独立し、71年まで「飛び地」の東パキスタンもおなじ国だったのが、バングラデシュになったのである。

一方のスリランカは、島の北がインドとつながっていた時期があって、歩いての往来があったといわれ、世界遺産の「仏歯寺」があるがごとく、8割が仏教徒の国である。

16世紀にはポルトガル領セイロン、17世紀にはオランダ領セイロンとなり、18世紀にイギリス領セイロンとなった。
現在の「スリランカ」になったのは、1972年のことである。

なお、1942年4月4日~9日の、「セイロン沖海戦」で、日本海軍が英蘭海軍を撃破して、南雲機動部隊は西岸のコロンボと東岸の軍港トリンコマリーを空襲している。
これがまた、スリランカを「親日」の国にした。

自国が攻撃されたのになぜ?とおもうひとは、イギリス統治の「苛酷さ」をしらないのだ。

スリランカは4つの家族が支配している。
ラジャパクサ家もそのうちの一つだ。
なので、どの家の系統か、あるいは、系統なしかで将来が決まる、という狭い世界になっている。

系統なしの優秀なスリランカ人は、国を出る傾向がある。
それでも「民度」は高く、インドとは比較にならないことが自慢だった。

なお、貧困国だと侮ってはいけないのは、ロンドン・シティの証券取引所が使っている(日本では「東証システム」にあたる)コンピュータ・プログラムは、「スリランカ製」なのだ。

すると、「暴動」にまで発展した内政の「まずさ」は、せっかく内戦を終わらせて、さあこれから、というときに親中の罠にはまってしまったのだ。
それが、ラジャパクサ家(兄)の買収に成功した中国の巧妙さである。

さらに、高速道路建設などの「インフラ整備」という、いつもの手口を使われた。
アフリカ諸国や東南アジア諸国における、「パターン」をしっていれば、どういう事態になるかは容易に予想がつく。

まさにスリランカでも、その予想通りになったのは、政権の「無知」ではなくて、「わざと」である。
しかして、相手の狙いは、国内有力者を買収した後の「乗っ取り」で、協力した有力者も目的達成後には排除するのもパターンなのだ。

これが、「マルクス・レーニン主義」のやり方だ。
レーニンは、そうした協力者を、「役に立つ白痴」と呼んだ。
そして、ヒトラーのナチス同様に、「優生学」をもって、「白痴の血」を排除するために皆殺しにするのが常套手段なのである。

こうした、マルクス・レーニン主義のパターンからしたら、道半ば、における「窮地」となっている。
はたして、パキスタンにおいて、まさかの「親米」政権が誕生するのか?

一方で、スリランカは、支配者をシャッポにしたままでも、「IMF管理」下になることが決まったので、事実上アメリカの影響下に強制的に入った、といえる。

「反中」の方からしたら、結構なこと、に見えるけどさにあらず。

悪名高き「国連人権委員会」の理事国から、安保理常任理事国のロシアを排除するという、戦後秩序の要であった「国際連合=連合国」が、内部崩壊をはじめたのが「いま」なのだ。

そもそも、どうして「ソ連」が連合国に入ったのか?という不思議は、アメリカ民主党ルーズベルト政権による。
そのルーズベルト政権とつるんでいたのが、イギリスのチャーチルだ。
敵の敵は味方、ということだけが理由だったのか?

むしろ、世界を「儲かる仕組み」にすることを企図するひとたちからしたら、反発する勢力を「潰す」こと、を最優先事項とすれば、第一次世界大戦「後」のウィーン会議で、「人種差別撤廃」を主張したわが国が、その後白人列強諸国から集中的イジメにあって、「敗戦・破たん」したことをかんがえないといけない。

その相手こそ、連合国であった。

なお、第二次大戦におけるわが国の「言い分」を、今回のロシアのように、なかったことにするために、ウィーン会議でのわが国の主張も「なかったこと」としているのが、わが国の「教科書」になっている。

人種差別撤廃というわが国の正義が、二度と問われることのないように「封殺」したのである。
その機構が、国連人権委員会なのだ。

そんなわけで、ロシアを人権委員会から排除する議決に「棄権」した、インドを包囲するのが、パキスタンとスリランカだから、これら「親中」国が「親米」に変わるのは、一石二鳥の効果がある。

中国にはもちろん打撃となるけれど、「独自外交」のインドもまた、勝手は許さないということなのだ。
そのインドは、ロシアから石油を買っているばかりか、インド軍の装備は旧ソ連時代からロシア製である。

「ウクライナ」を仕掛けているのが軍産複合体なのだから、とうとうインドも米国製に転換せよという、強烈な「セールス」がはじまったのである。
これを仕切っているのは、おそらく、国務次官のヌーランド女史だ。
彼女は、軍産複合体の代理人を自認している正直さもある。

かつての「日本」を潰した理由とおなじ、正義をかざすプーチンのロシアをなんとしても潰すという、対中よりも優先順位が高いことを世界に示したのである。

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