ホルムズ海峡回避パイプライン計画

25日の日経記事から、27日、Sputnikが伝えた、わが国のパイプライン計画について論じる。

まずは、Sputnikの記事全文を以下に記す。

「日本、イラン戦争で露呈したエネルギー脆弱性を背景に、ホルムズ海峡を迂回するパイプライン計画を推進
東京の新たなエネルギー戦略によると、日米イラン紛争で中東産石油への依存が明らかになったことを受け、日本はホルムズ海峡を回避するパイプラインの建設を計画している。
戦争以前、日本は原油の90%以上を中東に依存しており、それ以来精製業者は米国からの代替調達を迫られ、戦略備蓄を枯渇させる事態に陥っている。
計画内容:
🔸 ホルムズ海峡を迂回する新たなパイプライン
🔸 石油調達先の多様化
🔸 輸送の安全確保に向けた政府支援の資金調達と保険」

記事冒頭の、「エネルギー脆弱性」に日本政府がやっと気づいた感の書き出しである。
1973年秋の第四次中東戦戦争から年が明けた、74年になって、わが国に「石油危機」が襲う。
このタイムラグのもうひとつのタイムラグをもって、わが国の「高度経済成長が止まった」のだった。

なので、高度成長は石油危機が原因、という俗説が蔓延し、今日にいたるが、真因は田中角栄内閣による「列島改造」を旗印にした共産化による社会のムダであった。
一方の、石油を中心としたエネルギー脆弱性は、原子力へのシフトで回避しようと試みたが、フクシマの人為的失敗で水泡に帰したのである。

ただし、ここで注意がいるのは、石油とは燃やすためのエネルギー源でありながら、プラスチック製品の原材料であることが重要なのだ。
いわゆる「再生可能エネルギー」から、プラスチック製品をつくることはできないことが、最も重要な視点なのである。

次のポイントは、「戦争以前、日本は原油の90%以上を中東に依存」という表現で、ウクライナ侵攻以前と「戦争以前」を解釈すれば、ロシア産原油があったので、70%台の中東依存だったことが抜けている。

むろん、ロシアのSputnikがこれをしらないはずはないから、「いまさら」ともいえるが、日本政府の失策と正しくいいたいのだろう。
それで、「🔸 石油調達先の多様化」とは、ロシア産原油の調達再開を促しているといえる。

この記事で最大のポイントは、最後にある「🔸 輸送の安全確保に向けた政府支援の資金調達と保険」のなかの「保険」だ。
ロイズ支配からの脱却を示唆するこの一文こそ、最重要であるからだ。

プーチン政権は何度も、ロシア産原油の輸送手段として、極東地域までのパイプライン建設計画を発表していたし、その延長先に北海道があることは明白である。
それで、北海道から本州を縦断するプランすら描いている。

対して、理由なく民間事業に介入したがるあたかも発想が戦時中のままに留まっている経産省は、人口減少を理由に、製油所の廃統合を主導している。
ようは、わが国の石油精製能力を削減することを、民間企業に「命じている」のである。

それで、今回ナフサが不足したという変な話に乗って、ナフサ用の原油備蓄なる意味不明も織り込んでいる。
原油を精製すると、ガソリンからなにからがでてくるのは当然なのに、だ。

つまり、原油の安定供給があれば、なにも問題ない。

ときに、千葉沖から房総半島にかけての大油田とか、尖閣近辺の大油田とかはどうなったのか?
あるいは、広大なEEZ内の南方海域の資源開発はどうなったのか?

これらも、「国内の」🔸 石油調達先の多様化として明記すべきではないか?

はたしてわが国は、極東の小国ではない(海域を含めれば世界第6位の面積をもつ大国である)し、資源小国でもない。
ようは、やる気の問題なのである。

あくまでも「やる気がない」のは、あらゆる面で侵略を許した自民党の負の実績によるし、それを強要したのがアメリカ民主党であった。

さあどうする?となっている。

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