「国葬」でかます英国のおとぼけ

エリザベスⅡ世の「国葬」をめぐっての、手際のよさは、下準備の周到さのあらわれであることは、どんな「計画立案者」にもすぐに理解できることである。

これは、昭和天皇のときにもいえたことだから、なにもここで英国人を褒めることではない。

それよりも、「ご立派」なのは、弔問外交における「全方位」をあっさりやめて、自己主張をしっかり打ち出したことである。
つまり、英国政府がだした「招待」を、無意味にした英国議会の「特定国代表の女王棺エリアへの入場拒否」のことである。

この特定国とは、「中共」のことで、しっかり「名指しした」のだった。

つまり、政府は「どうぞ」で、議会は「拒否した」のだ。
これは当然に、「三権分立」の常識だし、権力の序列では、議会が政府の「上」にあることも、その制度上から当然である。

また、この議会の決定も、国葬参列自体を拒否してはいない、という狡猾さがあって、入れないのは「棺周辺だけ」なのである。
しかし、各国参列者が棺を廻るのに、その国の弔問者だけは遠目からみているしかないことになる。

せっかく遠方からやってくる弔問客に「礼を欠く」のはいかがか?という意見もあろうけど、「いやなものは嫌だ」と決めたのは「喪主側」だから、どうしようもない。

英国政府も、相手が議会だからどうしようもない、といっている。
まるで、この間のペロシ下院議長の台湾訪問に、議会のことだからどうしようもないといった、バイデンのホワイトハウスとおなじだ。

これはもしや、新国王の意向なのか、それとも遺言的な意趣返しなのか?はわからない。
それは、2015年10月に英国を訪問した、習近平氏一行の「不遜な態度」を指す。

女王が、「とても失礼」と発言したのを、報道される「異例」が記憶に新しい。

世界でのプロトコール上、最上位になるわが国天皇が、こんな発言をするはずもないので、序列二位の英女王がいったとは、なかなかの「ご憤慨」ぶりがわかったものである。

ただ、歴史的に、現代英王室の「あたらしさ」と、アングロサクソン元来の「野蛮さ」を加味すれば、さもありなん、ではあった。

もちろん、英国と清国はたいへんな歴史的関係にあって、なにしろ「アヘン戦争」をやらかした「カネの亡者」としての野蛮ぶりは、現代史にも影響している。

アヘン戦争による清国の疲弊が、辛亥革命となって、それがまた中共を成立せしめたからである。
わが国は、その辛亥革命の当事者たちを「匿って」なお、「支援」もしたので、あんがいと「革命の輸出」をやったのである。

いまのように、なんにもしないことが「正義」ではなかった。

それだから、「被害者」としての立場を、「対日本向け」にやったら、やたらと援助された成功体験が、習氏一行の横柄さになったのだとすれば、英国人の筋の通し方は、日本人への当てつけにもなったのである。

逆に、習氏一行の、日本への逆恨みとなったやもしれぬ。

とはいえ、当事者たる日本人が、こんなことで日本が関係しているとは微塵も思わないという、歴史的にも稀にみる「ボケ状態」だということにも気づかない深刻さがあるのだ。

ほぼ同時期に挙行される、日・英の「国葬」における、両国の「性格」がでているのは、個人各家の葬儀での「性格」の延長線なのである。
冠婚葬祭の厄介とは、その家々の性格が外に出ることにある。

そんなわけで、すでに「終身皇帝」の身分を、内輪で受けている習氏一派からしたら、おもわぬ「弾」が飛んできた。
それもそのはずで、すでに英国は、グローバリストによって完全支配されている国だからである。

すなわち、グローバリストの仲間である、江沢民派への弾圧をやめさせたい。

江沢民派こそ、欧米グローバル大企業の「権益の源泉」だった。
いったい、江氏一家は、いかほどの富を得たのか?については、2020年最後(11月)のスイスの国民投票があったときに、ほんの少しだけ情報漏洩した。

「否決」されたこのときの「選択」は、やんわりと、「スイス企業が外国で行う活動による人権侵害や環境被害に対する法的責任を企業に問うことができるようにする件」だった。

この「スイス企業」には、「銀行」も含まれる。
要は、「やばい相手の口座凍結」の可否が問われたのだった。

投票に先立ち、議会の「否決勧告」もあって、「無事否決」されたけど、もはやアメリカからの圧力で「秘密が保持されない」スイス銀行の個人中国名口座の実態が報じられたのである。

なお、この時点でアメリカは、共和党トランプ政権だった。

それで、全部で約5000口座にある残高が、日本円換算で1400兆円以上だったのである。

日本人全員の資産に匹敵する富があった。
江氏個人の口座は5つで、足せばもちろんかんたんに「兆」を超えるどころか、ゼロが二つ付くといわれたものだ。

英国の「弔問外交」の狡猾さが、だんだんと『ゴッドファーザー』の「別室」での出来事とおなじにみえてきた。

日本の「国葬」ではどうなのか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください