日本戦場化のNATO共同声明

北大西洋条約機構(NATO)が、「北大西洋」と関係あるかといえば、ぜんぜんない。

NATOと対峙してきたのは、「ワルシャワ条約機構」だったというけど、1949年に先にNATOができて、6年後、西ドイツの再軍備が決まったことをきっかけに、1955年になってワルシャワ条約機構ができた。

当時の「親ソ・左翼」が、アメリカ帝国主義に対抗したソ連こそが平和勢力の中心だ、という論の根拠がこのことだった。

それに、「敵」だとしているロシアだって、NATOの「平和のためのパートナーシップ・プログラム」に参加しているのにもかかわらず、「反故」にしているのはNATOなのだ。

どうして加盟国でもないわが国の首相が、NATOの首脳会議に呼ばれたのかいぶかしくおもっていたら、11日の「共同声明」でその意図がわかった。
ヒントは、中国の大反発にある。

「中国の野心と威圧的政策はNATOへの挑戦だ」と明記された、というのは、「テレビ朝日」が12日に配信してヤフーニュースにもなっているけれど、これは、「2021年のもの」だから、欺されてはいけない。
今回の声明は正しくは、同日の読売新聞オンラインが伝えているのでご覧になるといい。

なお、NATOが中国を名指しで批判したのは、2021年が「初めて」だったのだ。

今回のは、2年前より「中国脅威論」が具体的で強化されているけれど、もっと「おかしい」のは、戦時中なのにロシアやウクライナよりも、中国が優先して批判の的になっていることだ。

これに中国側は、パニック的な大反発をしているのだが、なんだか「わざとらしくもある」ようにみえる。

アメリカはすでに「和平案」をラブロフ外相と語っている、と書いたし、ヌーランドの昇格凍結が責任論からだとも指摘がある。

しかしながら、戦争屋たちは、どこまでもあくどいのだ。

次の戦場をどこにするのか?を練った結果が、中国による日本攻撃ではないのか?
それを示唆する、「ロシアの論法」が、2023年NATO共同声明への中国側反論に書いてある。

執拗な刺激策で、堪忍袋の緒が切れたのが、ロシアが「特別軍事行動」とした、今回のウクライナ侵攻なのだ。

もちろん、ロシアは、東ウクライナの4州(ドンバス地域)独立を承認してのことなので、「自領への軍事行動」という名目になっている。

「クリミヤ併合」も同様の手段だったが、クリミアは元来ロシア領だった。

クリミアをウクライナ領にしたのは、ウクライナ出身のフルシチョフが、故郷に錦を飾るための政治パフォーマンスだった。
なにせ、ロシアもウクライナも、当時はどちらも「ソ連領」だからだ。

そうなると、英国のTPP加盟も、また、次期NATO事務局長に、英国のいまの国防相ロバート・ベン・ロバン・ウォレス氏が就任するとの話も、ぜんぶがつながってくるのだ。
それで、本命を誤魔化すために、「台湾有事」がより一層騒がれることになるにちがいない。

おそらく、バイデン政権は、中国に日本を売った。
これにつるんで、英国が幕末以来の貪欲さをみせて、スカベンジャーをやる気満々なのだろう。

米軍がヨーロッパ大陸と西太平洋での、二方面作戦ができないように、なるべくウクライナ戦争を長引かせて、沖縄の独立か本土での中国人暴動をきっかけに、中国が軍事行動を起こすシナリオではないのか?

すると、ロシアとの「和平案」に、まさかの「北海道・東北割譲の密約」もあるやもしれない。
親日のプーチンは、こんな話があると漏らしてくれるのか?

受けとめる胆力のある、日本人がいなくなった。

プーチンが見送ってくれても、わが国は「維新の会」が目指した、「大阪都」が完遂される。
関東以北はアメリカ、フォッサマグナの西からは、中国の支配地になるからで、「西日本人民共和国」あるいは、「自治区」の首都が大阪になる。

ヨレヨレでも、バイデン政権のうちなら、日本の分割に文句をいうやからはいない。

こんな大混乱になれば、アメリカでも大混乱になるので、やっぱり「大統領選挙中止」ということもできるのだ。
民主党なら、「戒厳令」も躊躇しないであろう。

いよいよ、「亡国」のシナリオが、現実化しようとしている。

かつての「アフリカ分割会議」のように、あるいは、「ポーランド分割」でも、当事者は無視される。
列強国が、勝手に線引きしてしまうのである。

それで、14日、吉村大阪府知事が5月に岸田首相に泣きついたのは、2年後にせまる「大阪・関西万博」での、出展50カ国がどこもパビリオンの建築申請もしていないことが発端だ。

これには、アメリカ館、ロシア館、英国館なども含まれる。
まさに、分割のタイミングをにらんだら、建設なんかできるわけがない。

費用を日本が持つ案が早速出てきそうだけれど、理由はそこにはない。

わが国を亡国に導いたのは、このひとだけのせいではなくて、結局、選挙にもいかない国民の無関心がこうさせた。

だからといって、分割後に気づいても、こんどはまともな政治活動をさせてはくれまい。

後悔先に立たず。

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