日銀とアメリカの円協調介入

7月30日、日銀が円介入し一気に5円ほど円高になった。

しかしながら、2日、トランプ大統領がエアフォース・ワン機内で述べたようにアメリカ政府も日銀と協調介入し「日本を支援した」とのべた。
これをまた、ベッセント財務長官がそのままフォローしている。

なお、会議中のベッセント財務長官のメモ内容がカメラに写るようにされていて、そこに「TO DO ・Buy Japanese Yen$5ー10bil.」 と大きく書かれている画像が漏れている。

これは一体なにを意味しているのか?の解釈論争となっている。

対して、片山さつき財務相は3日、大臣談話として、「日本は将来的にアメリカ連邦準備制度の外国・国際通貨当局向けレポ・ファシリティの活用を予定している」と発表した。

つまり、大きく捉えればトランプ政権2.0が協調介入したことを、より機動的にできるようにする、ということで、ついに反トランプ政権の「日本政府がトランプのアメリカに陥落した」のである。

それも、アメリカ政府による(金融)再占領にあたる大事である。

これまで、わが国の為替介入には、アメリカ国債を売って得たドルをもって介入資金としていた。
このやり方では、売られた分のアメリカ国債を穴埋めするために金利が上昇する(国債価額が安くなる)ことをいまのトランプ政権2.0が恐れているのである。

むろん、わが国側も、アメリカ国債の金利上昇はこれまで購入した大量の保有分に大損を生じるので、ホイホイと売りたくとも売れない事情がある。
むろん、円安はドル建てで保有するアメリカ国債の目減りを意味するから、戦後の対米貿易黒字で稼いだドル積立が、なにもしないのに減っていくのである。

それで、「レポ・ファシリティ」とはなにか?となる。
これは、連邦準備制度が用意している外国の中央銀行や通貨当局が保有するアメリカ国債を担保にして、連邦準備制度理事会(FRB)がら迅速にアメリカドル資金を借り入れる、というものである。

ここで、国内金利を上げたい日銀と、下げたいトランプ政権2.0との温度差も重要なポイントになるのである。
なぜに日銀はいま、国内金利を上げたいのか?と問えば、かなり厄介なはなしとなるし、バイデン時代の悪政を正したいトランプ政権2.0は、金利を下げるためにFRB議長人事までやった。

まず、わが国の政府(政権=財務省)は、「プライマリーバランス絶対主義」を採用していて、国民生活よりも政府財政の立て直しを最優先させている。
これは一種の政治モラル崩壊であるが、その根拠に、これまで国民経済のためにたくさん使ってしまって赤字が埋まらない口実への潔癖症の発症がある。

むろん、いまでも余計な予算をふんだんに使っていることには触れない。

なにせ、それが利権となっているのは、オバマやバイデンのアメリカとおなじ詐欺構造だからである。
それを、トランプ政権2.0は「詐欺認定」して徹底的に暴き、責任者を逮捕・起訴しているのである。

これらの者共が、民主党支持者ばかりであるために、利権を嫌うまともな民主党支持者が大量離反している。

とはいえ、日銀にとって金利を上げるのであれば、「円安」は困る。
だが、モノの順番として、たとえば対ドルとアメリカの金利でみれば、金利がアメリカより低いから円安となるのであって、円安だから日本の金利が低いという順ではない。

金利が稼げるアメリカへ日本から資金が移動するからである。
そのとき、円をドルに換える必要が円安を招くのである。

そこで、「なぜ日本では金利上昇下で円安が進行するのか?」というタイトルの野村證券発の解説記事が参考になろう。

つまるところ、自民党政権の悪政の矛盾ともいえる。

トランプ大統領の本業は不動産業であるから、事業のためにも金利は低い方が望ましく、若いアメリカの一般人も自動車や住宅取得のためには金利は低い方がいい。
なお、アメリカ人の高齢者は、たいがい株式投資をしていることも重要な基礎となっている。

ところが、日本人は戦後、ほとんど金融機関たる「銀行預金」に依存してきた。
そこで慌ててアメリカ式にしようと、「NISA投資」なる怪しげな方式を政府が考案したが、この投資先が日本国内企業ではなく、ほぼほぼ外資(アメリカ企業)なのである。

よって、円をドルにして外国の株やら債券投資をやることになるし、FXが盛んなのもこのためであるから、必然的に円安になるのである。

それで、石油やガスの輸入物価が上がるので、一般人の生活が厳しくなるようにできている。

おそらく、この数年前に変動金利の住宅ローンをもって新規に土地から家を得た(マンションも)ひとたちは、金利上昇の恐怖に身を構えていることだろう。

バブル崩壊時、新興住宅街の最寄り駅で主婦売春が流行った悲惨が再来するのか?

今回は、外国移民によって日本人が放棄した中古住宅を格安購入できることになるのであろう。
それがまた、河野太郎が言い放った「新しい日本人」政策としてのスジというものである。

さてそれで、トランプ政権2.0による反米日本への圧力(お仕置き)がどのように来るのか?とおもっていたら、やっぱりベッセント財務長官をもって世界金融貴族支配の破壊のなかに位置づけられているようにみえる。

まず、自国のFRB議長人事をしっかりやって、日本にやってきた、のである。

ときに、片山さつき財務相は、財務省内の人事にも手をつけている。
かつての同僚たちに、引導を渡しながら、自身の元部下を昇格させているのである。

これは高市首相からの指示ではあるまい。

むしろ、高市首相はいまなにが起きているのか?を理解できないでいる可能性がある。
この意味で、閣内クーデター的なことがはじまっていないか?と期待している。

なんにせよ、オバマやバイデンのアメリカがはじめたのではなく、トランプのアメリカがはじめた、これも「世界的な地ならし」の重要な目には見えない金融部門での作戦発動である。

アメリカファーストに、植民地化されるわが国は、ジャパンファーストで対抗すべきなのだ。

今回の潮目で、日銀と財務省内の組織でモラル・ハザードが起きるのか?も気になる。
もはや、アメリカからの箸の上げ下げ指示に従うしかない(自分たちが民間にやってきたこと)のだから、これら組織は気の利いた学生の就職希望先として将来性を失ったのである。

逆にいえば、トランプ政権2.0の「ドル防衛」の危機感は、ここまでやらないといけないことを世界に示したので、今後、アメリカ国債をほんとうに安全資産だとかんがえる投資家は激減するだろう。

さすれば、アメリカの金利が上昇して、日米金利差が拡大したらさらに円安となって、輸入物資のインフレがとまらない。

日本もアメリカも、歴代が発行しすぎた通貨に押しつぶされる時代の幕開けなのである。


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