国立大学法人東京大学(法人番号:5010005007398)の学長(学校教育法第92条)、通称「総長」(内部規定)があたらしく選出された。
その選出にあたってのやり方が、左翼的国際水準的といえる大変強引でなお、いい訳が一方的で傲慢だったために、批判的な議論をよんでいる。
かんたんにいえば、学内投票(総長選挙)における得票で2位との差が2倍差の勝者が就任するのではなくて、敗者の2位が就任することになったのである。
なので、単純に「選挙とはなにか?」を、東大解釈というあたらしい哲学体系で説明するという、たいへんな学術的アクロバットを国民に開示した、といえるのである。
もっとも「先行事例」としては、今年6月の京都大学では、選挙で3位だった人物が「京都大学総長選挙・監察会議」によって選ばれたので、学内での反発・抗議活動となっている。
京大といえば、哲学分野における世界的「京都学派」を有するために、やっぱり「あたらしい哲学体系」を東大よりも先に打ち立てたことが自慢なのかもしれない。
ようは、「形だけ」という選挙をやったのは、最初から一部で決めていた人事について、なんとなく理由づけ・権威づけをしようとしたのに、あまりにも「大差」がついたために、当初のいい訳が苦しくはなったものの、厚顔無恥でツッコめばなんとかなる、という前例をしっかり構築できたのでこれはこれで「あっぱれ!」ともいえるし、古い『白い巨塔』における教授会をいかに制するか?に暗躍するひとたちの滑稽が懐かしくもある。
まったくもって、20年前に放送された『宮廷女官チャングムの誓い』における仇役、チェ尚宮が「最高尚宮」に不正をもって昇格したのと似ている。
「天に逆らって」という前職からの忠告を嘲るようにして就任し、遂には女官長にまで上り詰めるも、そのあっけない崩壊ぶりはこれまた見事なドラマ展開だったものだ。
この儒教的展開は、韓国ドラマにおける勧善懲悪ではあるが、彼の国の歴史おいて、なぜか反儒教的な指導者があらわれては消えていくことを繰り返していることも興味深い。
すると、わが国の最高難易度の大学における、韓国化、ともいえる今回の現象は、いったいどんな反儒教的な流れとつながっているのか?をかんがえたくなるのである。
そんなときには、歴史、を追うのが正当だろう。
このブログで何度も書いたように、戦前・戦中までの旧制(東京)大学と戦後の新制(東京)大学は、GHQによる「学制」の刷新によって、ぜんぜん別物なのであるけれど、「校名(名称)」を変えないでよいという曖昧さで、おおきな誤解が世間にはびこっているのである。
むろん、教授陣もそのまま継続勤務できたので厄介なのであるが、カリキュラムが全面的に変えられたので、おなじ教授がちがうことを教えるはめになった。
それで、一貫性を保持しようとした誠実な学者の言動が制限されて、場合によっては大学を追放されたために、怖れをなした二流学者は自ら立場をかえる=変節のために努力したのである。
たとえば、横田喜三郎なる人物(法学部教授から最高裁長官となる)の恥ずかしい生涯は、いまも語り草となっているようにである。
かんたんにいえば、GHQに盲目的にしたがうことをして論文までまで書いたのに、勲章を得るとなったら自己焚書したような人物だ。
日本政府は、このょうな下劣な人物に文化勲章やら勲一等まで与えた。
ときに、今回の東大総長選挙結果について、一応、文部科学大臣が文句をたれたというが、とくだん結果に影響していない。
それもそのはずで、自民党文教族の事前了解があったにちがいないからである。
自民党政治とは、中共とおなじ「党支配」だから、党の意向に政府は大臣といえども逆らえないのである。
なお、現在の自民党文部科学部会長は、深澤陽一(静岡第4区)、部会長代理は参議院で朝日健太郎(東京都選挙区)、衆議院で岸信千世(山口第2区)である。
もしや、悪い意味のポピュリズム政党として、世間の批判が高まれば、これらのひとたちが政府側の大臣やら政務官をつかって、なんらかの対応策をやらせて責任論から逃げ切ることもかんがえているだろうから、「総長」になるという女性教授を責めてもしかたがないのだろう。
しかして、この機に思い切り東大を左傾化させたい、という自民党の狙いとは、一貫した「反トランプ」の政策決定に連動しているのだとおもえば、おどろくにあたらない。
なにせ、これまでもしっかり左傾化してきたのは、横田喜三郎やら宮沢俊義やらの遺産だし、そのまた上にはGHQを仕切った民主党政権がある。
わが国政府が「敵認定している」はずのトランプ政権2.0は、ハーバードをはじめとした左傾化著しい有名大学への補助金を大幅カットしているのである。
つまり、あくまでも、「天=トランプ政権2.0に逆らっている」のが、日本政府・自民党なのだ。
むろん、国連総会におけるトランプ大統領と高市首相との真っ向対立は、その後、高市首相が自ら「トランプ氏から電話があった」とした発言に、トランプ氏は「日本の高市に電話した?そんなんしらない」と返してしまったのを、これまた東京のアメリカ大使が蒸し返して、「トランプ大統領から高市首相への電話でも日米関係の親密さがわかる」と変な記事をあげている。
ようは、トランプ氏は高市首相になんか電話していないし、用もない、ということの「いけず」な確認・念押しを、駐日アメリカ大使が真逆の表現で露わにしたのである。
なんでこんな強気なことが、日本側にできるのか?
おそらく、外務省が、11月の中間選挙で共和党が大敗する、とでも吹聴しているのだろう。
ヒラリーが絶対に勝つと安倍晋三首相に進言し、大ハズレした責任を外務省はとっていない。
とうとう、愚かにも京大・東大がいいように使われているのである。

