新聞を捨ててはいけない

歴史の節目を証言するのは、図書館に保存される「縮版版」ということになっている。
縮版版とは、本紙を縮版コピーしてひと月分とかに綴じた、分厚い本のようにしたものをいう。

「コピー」だからといって、編集されることはない、というのはあたらない。
むかし、日本を代表する「A新聞」の縮版版の記事が、改竄されていたことが論壇で大問題になったことがあると記憶している。

つまり、新聞社とは、あくまでも「パブリッシャー(出版社)」なのだ。
世界史の分水嶺となるアメリカ大統領選挙は、15日、選挙人投票がおこなわれて、いよいよそのステージを高めているようにみえるけど、もはや、「緊急事態」なので、平時のルールは通用しない。

その場で消えてなくなる、放送による報道とちがって、新聞には保存性がある。
わが国の新聞社は、大見出しで「確定」と書いているけど、それは、あくまでも「平時なら」という条件がつく。

そんなわけで、どんなことになるかはわからないものを、「確定」と表示するのは、ものすごくリスクがあることなのだ。
もし、ひっくり返ることが起きたら、「世紀」ではすまされない、歴史的な大誤報となって、新聞社に一大ブーメランが飛んでくる。

そこで、どんな言い訳を読者にさらすのか?が、楽しみでしかたない。
でも、縮版版を編集して、「書いていない」と惚けることもできるから、節目の新聞は保存しないといけないのだ。

選挙人投票の翌日になった15日、これからの「非常時」にふさわしい動きが重なって起きている。
・7州共和党が、州政府とは別に選挙人投票したこと
・司法長官の辞任と繰り上がり人事
・州最高裁命令による選挙投票機の調査結果における不正発覚
・連邦上院共和党院内総務による祝意

選挙人制度とは、合衆国憲法における大統領選出の手順として記載されている制度で、選挙人を選ぶのは各州議会とだけ定められている。
11月3日の、有権者投票は、議会の参考に過ぎないのである。
けれども、平時には、有権者投票の結果を議会が事務的に認定することで、決めていた。

厳密にいえば、投票集計の事務を行うのは行政府である州政府だから、州政府の結果報告を事務的に議会が認定するのだ。
しかし、前代未聞の大規模選挙不正が実施された、ということで、とっくに平時ではなくなったから、議会が州政府と対立することになった。

7州の共和党が別個に選んだというのも、これら州議会で共和党が多数を占めるからなのである。
J・F・ケネディとニクソンが争ったときの選挙で、ハワイ州議会が別個の選挙人を選んだ。それでハワイ州議会の民主党候補への投票が「得票」になったことがある。

今回この7州の票は全部で、84票となるから、議会が別個に選んだ選挙人票がどのように扱われるかによっては、「確定」どころではない事態となるのである。

なんにもしない、と評判だったバー司法長官の辞任で、司法省のトップは繰り上がり人事となった。
次官が長官代行になって、ナンバー3が次官になった。
注目されているのが、あたらしい次官なのだ。

このひとは、元は米軍の法務官にして、精鋭として定評のある空挺部隊にもいたひとだ。
米軍の法務官とは、軍法会議を取り仕切るひとだから、司法省にあっては特異の存在なのである。そして、軍法会議での、弁護人、検察、裁判官の全部を経験している。

不正を全米という大規模で行えたのは、集計機の存在なくして語れない。
その集計機を、裁判所命令で調べたら「真っ黒」だったことが判明したけど、どういうわけか結果公表をしない訴えが認められて、ずっとナイショにしていたものが、裁判所によって情報解禁になったのである。

これは、重大な事実認定がされた、ということだ。

また仮想勝利者の息子所有のPCから発覚したスキャンダルの調査も進めば、「確定」したのに、候補者不適格となることもある。

そんななか、共和党の重鎮が、沼からの息継ぎをしでかした。
このひとの夫人は、現職の連邦運輸長官だけれども、夫人の父親が経営する会社が、C国と巨大取引をしていることがわかった。

夫人とともに、掃除の対象になるやもしれぬ。

以上、これらのことは、日本の新聞に一字もないので、どういう言い訳をするのかが楽しみなのである。

だから、新聞を捨ててはいけないのだ。

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