世界はロシアに従う?

BRICsの共通通貨は巷間にいう、金本位制の復活なのだろうか?
今月22日、その答合わせができる。

「ウオーターゲート事件」で失脚したから、ニクソン大統領の評価は低いけれども、昨今、この事件も民主党のでっちあげだったのではないか?との説がでてきている。

トランプ氏への執拗な攻撃が、却って「むかし話の検証」に火がついたのである。

すると、不可思議で辻褄が合わないことが多数判明し、現職大統領を追い詰めてピューリッツァ賞をとった記事にも、その疑問が波及しているのだ。
もしや、歴史的な、受賞剥奪が起きるかもしれない。

権威を守る、ということには、無謬性(まちがえっこない)だけでの突っ張りは効かないのだ。

これよりもっと大きな事件は、「第一次石油ショック」への疑問がある。

ニクソン大統領は、ドルと金の交換(兌換)を停止させて、ドルを「不換紙幣」とした。
これが、1971年8月15日の「ニクソンショック」だ。
円はもちろん、世界の通貨は、ほとんどがドルとリンクしていたから、自動的にぜんぶが不換紙幣になってしまったので、「ショック」が起きたのである。

ようは、通貨価値の裏打ちがなくなった。

つまり、人類はあらためて、「通貨とは何か?」という問題に直面したのである。

それから2年経った1973年10月に、アラブ諸国がイスラエルに攻撃を仕掛けた「第四次中東戦争」が勃発するも、ここで初めて「石油戦略」が発動された。
原油価格がざっと、4倍になったのだけど、この10月から翌年3月まで、日本、カナダ、オランダ、英国、アメリカの五カ国は、アラブ諸国から「禁輸措置」をくらっていた。

いまでも石油の9割をアラブに依存している日本人は、また「禁輸」をくらうかもしれないことに、ぜんぜん警戒しないのはなぜか?

わたしは、バカだから、だとおもっている。
それで太陽光や風力に頼ろうとするのは、英国をみればすぐにわかる、もっとバカなのである。

国民のバカさを、官僚の上から目線で書いたのが、堺屋太一の『油断』(日本経済新聞社、1975年)だった。
原因となった中東戦争の方は、フレデリック・フォーサイスの『オデッサ・ファイル』(角川書店、1974年・原本は中東戦争前の72年)がある。

なお、エジプト軍が用意して、開戦時に友軍の「傘」となっていたミサイル軍(空軍)の司令官が、サダト暗殺後に後任大統領となるムバラクだった。
エジプト側は、なぜか?この「傘」から陸軍が外に出て、イスラエル空軍機の餌食となって敗北したのである。

1970年の大阪万博を仕切った通産官僚の堺屋太一は、本作の発売を機に退官した。
いま、大阪・関西万博を誰が仕切っているのか?その劣化は国力としてではなく、人材枯渇とみてもよいのではないか?

さて、欧米人の戦争の伝統に、「偽旗作戦」がある。
いまもウクライナでさかんに実施されている。

クリミア大橋や、ロシアがまっ先に占拠して運転している原子力発電所をロシアが攻撃したとか、NATO加盟国であるポーランドにロシアがミサイルを撃ち込んだとか、その都度、ウクライナの発表だけを報道するけど、ぜんぶがウクライナのしわざだとアメリカ軍すら公式発表している。

ちなみに、トランプ氏を裏切って民主党に日和った、ミリー統合参謀本部議長は、とっくにウクライナ戦争を外交で始末するよう、バイデン政権に進言しているが、金儲けから戦争をはじめたひとたちに通じるはずもない。

偽旗作戦を、中東戦争当時に当てはめると、「石油戦略の発動」の手際がよすぎるという疑問が、いまとなってはアメリカ(国際石油資本)の仕込みではないか?といわれてきた。
なにせ、ニクソン大統領は、74年にキッシンジャーをサウジアラビアに派遣して、「ペトロダラー」の協約締結に成功させているのだ。

これは、石油決済にドルしか認めない代わりに、アメリカがアラブ諸国を防衛するという相互協約なのだと説明されているけど、タイミングがピッタリすぎるのである

こうして、アメリカの覇権は、金(Gold)から石油にシフトした、「石油本位制」によってさらに有利さを増した。
ために、FRBは、ただ(ゼロ・コスト)でドルを印刷できた。

それで不換紙幣に辟易した各国は、こぞってドル準備を進めて、いつでも石油を買えるようにしたのである。

ちなみに、FRBは、アメリカ政府が発行する債権(国債:利回り付き)を担保に、ドルを印刷している。
おどろくほど、FRB(だけ)が儲かる仕組みになっている。

何度も書くが、FRBは、100%民間企業で、アメリカ政府は1セントも出資していない。

ほぼコストゼロで、世界通貨を発行できるアメリカの繁栄(じつはFRBの繁栄)はこれで盤石になったのだから、その傘下にあるウオール街のアメリカ人だけでも、ニクソン大統領には感謝しないといけないだろうに。

それから20年もしないでソ連が自滅した。

当時もいまも、ソ連(ロシア)経済を支えているのは、石油と天然ガスとかの豊富な天然資源だけど、ソ連は採掘技術開発に完全敗北したのだった。
この破たんのタイミングが、あたかもレーガン政権の「スターウォーズ計画」と合致したから、レーガンが冷戦終結(アメリカ圧勝)の立役者になって見えたのである。

さて、BRICSといっても、明らかにリーダーはプーチンのロシアである。

アメリカを破壊する役割のバイデンは、しっかり計画通りに破壊して、サウジアラビアとの関係も破壊した。
サウジアラビアはすでに、人民元での石油決済を認めたので、74年の「ペトロダラー協約」は半世紀して破れたのだ。

BRICSの「C」は、中国なのに、人民元ではなくて、新共通通貨をつくるのはなぜか?

資源大国のロシアが主導する、「新ペトロマネー」ではないのか?
石油もガスもない中国だから、プーチンのロシアに従うしかないのだ。

逆神マスコミの、中国がロシアを支配する構図はありえない。

もしも、プーチンが「新ペトロマネー」をつくるなら、世界はどうなるのか?はかんがえるまでもなく、ロシアが中心となる。
アメリカは、あわててシェール革命を再開しても、もう遅い。

さては、ドル資産をどうするのか?
個人の生活にも影響するのは、必至なのである。

ヘンテコな経済制裁で、ロシアルーブルが買えないのは、世界貧困化のためだとしかおもえないのはわたしだけか?

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