「修復不可能」のアメリカ

世界史が動いている。

アメリカ合衆国の「統一国家」としての体裁は、ロングテール状態で、見たいひとには見えるけど、ふつうのひとには見えなくなって、「幻」のようになっていく。

おそらく、こうして「崩壊⇒消滅」していくのだろうと、ハッキリ見えてきたのが、この「アメリカ中間選挙2022」であった。

もちろん、わたしのような素人が気づくのだから、専門家はもっと早くから警鐘を鳴らしている。
例えば、ブレジンスキーやブキャナン、それにハンチントンといった「大御所」が予言していた。

ブキャナンは、2025年に、「内戦勃発」とまでいっている。
つまり、次の大統領選挙の結果(2024年)で就任する大統領の時代(25年から)を指している。

  

今度は、「南北戦争」ではなくて、東西沿岸部と内陸部の「サンドウィッチ戦争」になるのではないか?
今回の選挙における、共和党支持者たちの「不満」をどうやって「制御」するのか?

これをまた、「あざける」ことで、破壊をしたいバイデンは「煽って」いる。
つまり、「内戦」をあたかも仕掛け、もしも共和党が暴発したら、ロシア同様に「徹底的に非難」するのだろう。

それで、内陸部に軸を置く共和党は、東西の民主党から挟み撃ちに遭う。
いまの「米軍:5軍:陸・海・空・海兵・宇宙」は、陸軍トップが「民主党」、それ以外のトップが「共和党」の親派なので、やっぱり内陸の共和党が「不利」なのだ。

けれども、海から海軍と海兵隊が、空と宇宙から内陸部に進撃する陸軍を攻撃するかもしれないサンドウィッチならぬ、ミルフィーユ状態になる。
これが、予想されるアメリカの「内戦」だ。

アメリカの内戦は、世界に展開する米軍の行動を規制するから、必然的に軍事空白地帯ができるので、世界大戦も呼び起こす。
これを、「チャンス」と観る国が、必ず出現するからである。
この破壊を、世界経済フォーラムの手先となった民主党が企んでいる。

人類はいま、おどろくほどの「流動化」した世界に生きているのである。

「滅びの美学」があるとすれば、それは「共和党」のことになるのだろう。
おそらく、民主党は西部開拓時代のインディアンのごとく、「皆殺し」を目論むであろう。

場合によっては、この内戦で「核」が使われるかもしれない。

さほどに、アメリカの「分断」は、修復不可能になったとおもわれる。

こうしてみると、20世紀の「冷戦」は、米ソがしのぎを削ったとはいえ、大戦争になることはなかった、バランス・オブ・パワーによる「安定」の時代であったから、いまとなっては「懐かしさ」まである。

20世紀のうちに描かれた、21世紀の未来を予想した「SF(サイエンス・フィクション)」作品群は、どれもが悲観的で、こんなに素晴らしい未来がやってくる!という「夢物語」はあんがいと少ないのは、どこか本能的にやばさを感じていたからだろうか?

その「やばさ」が、いま「現実」になろうとしている、と昨日書いた。

しかし、地上波は、「喜々として」民主党の事実上の「勝利」を報じて、恥じることはない。

この恐るべきプロパガンダの意味するところは、完全に「世界経済フォーラム」がいう「グレートリセット」への道程なのである。
何度も書くが、大富豪による人類奴隷化のシナリオが、現実になる、ということだ。

この「絶望」への多数の気づきがない、という「絶望」がある。

これには、また「大がかり」な仕掛けがあって、それが「読書離れ」という世界的傾向だ。
長文の文字を読む、という行為が、「映像を観る」という「安易」に代わった。

これすなわち、本人が気づかないところで「思考を停止させる」、もっとも有効な手段なのである。
それが「マンガ」であり、「ネット動画」だ。

わが国のサブカルチャーとして、「コミック」が、世界を席巻しているのには、手放しで喜べない「裏」がある。
GHQの明文化されている「3S計画」の、なれの果て、ともいえるから、わが国の「コミック輸出」とか「ネット・ゲーム」は、「バカの輸出」になっている。

それゆえに、全体主義のことを「リベラル:Liberal(自由主義)」とかと「言い換えて」一般化する「ニュース・ピーク」がとうとう「小説」の世界から飛び出して、いまや「常識」にまでなってしまった。

哲学者、仲正昌樹の「要約」には定評があって、「入門書」の大家ともいえるから、ほんとうは「秋の夜長」にお勧めだけど、どうせなら「マンガ」で対抗してみたい。

   

なお、わが国保守派を代表していた、いまや「最後の保守論客」故渡部昇一教授には、ハイエクの解説本がいくつもある。
教授亡きいま、「保守論客」も絶え、「エセ」に入れ替わった。

専門は、「英語学」なかでも「英文法史」ということになっているけど、ドイツのヴェストファーレン・ヴィルヘルム大学に留学して、28歳のとき同大学より「Dr.Phil(哲学博士号)」を取得している。

なお、ヨーロッパの大学には、「リベラル・アーツ」の伝統があるから、「哲学」を修めることの意味は、わが国とは格段にちがう。

  

冒頭のブキャナンがいうとおり、アメリカが「自殺」することの意味するのは、「属国」としてのわが国の「滅亡」である。
ならば、「独立」するのか?といえばそうはいかない。
別の宗主国による「属国」になるだけだ。

ならば、「深く」このメカニズムをしるにはどうするか?
あんがいと「単純」で、ものごとを「深く」みようとすれさえすれば、つまり、究極的な「野次馬根性」があればいいのである。

この「深く」というのが、「抽象化」だから、「具体」しかみないのは、知識が増えるだけの「バカ」をつくる。
それが、「正解の存在」を信じて疑わせない「訓練」としての「受験制度」なのだ。

けだし、これはわが国の「堕落」の原因だけど、アメリカの堕落はもっと深いところにあって「修復不可能」になったのである。

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