2020年11月の大統領選挙から、翌年1月の議事堂事件を経てホワイトハウスを去るまでの期間、どんなに側近から進言されてもやろうとしなかった「戒厳令:憲法停止」を、とうとう本人が口にした。
当時の、大統領だったトランプ氏は、「護憲」を公約にしていたことを、なによりも根拠にして、戒厳令の発動に同意しなかったのである。
じつは、かなりの支持者たちは、こんなトランプ氏に、歯がゆい想いをつのらせた。
邪悪な極左民主党から、アメリカ合衆国(=建国の精神)を守る、最後のたのみがトランプ氏だったから、建国の精神が書いてある憲法を守ろうとしないばかりか、アメリカ社会の破壊をものともしないものたちを、武力で排除する事にためらってはならないとかんがえたからである。
しかし、トランプ氏は、大統領権限にある戒厳令の発動をしなかった。
これには、もしやアメリカ軍を統率する、統合参謀本部議長たる、ミリー陸軍大将とソリが合わないばかりか、ミリー氏が民主党支持ということから、へたに軍を動かすと、クーデターを起こされる危険性に気づいたからかもしれない。
この意味で、将来、トランプ政権の内情が何らかの「手記」とか、「回顧録」で、「翼を失ったエンジェル状態の悲惨」があきらかになるのだろう。
その傍証として、Twitter社から出ている曝露が、トランプ政権の司法省やFBIが、トランプ降ろしをやっていたことだ。
民間人になったトランプ氏は、影の大統領府たる自身の別荘で、さまざまな過去分析をやっていたにちがいない。
それゆえに、この夏の、FBIによる家宅捜索になったとすれば、辻褄があうのである。
精力的で富豪でもあるトランプ氏は、優秀なスタッフを自費で雇い、さらに自身は各州の知事選挙を応援したのは、足元を固めないと頂点たる大統領選挙に勝てないからだ。
しかも、二度と不正をやらせないための準備も怠らないのは、当然である。
にもかかわらず、この11月の中間選挙では、またもや、が起きた。
共和党楽勝が、辛勝になって、上院では勝ったとはならなかった。
いま、アリゾナ州知事選の選挙に関する裁判では、どうしてこうなるかがわからないほどのズダズダが、証拠として提出されている。
もちろん、勝者を宣言した民主党候補は、選挙を取り仕切る州務長官のまま立候補したという「州法違反」すら問われない無法が通っている。
日本でいえば、選挙管理委員長がそのままの立場で立候補して勝った、というはなしである。
勝者として、自分の選挙管理について「公平だった」といえる神経も、日本人にはかんがえられないだろうけど、ならば、どんな指示を選挙管理上の実務でやったのかについては、「秘密」としたままなのである。
こんな一連の出来事を確認して、トランプ氏は、「憲法停止」を発言している。
すこしばかり、今さら感があるのだけれど、彼の本業が、不動産開発業だから、スクラップ・アンド・ビルドをやりたいのは理解できるところだ。
しかし、日本とちがって軍隊があるアメリカで、憲法停止とは軍を動かす戒厳令を布告することになるので、誰が対象なのか?という問題になる。
すなわち、バイデン氏とその政府機構にいる人物たちの「逮捕」を示唆していることになるのだ。
とうぜんに、軍が逮捕権を発動したら、裁判は軍法会議となる。
こんなことは、逮捕される側のバイデン氏からしたら、一応現職の大統領として看過できない。
そうなると、先手を打って、念願のトランプ逮捕をやりたいバイデン氏からしたら、よくぞいった、ということにならないか?
悪くすると、内戦になる。
そうでないなら、アメリカは「南北朝」のような、大統領が二人いることになる。
それは、わが国の南北朝のように、「正統性」の問題なのだ。
トランプ氏は、自身の「正統性」をいうだろうけど、形式上の見た目では、バイデン氏に分がある。
残念だけど、民主主義とは、手続き、をもって正統とする主義なのだ。
せっかくTwitter社から、邪悪な実態が暴露されているのに、トランプ氏の発言の真意がわからない。
この邪悪な実態の広がり、つまり、Twitter社だけの問題だったのか?それとも他社はどうしていたのか?を、拡大追求すべきなのに。
影響力としては、「他社」の方がはるかにあるとかんがえられる。
ついでにいえば、「TikTok」を、州レベルで禁止する動きが出てきていて、これには民主党の州も含まれるから、超党派の運きになっている。
そのプロパガンダの手口と、利用者情報(もちろん個人情報)の取得方法が、用意周到だからだ。
これを、わが国では、デジタル庁が「利用促進」させるという真逆をやって、「LINE」と同様に、行政が関与して、国民の個人情報を外国に引き渡しているともいえる。
軍隊ではない、自衛隊は、なんのために存在しているのかも根本から見直すと、単なる「ジェスチャー」だということになって、なんだか邪悪な憲法の停止もできない罠にはまっていることだけがわかるのである。