静岡県知事の辞任にひと言

一応、静岡県知事の元職は経済学者だったので、静岡県の皆さんがどうかんがえているのかしらないが、隣の神奈川県からの「残念」を表明する超少数意見(おそらくわたし一人だけ)を書いておく。

念のため、神奈川県知事の元職はフジテレビの報道記者で、政治討論「風」番組のキャスターもやっていたけど、記者としての業績については、残念ながらろくなものではないと前に書いた。

なにせ、日本のピューリッツァー賞と自画自賛している、「放送文化基金賞」と「日本民間放送連盟賞」の同時受賞歴があるとはいえ、ほんとうにこのひとが取材した記事が「受賞」の理由なのか?がうたがわしいと勝手におもっている。

「緊急医療にメス」と、日本の医療の闇に切り込んだはずなのに、コロナではその取材経験の微塵も感じさせない素人ぶりだったからである。

なので、本稿は、ポンコツぶりの競争をすると、静岡県知事の方が「まだまし」だということを書いて、辞任表明を残念がりたいのである。

ちなみに、山梨県知事のポンコツもなかなかに強烈であるが、山梨県民のポンコツという実態からして合点がいくし、クルド人問題で揺れる埼玉県知事にいたっては、アメリカ民主党の「聖域都市」を真似るほどのポンコツだが、こちらはより先進的で、いまや「売国」をやっている。

もちろん、神奈川県民のポンコツは、その圧倒的数の多さで、われながら気が滅入るが、さらに横浜市民とか、川崎市民など、とにかく「民主主義をうたがう」ほどの破滅的な民度の低さは、やっぱり一度破滅するしかないのだろう。

さて静岡県知事である。

このひとを「全国区」にしたのは、JR東海が社運をかけて強力に推進している、「中央リニア」への「まった」であった。
リニア自体に関しては、何度も「意味不明」と「禍根」について書いたので、この件に関して「だけ」じつはわたしは静岡県知事の支持者なのである。

東京と関西(やっぱり「大阪」)を結ぶ新幹線は、東海道新幹線と、北陸新幹線の2ルートができることはもはや既定路線なので、さらにもう一本の「中央リニア」とは何者か?という問題がある。

なお、こうした議論の前提に、いまやわが国では、「人口減少」という岩盤基板となった社会条件を置くのは基本中の基本である。
明治から150年間ほど、あたかも人口は増加するもの、という常識が、西暦2000年を境にこの歯車が「逆転」をはじめたのをわすれてはならない。

なので、3つの新幹線ルートに誰が乗るのか?にくわえて、旧幹線である東海道線と中央線、それに北陸線の3ルートも十分に「リニューアル」の検討を要していいはずのものだといいたい。

これらの議論には、「本州の地形」が前提になるのも当然で、それには「地質」もかんがえないといけないのも当然なのである。

旧幹線の東海道線が走るのは、中央構造線の南(「外帯」)にあたる太平洋側で、東京から冨士までは、フォッサマグナの真上を横断しているし、旧幹線の中央線は、その中央構造線そのものの真上をずっと走行するのは、地質構造がつくった地形がそうさせるからである。

「中央リニア」は、その中央構造線の真上と、50万年前に本州に衝突していまでは「伊豆半島」になった伊豆島の動きはいまだに止まっていないので、これでできた地面の「皺」が日本アルプスを形成し、もっとも伊豆島の押しに対抗して世界一の隆起をしている南アルプスをトンネルで爆走するという傲慢極まりない人工物としてまちがいなく「世界遺産の遺跡」になる代物なのである。

この意味で、大井川の水脈を理由に工事をさせないのは、逆にいえば、他の沿線知事らが目先に目がくらんで静岡県に文句をいうお門違いもはなはだしいのである。

JR東海が発表している、中央リニアの乗車料金体系は「安すぎる」ので、既存の新幹線や旧幹線の乗客が料金負担をさせられることになっているし、一緒に推進している国土交通省なる役所も、全国から集めた税金と国債とで資金援助するのは、かつて東海道新幹線が世界銀行から借りたとのはちがって、じつに不明瞭な資金計画なのである。

なんだか個人攻撃があらゆる方向になって、新年度の職員に語った「役人は優秀だ」という発言が、なんでもこじつけることに文才を発揮するマスコミの攻撃となった。

残念ながら、学校の成績すなわち「偏差値」でみたら、役人は優秀にきまっている。

原書は2014年にでた『企業家として国家』という、センセーショナルな本がさいきんになって新訳もでた。
もしや経済学者だった静岡県知事は、この本の読者なのかもしれない。

わたしはこの書についてかなり批判的な見方をするものだ。

なにせ、著者はあの世界経済フォーラムにどっぷりと関係しているし、イギリス政府にも発言力があるというから、没落の極みとなったイギリスを誘導しているという意味で、トップランナーなのではないか?

本来ならば、こうした書籍の内容を全面支持するはずのマスコミが、なぜに大批判をしたのか?は、マスコミこそが「ポピュリズム」の一大推進機構になっているからで、残念な多数の愚民を煽っているのである。

そんなわけで、リニアに反対するあたらしい知事が選ばれるのが、静岡県民の矜持をはかるバロメーターになったのであるけれど、そんな候補者がでるのか?から話がはじまったのである。

なので、これから「後継者」を選ぶ作業に知事は専念してほしい。

個人的な妄想をいえば、こんな静岡県知事を名指しして批判した神奈川県知事が辞任して、静岡県知事候補になって消え(敗退し)て欲しいとおもうばかりなのである。

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