史上初の「自爆」二度目弾劾訴追

アメリカ人が、「冤罪」という言葉をしらないはずはない。

野党も一部与党の国会議員が、なにかに取り憑かれたように、政敵を「おとしめる」のには、それなりの理由があると書いた。
それは、「エスタブリッシュメント」たちの利益を守る、ということだ。
つまり、「既存支配秩序」の擁護のことである。

逆からいえば、トランプ政権の「異常」をいう。
彼ら政権スタッフの発想には、ぜんぜん「既存支配秩序の擁護」はなく、「国民主権の復活」しかないのだ。

あれれ、アメリカ合衆国は、国民主権をうたう民主主義国家ではなかったのか?
「なかった」のである。
しかも、「民主(Democratic)」をかかげる政党が、もっとも民主的「ではない」のがよくわかった。

そして、民主党のような進歩主義=社会主義=左翼のことを、なぜか「リベラル」というのである。
リベラルとは、「リベルタ=自由」からの派生語だから、本当なら「自由主義」のことをいわないと、意味不明になってしまう。
民主党ではなく、「自由党」と訳すべきだけど、もっと彼らの思想から遠くに乖離するから訳せない。

ものごとを「歪曲」してみるのは、自分たちの都合にあわせるからである。
あるものをないとしたり、ないものをあるとする。
日本ではむかしから、白を黒といったり、黒を白ということをさす。
いまようなら、「無理くり」という。

トランプ氏の一回目の「弾劾訴追」の原因は、「ロシア疑惑」だった。
この疑惑も、「大統領選挙不正」にまつわるものだ。
ただし、不正をしたのがトランプ氏側だという主張だから、いまとは逆である。

かんたんにいえば、共和党内でも泡沫候補とみられていたトランプ氏が、あれよあれよという間に、共和党予備選挙に勝利して大統領候補になったことから「ロシアの関与」だと、民主党は訴えたのだ。
しかも、予備選挙の相手は、当代最強の上院議員といわれるテッド・クルーズ氏だった。

共和党内の予備選挙にいちゃもんをつけても、他党の内輪話になるから、絶対に勝つといわれたヒラリー氏が敗北した理由が必要になった。
わが国外務省も、「間違いなくヒラリー勝利」を首相に進言して、大恥をかいたのに、だれも責任とって辞任する者がいなかった。

「アベがー」と批判するひとたちが、ここ一番、総理激怒で外務省改革をさせない闇も放置されたままである。
もちろん、むかしの新聞なら、アメリカ大統領選挙を見誤った外務省の責任追及は、ハンパなかったろうにともおもうのである。

それで、やっぱり「ロシア関与」だという主張をして、政権発足前に次期政権の大統領補佐官に指名されていた、マイケル・フリン元中将が駐米ロシア大使と電話会談をしたことをもって、先ずは彼を訴追した。

これこそが、冤罪であったと昨年証明されて、訴追取り下げと大統領恩赦も発令された。
アメリカでは、訴追取り下げだけでは、身分回復にならない。裁判所に訴追の事実が記録に残るからである。それを消すのが、大統領恩赦だ。

じつは、フリン将軍は、もともと民主党支持者だったのだ。
それが共和党しかも、トランプ側に「寝返った」という大問題があった。
彼は、民主党中枢の腐敗状況を熟知もしていたからである。

つまり、フリン氏潰しを、寝返らせたトップにも遡及したのが、「ロシア疑惑」という「冤罪」の正体である。
これを、3年以上やり続けた。
なんだか、「もりかけ」とかとよく似た構造のはなしなのである。

だから、一回目の「弾劾訴追」も、アメリカ史に残る。
「冤罪」でも連邦下院の過半から訴追されたという事実としてだ。
これは、アメリカ民主党の「黒さ」を残す歴史になっただけで、判決をくだす上院は動じなかった。

さてそれで、今回の弾劾訴追は、6日の議事堂事件の原因を、トランプ氏が群衆を暴徒化するように煽った、ということで、国家反逆罪を視野にしている。
「冤罪」も、ここまでくると、マンガチックになるけれども、当事者にはマンガではすまない「必死」がある。

ほんとうの、「死闘」になっているのだ。

トランプ氏側が年数をかけて仕込んだ、「罠」に、エスタブリッシュメントの支配下にあるひとたちが、すでにはまってしまった。
この罠で追求されるのは、国家反逆罪だから、逃げ惑うひとたちが、決死の「国家反逆罪返し」という技をかけようとしている姿を、われわれはみているのである。

イノシシなどの野獣を生け捕りにする罠には、4本足の1本が噛めばよいスプリング式のものがある。
これを、「くくり罠」という。ワイヤーで足をくくるからだ。
当然だけど、罠にかかった獣は、全身全霊で逃れようと暴れるのだが、ベテランの猟師はこれをしばらく放置する。

体力を消耗させるのである。

それから見計らって、イノシシなら「鼻」にもくくりをつけて、かかった足の反対方向にロープで引っぱれば、身体がまっすぐに伸びてしまう。
ここで、ガムテープなどで両目と牙がある口をぐるぐる巻きにすると、動きがとまるので、おもむろにすべての足を一つにまとめてロープで縛れば生け捕りの完成である。

アメリカ民主党と、共和党の一部は、もうすでに「くくられた」から、これが最後の抵抗なのではない。
もう、終わっているのだ。

アジアの大国の女スパイに、「甘い罠」でしてやられた民主党下院議員が、弾劾訴追の委員長になったのは、恥の上塗り人事なのか?開き直りかなんなのか?
末代までの恥をさらしてはばからないのは、ひとではない。

歴史に汚点を残した彼らは、永遠に汚名を刻んだのである。

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