カナダ野党「保守党」党首選の異変

世界は「混沌」している。
これを示すのが、グローバリズムとナショナリズムの闘いで、それが「決戦」の様相を示してきている。

世界帝国のアメリカでは、11月の中間選挙における、「野党」共和党の勝利がどこまでいくのか?逆に、「与党」民主党がどこまで負けるのか?に注目が移っているほど、ナショナリズムの復権が顕著だ。

その世界帝国の座を狙うことを公言しだした中共は、10月16日からと「中国共産党第20回大会」の開催を発表した。
習氏が「終身制」になるかが注目されるところだが、あんがい早く「日程が発表された」ところから、習派の勝利が確定した可能性が高い。

習派とは、毛沢東を理想とするナショナリズムをかかげるひとたちで、対抗したのはグローバリズムの江沢民派である。
グローバリズムのアメリカ民主党は、日程が決まる前のタイミングで、ペロシ連邦下院議長を台湾に派遣して、習派を牽制させる連携を示したけれど、間に合わなかった模様である。

大陸の熾烈な権力闘争に、哀れな台湾がダシに使われている。
それでもって、台湾危機ともなれば同時に即死するわが国も、おなじくダシに使われているのに、沖縄知事選では親中政権が継続することになるちぐはぐな状態なのだ。

江沢民派の拠点でしられる、上海での強力なロックダウンは、習派によるおそるべき「逮捕劇」があったのではないかと指摘されているのは、当然でもある。

反共のロシア・プーチン氏と習氏が、あんがいと親和性に富んでいるのは、両者がナショナリストという共通で結ばれているからだ。
この意味で、本心はしらないが、安倍氏暗殺の意味は、日本からナショナリストを一掃するための「号砲」だったにちがいない。

フランスでは、「マクロン辞めろ」デモが、再び活発化しているし、エネルギー危機をきっかけに、「環境左翼=グローバリズム」への反発が強まっている。

こないだはノルウェーで、僅か17台ほどのテスラ車オーナーが集まって、10倍になった電気代で、満充電させるのにディーゼル車よりはるかに高額になったとしてのデモもあった。

わが国も、いまは「補助金」で安く購入できるけど、電気自動車が普及したら補助金なんていつでもやめるだろうから、強烈な負担を国民に強いる、グローバリズムの政権がまだ頑張っている。
ただし、野党もほぼぜんぶがグローバリズム政党なので、国民に選択の自由がない悲惨がある。

そんななか、沖縄市議会に参政党の議員が誕生したのは、焼け石に水かもしれないけれど、ひとつの小さな光明だった。

さてそれで、グローバリズムの推進母体である、「世界経済フォーラム:ダボス会議」の秘蔵っ子、カナダのトルドー自由党の支持率凋落と、保守党の復活がめざましい。

くわしくは、「カナダ人ニュース」さんが伝えている。
以下は抜粋である。

カナダの「保守党」も、アメリカの共和党に似ていて、グローバリスト=軍産複合体の代理人たちが「主流派」といった感があった。
2006年から2015年までは、政権与党だったのである。
しかし、それから凋落して、万年野党的な存在になっていた。

10日、そのカナダ保守党の新党首選挙があった。
なんと、2月に党首が「解任」されてから、「党首不在」の状態だったのである。
解任理由は、フリーダム・コンボイ弾圧への反対姿勢の腰砕けだった。

勝ったのは、Pierre Poilievre:ピエール・ポワリエーブル氏(フランス語読み)で、5人で争った一回目の投票で7割弱を獲得し、終わってみれば「圧勝」だった。
しかも、党の区割りの338地区中、330地区で勝利した。

「党内予備選挙」をもって公認候補を選ぶ仕組みが、そのまま「党首選」にも適用されるのは、まったく「近代政党」の要件なのである。
わが国の政党に、これが決定的に欠けている。

それでも驚きなのは、保守党の「党員数」の変化で、昨年比で400%増したのだ。
これは、5倍である。
いかに、一般人が党員になったのか?を示す。

では、このひとの「政見」はどうなのか?
この選挙で訴えたのは、「カナダを地球上で最も自由な国にする」であったという。

トルドー氏の与党「自由党」が、国民から自由を奪う政策ばかりなので、「対極」を示したという安易ではない。
じっさいに、若いときからバリバリの「自由主義者」なのだ。

それで打ち出した「政策」には、
・政府閣僚の世界経済フォーラムへの参加を禁止する
・世界的「農家削減政策(窒素削減)」の撤回
 ⇒オランダ農民一揆の原因のひとつだったが、真因は移民のための住宅建設だった
・炭素税廃止
などがある。

そんなわけで、ベネズエラからの貧しい移民の子が、カナダ人に里子にだされて、とうとう次期首相候補筆頭になったのである。

このダイナミックさも、いまの日本にはないものだ。

なんだか、他力本願なのであった。

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