動画のタイトルは、『コーラを飲むとしても水は飲まない?糖尿病高発生率のお国柄』とか、『世界で最もコカコーラ中毒で人が亡くなる街の闇の実態が恐ろしすぎた』であるから、ぜひご覧いただきたい。
舞台は、メキシコの小さな街だが、世にも奇妙な光景が繰り広げられているのは、動画で報告されている通りだ。
ひとびとが尊敬し、地元の宗教的な権威者でもある「シャーマン」も、宗教儀式にコーラを用いて、「糖尿病撲滅の祈り(まじない)」を真顔でやっている。
シャーマン曰く、「この街のひとびとが糖尿病を患うのは、コーラを常飲しているからでは亡く、家庭内や社会の人間関係のもつれが精神的な負担となって発病する」と明言している。
冗談をいっているのではなく、本人も信じて疑わないのだ。
しかし、この街にも近代教育を受けた医師もいて、これらの医師たちは、当然にコーラの多飲が糖尿病の原因であることはしっている。
けれども、ほんとうのことをいっても、ひとびとは聴く耳をもっていないので、発言を控えているという。
その理由は、とくだんの産業がないこの街に、コーラの工場ができて雇用を創出しているばかりか、コーラの工場が清涼なる飲料水の水源を独占しているからで、水道の水は飲用に適さず、しかも、コーラより高価であるという事情による。
ちなみに、メキシコ合衆国第55代大統領だった、ビセンテ・フォックス・ケサーダ氏(任期は2000年~2006年)は、なんと元コカ・コーラ社の大幹部であった人物なのである。
わたしは、まじないをするシャーマンの姿をみて、『続・猿の惑星』(1970年)の、遺伝子異常となった人類(ミュータント)たちが「コバルト爆弾」を教会の祭壇において一斉に祈る姿をおもいだした。
また、ひとびとが「正しい知識を拒否する態度」をとることについては、コロナ禍における国がいうワクチン接種の安全性に疑いのない状態や、疑う者を排斥したことも思い出されるのである。
18日、「新型コロナワクチンで国を集団訴訟」という報道が一斉になされたのは、わが国では「初」の集団訴訟であるからだし、その前の3月と今月の二号連続で、月刊『文芸春秋』が被害についての記事を大手マスメディアとしては「初めて」掲載したのだった。
けれども、アメリカ民主党への支持を社としても表明してはばからない、たとえば、「アルファベット」は、傘下の「Google」や「YouTube」における、ワクチンへのネガティブな情報を「誤情報」と断定して、「表示させない(BANする)」という内部規約を盾にして、あいかわらずの情報統制を正々堂々と実行しているのである。
これができるのは、アメリカ国内法の「通信品法230条」があってのことだが、あの民主党政権で総務大臣だった、原口一博衆議院議員すら「不思議」といわせる、この法がそのままわが国でも適用されてしまっていることなのである。
もちろん、原口氏は法的根拠となる国会質問などを通じて、本件を発信しているが、絶対多数の与党はもちろん、自身の属するだけでなく野党全体も、妙な「無関心」の態度を続けているので、政府役人の答弁も的外れが許されている状態にある。
これは、大臣やら地方なら「首長:知事や市長など」の、答弁拒否がなんだかトレンドになっていて、議会軽視もここまでくると、なし崩しの「独裁」がしらないうちにはじまっていることがわかるのである。
冒頭に紹介した動画では、あたかもコカ・コーラ社によるむき出しの利益追求が問題の原因にみえるけど、その背景には、驚くほどいまのわが国との類似がみえてくる。
また、ここで注意したいのは、動画中もあっさりと、メキシコのコーラが「おいしい」と評価されていることである。
これは、いわゆる人工甘味料ではなくて、ちゃんと砂糖をつかっている、ということが理由なのである。
世にいう、「ダイエット・コーラ」とは、飲むひとに対してではなくて、コーラ自体のダイエットという意味だ。
しかして、『砂糖の歴史』をみれば、じつは「麻薬」とおなじに、脳への快楽物質を誘引するために、習慣性・中毒性があるのが、「砂糖」なのであった。
だからといって、人工甘味料が、砂糖より安全性が高い、と断言することもできない。
「食欲」すら、誰かにコントロールされている可能性があることは、本来ならば「生きる力」として、小学校や中学校といった義務教育で教えておくべきことだろうが、これを「しない」、「させない」のも、誰かにコントロールされているからである。