連邦上院議員を長年つとめて、なかでも「最重要」な外交委員会の委員長まで経験したひとが、どうしてこんな短期で「失敗」どころか「失態」を演じているのか?
マスコミは、「バイデン氏のメンツ丸つぶれ」と書くが、そもそもこのひとに「メンツ」という概念があるのか?からして疑わしい。
わたしは、このひとは「現状破壊の確信犯」だとおもうからである。
つまり、「計画どおり」なのだ。
しかも、この「計画」は、かなり「綿密」だとおもわれる。
決して、行き当たりばったりではない。
でないと、そもそも就任初日にやった50本以上の「大統領令」による、いまの経済破壊の種まきの「成果」がでていることの説明がつかない。
では、誰が計画しているのか?
これが、「不明」なのである。
すくなくとも、バイデン本人の立案とはおもえない。
ここが、まったくの「常識はずれ」なのである。
これまでの「常識」ならば、選挙で選ばれる政治家は、かならず国民のための政治をするものだとおもいこんでいるものだ。
しかし、彼はまったくちがう。
彼は、アメリカだけでなく世界経済を縮小させて、とにかく貧しくさせて、あげくの果てに「富豪による共産化」の実現に走っているのだ。
そして、「同盟国」の政治家はみな、このひとに従っている。
英国のように、まさかの「減税」を打ち出したら、たちまちにして「マーケットを介して」これを阻止し、なお、担当大臣の解任にまで至らしめた。
この「マーケット」とは、リーマン・ショックをやった「マーケット」だとかんがえる。
わたしの経験からいえば、リーマン・ショックの1年4ヶ月前には、「サブプライム問題」が話題になっていた。
最初は笑い話だった記憶がある。
しかし、だんだんと時間がたつにつれて「雪だるま」のように、疑心暗鬼が膨らんだ。
マーケットに参加する「金融エリート」は、たいがいが「金融工学」とか、「MBA」を修めているけど、これらは、流派がすくないあんがいと「一本調子」なのである。
それで、学校を出てからも「横の連絡」はしっかりとっていて、なお、見聞きする情報、たとえば、「専門誌」もおなじであった。
これは、「寄らば大樹の蔭」こそが、「利益」になるからである。
めったに、抜け駆け、一人勝ちはできない。
世界が、電子的な情報網でつながっているからである。
こうして、全員がサブプライム・ローンに疑いがないばかりか、その保険商品というデリバティブのCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)が世界を牽引する金融機関に売れたのだった。
しかし、これらは、「巨大な詐欺商品」であった。
リーマン・ショックとは、単なる事象なのであって、個体のマントルが減圧して液体のマグマに変化して、これが地上に出てくる「火山噴火」に似て、問題は見えない「深部」が、同じ穴のムジナであることなのだ。
しかも、このひとたちは「懲りない」のだ。
その思想背景に、いまだけ、カネだけ、自分だけ、で統一されているからだ。
よって、英国政府すら敵にしても、完全勝利になるのである。
けれども、なぜにトラス女史が党首選挙中に公約した「減税」が、実行するやいなや「ポンド」と「国債」の暴落になったのか?
これは、近年ではトランプ氏の政策だったし、それ以前なら、サッチャー・レーガン時代のやり方だった。
つまり、増税はよいが、減税は禁じ手だということの「デモ」ではないのか?
中東産油国をロシアと組ませるように仕組んでおきながら、減産に「幻滅した」と発言したバイデンは、内心、「よっしゃ!」とおもっていたのではないか?
コントロール不能の、世界スタグフレーション。
これが彼の狙いだろうからである。
OPECが、石油価格カルテルとして、石油価格の決定権を維持してきたのに、ロシア制裁といってG7が価格上限を設けたことは、OPECに対する挑戦だという言い分は、今回の「減産」が、世界需要減という事実をもとにした「正論」で貫いた。
サウジアラビアの来年度国家予算における、想定価格は、なんと64ドルほどだ。
サウジは、今回の減産をしてなお、石油がダブついて安くなると想定している。
つまり、石油製品の製造が、世界で停滞すると予想しているのだ。
これは、SDGsなる「共産思想」からではなくて、単純に「世界不況」という意味である。
それでも、SDGsをいうひとたちには、「歓迎」すべきことになるのは、その本質が「貧困による共産化への道」だからだ。
さては、ベーシックインカムが次の話題になる。
「働かざる者食うべからず」というオリジナルの共産主義はすっ飛んだ。
ゆえに、現在のは「共産主義2.0」と呼んでいい。
そんなわけで、バイデン政権の邪悪は、かつての「恥」を「誇り」に変えるほどのインパクトがある。
ボケ老人を装いながら、しっかりと世界秩序破壊の仕事をしている。
わが国も、自公連立政権が、率先してやっている。
すくなくとも「減税」はない。