国家安全法と河井夫妻

よく錬られた法律である。

ウィルス禍のスキに乗じて、ご当地住民だけでなく世界各国に大影響を及ぼす「法案」が、もうすぐ決定する段階にきた。
香港の繁栄は、この法律とは真逆の「自由の保障」に根拠をおいてきたからだ。

グローバル企業なら、とっくに「東京」は「支店」レベルでしかないのに対し、その上位部署(支社やアジア地域本部など)が置かれているのが「香港」であり、「シンガポール」なのである。

だから、東京 → 香港便とは、東京から香港にお伺いを直接たてるために出張するひとたちが乗っていて、香港 → 東京便とは、東京支店にお仕置きをするためにやってくるひとたちが乗っているのである。
香港 → 東京便の機内でくつろいでいるひとは、お伺いがうまくいって安堵している姿なのだ。

そこに、世界が驚く法律が適用されるという。
でも、この「驚き」は、自由が阻害されるということであって、香港らしさが失われる懸念からの驚きに限定されている。
なぜなら、「国家安全法」の主旨じたいは、独立国なら理解できるからである。

ややこしいのが、「一国二制度」という言い分が、これで崩壊したからで、「嘘だった」ことがはっきりしたことと、一国なら「国家安全法」は理解できることが入り交じることなのだ。

わが国にあてはめると、一国のはずなのに「国家安全法」という概念すらなく、イージス・アショアもどっかへいってしまったので、さっぱり反応が鈍いのである。
この意味で、わが国にも国家安全法を見習って立法すべきだろう。

その立法府では、法務大臣もやったばかりの夫婦の議員が、なかよく「公職選挙法違反」で逮捕された。
地元有力者におカネをくばって応援依頼したことと、選挙カーのウグイス嬢への報酬(3万円/日)が高額だったことがいけないらしい。

名指しされた地元有力者の現職市長が、辞任することにもなって、事件は拡大しているようにみえる。

わたしが興味深いのは、みんな「自民党」のひとたちという点だ。
でも、自民党はなにもしない。
これが、「自分党」といわれる自民党の本性なのである。
候補者ひとりひとりが、個人的に独立して活動するから、「自民党」というのは、ポスターにつける「マーク」でしかない。

戦後、公職選挙法ができてから、何人のひとたちが逮捕されたのか?
そして、逮捕理由と有罪になったときの判決文との関係だ。
政治学者だか社会学者の研究レポートを読んでみたい。

いまどき、1日3万円ももらえるなら「高額だ」というひともいるかもしれないが、選挙期間の二週間しか雇用されないし、立候補者がおおければ、争奪戦になるのである。
ウグイス嬢は、ふだん劇団員をやっていたりする「プロ」なのだ。

法律には、「1万5千円」と書いてある。
どうして金額まで書いてあるのかしらないが、賃金は自由競争のなかで決まるという「同一労働同一賃金」のかんがえ方にも反する、公定価格になっている。

これでは、争奪戦が争奪戦にならないはずだが、実際は争奪戦になるのだから、候補者は全員が逮捕対象になり得るのである。
ならば、公平に逮捕しているかといえば、そんなことはない。
逮捕権を行使する側の裁量で、どうにでもなることになっている。

すると、香港のひとたちがおそれる状態は、わが国ではとっくに「選挙」という場面で発生している。
政権与党につながるひとたちが逮捕されるのだから、健全だ、というわけにはいかないのである。

今回逮捕された夫婦は、なにをしでかしたのか?
逮捕理由にならならいとことろに、ほんとうの逮捕理由があるのではないか?と疑いたくなるのである。

日本の議会はズルズルだけど、アメリカの議会は活発で、先日、上院は「香港決議」をした。
各国にも香港の自由を守るための活動連携を要請するというものだ。
これを前に、議会が運営する「ラジオ局」が、香港に軍の部隊が配置されたことを伝えている。

アメリカの議会は、ラジオ局まで運営している。
政府が運営しているのではなく、議会なのである。

立法府と行政府がちゃんと分かれている。

すると、気になるのは、わが国の「司法」である。
そういえば、「国家安全法案」では、司法も制約している。
本法に関係するなら、裁判官も行政長官が任命した、ふつうの裁判所とはことなる判事によって裁かれることになっている。

わが国なら、最高裁判所とは別に、総理大臣が任命した裁判官が裁くことになるという建て付けである。
ものすごく、「強権的」なのだが、あちらが大好きなひとたちはこれを真似ろといわないし、仕組みの解説もしない。

そんなふうにかんがえたら、急に河井夫妻が哀れにおもえてきた。
トカゲのしっぽあつかいならまだしも、ゴミあつかいである。

こうやって、国会議員を辱めることで、選んだ国民を辱めることをカムフラージュするなら、この国民堕落の戦略は、「国家安全法」が禁じる、外国政府との結託、と疑われてもしかたない。
それで、なにも解説しないのか?

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